この1年に参加したイベントボランティアを振り返る(2022年度編: Japanese Restream, JAWS PLAYERS, RTA in Japan)

 2022年、普段観る側だったイベントに初めてボランティア側として参加する機会が巡ってきて、そこから1年いろんなイベントにボランティア参加することになりました。年度替わりの良い機会ですので、この1年に参加したイベントボランティアを順に振り返りたいと思います。

2022/06: Japanese Restream (Summer Games Done Quick 2022)

ボランティア応募に至るまで

 Japanese Restreamは、海外のRTAイベントなどを日本語でも楽しめるようミラー配信を行うチャンネル及び団体です。

 かねてよりRTAイベントは好きでたまに観ていて、何かこのコミュニティを支えることができたら嬉しいなと思いつつも、RTAを走ってるわけでもないので遠巻きに応援するだけでした。

 そんなある日、たまたまJapanese RestreamのSGDQ2022のボランティア募集のツイートを見かけました。スケジュール的に応募が可能で、RTA走者や解説などではなく「裏方」としてコミュニティを支えることができる道筋があるのはいいなとは思いつつも、やはり何かRTAのコミュニティに入ってるわけでもないというところが引っかかって応募を渋っていました。
 そんなことを考えていたら、たまたまJapanese Restreamのボランティアについてのnote記事が流れてきました。

 この記事を読んで、ボランティアといっても一体どんなことをするんだろうという不安は和らぎ、何より「配信や機材詳しくなきゃいけないとかRTA走者でないといけない訳ではありません。」という言葉に後押しされ、ボランティア応募を決心したのでした。
 また、Japanese Restreamのボランティアは全面オンラインで参加できるということ、さらに今回ミラー配信を行うGDQは世界最大級のRTAコミュニティイベントということが、初めてのボランティアとして応募しやすかったです。

初ボランティアを振り返る

担当: 配信管理・モデレーター・Twitter

 こういうイベントにボランティア参加するのはどの役職でも初めてだったので、そもそも応募が受け付けられるか不安なところもありましたが、無事に応募を受け付けてもらいました。
 今回割り振られた担当は、配信管理・モデレーター・Twitterと希望していた裏方になりました。配信管理は、配信PCを遠隔で操作して主に音量調整などを行い、モデレーターはTwitchチャットの対応を行い、Twitterはイベントの進行状況をTwitterに投稿することを行います。イベント開始の前には準備のためにもマニュアルが共有されました。このマニュアルが丁寧で分かりやすく、それぞれの担当で色々とやることはあるのですが、初めてでもとてもやりやすかったです。

 そして、いよいよ初めての自分の担当時間がやってきました。幸運にも自分の初シフトは、直前がプレー経験のある「星のカービィディスカバリー」でどのように進行するのかが読め、一番最初に担当するのがRTAを見たことがある「ポケモンスナップ」でこれもどう進行するか分かっている作品に当たりました。そのおかげで、緊張はしたものやりやすかった初シフトとなりました。

 その後数日のシフトの中で、解説の方の本番直前マイクチェックなどのアテンドでド緊張したり、スケジュールが突如変更になってあわあわしたりもしましたが、常にベテランスタッフの方々が待機していたおかげでその度に助けてもらいました。本当にありがとうございます。

 初めてのボランティアでしたが、本当に手厚いサポートの数々でありがたかったですし、何より参加しているみなさんがRTAイベントであったりゲームであったりが好きでやっているのが滲み出ているのがとてもやりやすかったです。とてもいい経験になったので、機会が合えば他のイベントでもボランティア参加しようと思うようになりました。

特に印象深かったこと

 Japanese RestreamのTwitterをご覧になっている方は知っているかもしれませんが、イベントが行われている際には、Twitter担当による現在行われているイベントスケジュールについてのツイートが行われています。その投稿頻度や投稿内容は特定のもの以外は担当の裁量に任されているのですが、個人的に「その時進行中のゲームでどんなことが行われているかが分かるスクショやクリップがついたもの」が視聴者としてありがたいと思っていたので、Twitter担当をやる際はそういったところを意識して投稿するようにと意気込んでいました。

 そして、Twitter担当として最初に担当することになったのが、初シフトでもある「ポケモンスナップ」でした。RTAを知っているからこそ覚悟していたのですが、ポケスナRTAをリアルタイムでスクショするのはめちゃくちゃ難しかったです。RTAとしての見どころである的確で瞬時の撮影を伝えるためには、これを的確に撮影する必要があります。
 また、1ボタンでスクショできるものがスタッフ用に用意されているのですが、少しラグがある(ボタンを押してから少し後の画面がキャプチャされる)のも難しさに拍車をかけていました。

 何度も撮影にチャレンジして上手く撮れたいくつかを投稿したのですが、その中でもこのピカチュウとフリーザーの一枚が特にお気に入りの一枚となりました。

 このツイートは、ピカチュウとフリーザーをまとめて撮影できただけでなく、そもそもこの撮影を行うことが本来の予定ではなく寄付額投票でこれを撮影することになったという進行のことも伝えられるという、自分がやりたかった形のTwitter投稿になったというポイントもあって、特に思い入れのあるものになりました。

 また、このイベント中に撮影したスクショの数々は、イベントのラストにエンディング映像としても用いられるので、自分が撮影した画像とスタッフロールにいる自分の名前が出てきた時はこれまた感慨深いものがありました。

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2022/10: Japanese Restream (RPG Limit Break 2022)

2回目のボランティアを振り返る

担当: 配信管理・モデレータ・Twitter

 次の機会は10月に巡ってきました。今回応募したミラー元のRPG Limit BreakはRPGに特化したRTAイベントです。自分自身あまりRPGを触ってこなかったものの、興味自体はあったので知見を広げるためにも応募しました。

 2回目のボランティアでの担当は1回目と同様希望通り裏方3種となりました。ただ、1回目とちょっと違うところがありました。それはRPGのイベントなので、各ゲームのスケジュールが比較的長めになっているというところでした。
 前回のボランティアで体感したことなのですが、スケジュール切り替わり前後の数十分が特に裏方は忙しいです。その切り替わりタイミングが時間密度的に少ない今回のボランティアは、比較的落ち着いて行うことができました。そのおかげか、1回目の時には緊張もあり普段観る時より頭に入ってこなかった放送内容もじっくりと観ることができました。

 RTAイベントが好きな理由として、知らない作品にどういったところが面白いかという実演がセットになった状態で出会えるというものがあります。今回、あまり触ってこなかったRPG作品主体のイベントに飛び込んでみて、新たな知見も得られたいい経験となりました。

特に印象深かったこと

 数日にまたがる長期間のイベントをTwitchで観ている方は知っているかもしれませんが、Twitchの配信時間には48時間の上限があります。そのため、長期間のイベントではその上限に到達する前に一度配信を再起動する必要があります。
 もちろん、Japanese Restreamの配信でも再起動が行われます。運営の方がスケジュール進行状況を見て、再起動タイミングを決定し、その時の配信管理担当が再起動を行います。この再起動担当に初めて当たりました

 再起動の手順自体は簡単なもので、配信PC上で配信終了ボタンを押して、配信開始ボタンを押すというだけで終わります。しかしながらこの配信終了ボタンは、もちろん通常時は押してはいけないボタンでもあります。
 普段は押してはいけないボタンを押す責任感、そして無事に配信再開がされるかという不安もあって再起動時はかなり緊張していました。そんな状況でしたが、ボランティア用vcでベテランの方々が話し相手になってくださったおかげで緊張も適度にほぐれ、無事に配信再起動は完遂できました。本当にありがたかったです。

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2022/10: JAWS PLAYERS #02

新たなイベントの応募に至るまで

 同じく10月、「JAWS PLAYERS #02」というイベントにボランティア参加しました。

  JAWS PLAYERSは、ゲームを通じた多種多様な面白さを魅せてくれる関西のイベント及び団体です。2022年の1月に第1回目となるJAWS PLAYERS #01がオンラインで開催され、その後5月にJAWS PLAYERS 春鮫がオンライン開催されたのち、満を持してオフライン開催となったのがJAWS PLAYERS #02です。

 JAWS PLAYERSは#01を観た時に、こんなにもいろんな面白さをイベントで見せてくれるのかとその場でファンになり、「こういうイベントを企画してくれるところは是非とも積極的に応援したい」と思うくらい好きになりました。
 行われる企画はバラエティに富んでいて、正統派RTAからスーパープレーの類はもちろん、初心者大会や視聴者参加企画、推しの作品や一風変わった作品を紹介したり、特殊な縛りや複数のゲームの要素を組み合わせたチャレンジ系など、本当に多種多様な方向性で面白いことを見せてくれます。

 とにかく好きなイベントなので、6月のイベントボランティア初参加後は、このJAWS PLAYERSでもボランティアの募集があれば是非とも応募したいと思っていました。そして#02のボランティア募集を見つけた後は、あまり迷うことなく応募をしました。迷ったのはスケジュール調整ぐらいです。

奥がフカいボランティアを振り返る

担当: Twitter・(モデレーター)・(クリップ)

 イベント自体はオフライン会場で行われていましたが、ボランティアはオンラインでの参加となりました。今回のメインの担当はTwitter担当で、進行状況をTwitterに投稿する担当でした。メイン担当のみ担当時間が決まっていて、加えて時間不定でモデレーター担当とクリップ製作担当を行なっていました。

 今回参加したJAWS PLAYERSは、これまで参加したJapanese Restreamと比較すると新しいイベントなので、少ないながらもこれまでのボランティア経験から何かできることがあればと思って動くようにしていました。
 とは言っても、オンラインボランティアがやりやすい環境が既に整えてくださっていたので、こちらで強く意識したのは主に立ち回りくらいでした。

 今回のイベントは2日間の日中に行われる形式で、たまたま今回のTwitter担当のシフトは両日の開幕からの枠になっていました。この立場を生かして、いろんな方向性の企画が行われるJAWS PLAYERSに合った投稿内容のテンプレートとして後続の人が真似しやすいフォーマットで投稿することを意識していました。他にもささやかなことですが、誰もいないよりかは他の人も対応しやすいだろうということで、ボランティア用vcにシフト時間中には積極的に常駐するようにしていました。

 また、時間不定のクリップ担当も、担当できる時は積極的にやってみていました。クリップ製作は初心者だったのですが、事前にアドバイスと(都合で参加できなかったのですが)説明会があったのでやりやすかったです。それでも実際に作ってみると、切り抜き方やタイトルの付け方のセンスが上手い人は違うと感じました。これはやはり経験値を積んでセンスを磨いていくのが大事そうです。ボランティアも奥が深い世界ですね。JAWSだけに。

特に印象フカかったこと

 JAWS PLAYERSの放送をご覧になった方は知っているかもしれませんが、スケジュール合間の転換中の画像が次に行われる企画を踏まえたイラストとなっていました。
 当日、このことをボランティア用vcで運営の方から教えていただいた時、これは是非ともいろんな人に見てもらいたいポイントだと思って、転換中の投稿にも放送のスクショを添えるようにしました。

 このスクショを添えたことによる効果がどのくらいあったかは定かではありませんが、このイラストを伝えたいと思った時にそれをすぐに実行したのは良かったことだとは思っています。

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2022/12: RTA in Japan Winter 2022

国内最大級のRTAイベントの応募に至るまで

 年の瀬の12月、RTA in Japan Winter 2022のオンラインボランティアに参加しました。

 RTA in Japanは、日本で開く大規模RTAイベント及び団体です。その規模は徐々に大きくなり、ここ数年は配信の同時視聴者数が平均数万人規模となっています。

 RTA in Japanは、RTAなどのコミュニティイベントを観るきっかけとなったイベントでもあるので、いつか機会があればこちらも応募したいと思っていました。また、その昔RTA in Japanを観ていた際に、チャリティイベントとして観ている以上の応援をしたいものの、走者として出るにも寄付をするにも自分の持っているものが足らないことにもどかしい思いをしていたこともありました。そのため、個人的にRTA in Japanのサポートをするということにはあの時の後悔を晴らしたいという気持ちも混ざっていました。
 そのような気持ちを抱えてRTA in Japan Winter 2022のボランティアに応募し、そして選ばれボランティアとしてサポートをすることになりました。

桁違いのボランティアを振り返る

担当: モデレーター

 イベント自体は東京でのオフライン開催でしたが、スケジュールの都合上現地には向かえなかったので、オンラインのボランティア役職に応募しました。そして今回割り振られた担当はモデレーターでした。

 担当が割り振られた時点でまず驚いたのは、その人数でした。これまでボランティアで参加したイベントと比較すると、配信の平均同時視聴者数が文字通り桁が違うくらいに多いので、それに対応するモデレーターの人数も多くいました。
 そして、多くのモデレーターが同じように取り組めるように用意されたマニュアルも桁違いのボリュームがありました。モデレーター対応の基本方針だけでなく、過去の対応事例や今回のイベントで対応が忙しくなりそうなポイント予測などが事細かに用意されており、実際に対応をする際に判断材料としてとても活用していました。

 マニュアルの読み込みなどの事前準備を行い、迎えたボランティアの担当時間。イベント期間中3日間それぞれ4時間ずつを担当しましたが、これまでとは違いびっくりするぐらい頭が疲れました
 理由は単純明快。Twitchチャット欄の流速が爆速だからです。
 RTA in Japanを長らく観ていたので最近の大体の流速は分かっていたもの、モデレーターとしてはその流れの中に対応が必要なものが無いか目を凝らし続けないといけないので、思っていた以上にエネルギーを使っていたようです。
 また、モデレーターbotが導入されているので単純なものは自動的に処理されるのですが、それを掻い潜るようなものや文脈を踏まえて判断する必要があるものは人間が対応しなければなりません。そのため人間のモデレーターは、数秒で流れていくチャット欄から、文脈を踏まえて対応を判断し続けないといけないという状況になっており、常に頭がフル回転状態でした。
 さらに、今回のイベントではモデレーター対応基準が結構厳しめに設定されてたので、他の配信やプラットフォームと同じ感覚でしたであろうコメントが、実はこの場ではモデレーター対応が必要なラインを越えているというケースが多くありました。そのため対応量も多く、それらを爆速で流れるチャット欄で行うために手早く行う必要があり、これまたエネルギーを使う要因になっていました。

 やはり規模の大きいものにはそれなりの大変さがあるというのを身をもって実感しました。ただそれでもやり切ることが出来たのは、規模の大きさ故の準備があったからだと思います。改めてRTA in Japanというものの色んな意味での大きさを実感した体験となりました。

協賛企業である『無敵時間』様と『レッドブル・ジャパン』様からボランティア参加のお礼として頂いたものたち。これまたイベントの大きさを実感するもの。

特に印象深かったこと

 RTA in Japanを観ている方は知っているかもしれませんが、高速な入力手順を高精度に行う人って凄いですよね。RTAだと顕著ですが、裏方のモデレーターでも凄い人がいました。

 モデレーター視点の場合、チャット欄で何らかの措置が取られた場合、誰が行なったかが見えるようになっています。基本的にそれぞれの対応は対応できる人が処理すれば良いのですが、この対応を爆速で行う凄い人が裏方には居て、その人の名前が対応者のところに数多く並ぶということがありました。こちらが対応完了する前に、その人が既に対応を完了させるということも多々あり、その手際の良さに感服していました。
 RTAイベントということもあったりなかったりするのかもしれませんが、裏方もRTAばりにタイムを詰めた対応が行われておりました。カテゴリはAny%ではなくBest Endingといったところでしょうか。

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2023/01: Japanese Restream (Awesome Games Done Quick 2023)

とても助けていただいたボランティアを振り返る

担当: 配信管理・モデレータ・Twitter

 年が変わって2023年。都合がついたので、年始のGDQのイベントであるAGDQ2023のJapanese Restreamにボランティア参加しました。ただ、この時は個人的なトラブルに見舞われてしまったので他のボランティアの方々にとても助けていただくこととなりました。

 PCを長く使っている方は知っているかもしれませんが、大事なときに限ってPCトラブルというものは発生しがちです。ボランティアの担当日時の数日前にこれが起きてしまいました。
 今回発生したのはバッテリー系のトラブルでした。PCが完全に使えないという状況ではなかったのは不幸中の幸いですが、ある程度の処理負荷をかけると動作が不安定になるという状況になってしまいました。そのため、遠隔でのPC操作が必要となる配信管理担当は、その作業の途中でPCが落ちる危険性を鑑みて、交代をお願いすることとなりました。担当数日前の急なお願いでしたが、調整していただき他の方が入ってもらうこととなりました。本当にありがとうございました。
 一方残りのモデレーターとTwitter担当は、事前の動作チェックでPCが一応耐えられるということが分かったので、こちらはそのまま担当を行いました。本当のところは、不調のPCを修理に出してその間に手配した代用のPCでオンラインボランティアを行いたかったのですが、PC修理がパーツ発注待ちですぐには受け付けてもらえず代用PCがイベントに間に合わないという状況になってしまったため、このような担当の一部の交代をお願いするということになりました。実際に行った担当の方は、PCの様子を見つつも滞りなく無事に終えられたので、ひとまずホッとしました。

 今回のイベントでは、自分が行えたサポートは予定していたものよりも少なくなってしまいましたが、自分だけがイベントを支えているのではなく、多くの人々がイベントを支えていて、また多くの人々同士で支え合っているということを認識する良い経験となりました。改めてスタッフロールを見るとそれを実感します。

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おわりに

 いくつかの機会が重なって参加に踏み切ったイベントボランティア。応援したいコミュニティのサポートとして何か動くことができるというのは、とても良い経験を得ることができました。また今後も都合がついたら、イベントボランティアに継続して参加したいと思います。


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