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【翻訳】ICMプレッシャー下のブラインドバトル①SBの戦略【ICM、MTT】GTOWブログ.60

割引あり


ICMはより保守的なプレーを奨励するため、リスクプレミアムが最も高いトーナメントの段階では、アクションはブラインドまでフォールドされる可能性が高くなる。従って、ICMのプレッシャーの中で、ブラインド対ブラインドの対決をどう切り抜けるかを学ぶことが特に重要である。一方のプレイヤーがもう一方のプレイヤーをカバーする場合でも、両プレイヤーは大きな対立を引き起こすことなく、自分のエクイティを実現するインセンティブがある。これには2つの方法がある:

  • リンプまたはチェックでポットを小さく保つ。

  • オールインして相手にフォールドさせるか、大きなポットを失うリスクを冒すことを強要する。

リスクプレミアムが高ければ高いほど、両プレイヤーにとってこの2つの戦略のどちらかを取るインセンティブが強くなる。オールインという選択肢が実行可能になるのは、比較的浅いスタックの場合だけである。次の図は、トーナメントの様々な段階でアクションがブラインドまでフォールドされたときのSBの戦略と、リンプに対するBBの反応を示している。このシミュレーションでは、全てのプレイヤーのスタックが40bbであるため、どちらも相手をカバーすることは出来ていない。


ここで最も顕著な傾向は、リスクプレミアムが高くなるにつれて、SBはオープンレイズすることが少なくなり、バブル下や9人のファイナルテーブルというような極度のICMプレッシャーにさらされたときに、ほぼ純粋なリンプかフォールドの戦略に至るということである。


リンプに直面したBBのレイズ頻度は、リスクプレミアムが高まるにつれて間違いなく減少するが、その変化はそれほど劇的ではなく、トーナメントのどの段階でも強固なレイズ戦略を維持している。ポットを大きくすることは両プレイヤーにとって悪い事だが、特にアウトオブポジションのSBにとってはより悪く、フロップ後のエクイティリアライゼーションやポットサイズのコントロールが難しくなる。このような広いレンジからのレイズに直面した後でも、SBは主にレイズよりもコールで対応する。


ポットを大きくすることは両プレイヤーにとって悪い事だが、ポジションの無いSBにとってより悪い事となる。

この効果の極端な例が、このファイナルテーブルのシナリオに表れている。SBのチップはテーブルで2位、BBは大差で1位である。


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