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2024年の大阪杯を血統と展開から予想してみました🐎

こんにちは!ゆみです🍎
今週は芝GⅠ第2ラウンド、大阪杯です!
3/30深夜にはドバイという国際舞台でドウデュースなどが日本代表として海外の有力馬と激突します!どんなレースを見せてくれるのか、そっちも楽しみですが、大阪杯も好メンバーが揃い、盛り上がること間違いなしですね🐎昨年の大阪杯は、ジャックドールが武豊ジョッキーとコンビを組み、見事な逃げ切りで勝ちを収めました🏆今年はどの子が勝つのでしょうか。予想も頑張りたいと思います♪

【大阪杯】
2024年3月31日(日)15:40 発走
阪神競馬場 11R 芝2000m
大阪杯は1957年に創設されました。「サンケイ大阪杯」、「産経大阪杯」という名前でしたが、2017年から現在の名称になり、さらに2017年にはGⅠに昇格しました。優勝馬にはアイルランドのチャンピオンSの優先出走権が付与されます🏇


天気予報

金曜午前までは土砂降り☔になりましたが、土曜、日曜は晴れ🌞予想です。雨降って地固まって、春のいい気候の中、良馬場での開催が期待できそうです♪

馬場状態

大阪杯はBコース初週の開催となります。Bコースとは何かと言いますと、芝のコースはレースを重ねていくことで地面が掘られていき、内柵沿いから馬場が傷んでいきますので、数週など、ある程度の時間の間隔で柵を外側に移動させ、傷んだところは走らないようカバーしてしまおうという工夫が競馬場にはあります。この対応により、はじめの柵の位置(Aコース)から3~4メートル外側に内柵を設置する(Bコースとする)ことで、前週までの内柵沿いの傷みがカバーされ、馬たちが走るコースが一面綺麗にになります。馬たちがケガしないよう大事な配慮となりますが、展開面では内柵沿いが伸びる馬場になりやすく、距離ロスなく回ってくる逃げ、先行馬がそのまま後続のスパートをしのぎ、ゴールしてしまう場面がよく見られるようになります。このレースでは、いかに内柵沿いを先行して走れるかがポイントとなりそうです🍎
しっかり土、日のレースを見て、内柵沿いがやはり伸びるのか、はたまた意外と伸びないのか、チェックしていきたいと思います!
【JRA発表】
今週からBコースを使用します。内回り3コーナー入口および正面直線の内柵沿いに軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。

コース

大阪杯は阪神競馬場芝2000m(内回り)で開催されます。
阪神競馬場には内回りと外回りがありますが、1周の距離が短い小回りの方になります。スタンドから向かって右側、ゴール前の坂のふもと付近からスタートし、1コーナーまで325mを走ります。スタート直後に坂を上ることになり、また隊列が落ち着く前に1コーナーに入っていくことになりますので、ハイペースにはなりにくいです。また、向こう正面はほぼ平坦です。3コーナー付近から緩やかに下るので、スピードアップしながら直線を迎えます。ゴール前の直線は359.1mでやや短めなので、コーナーを回りながら加速していく器用さが必要になります。直線でしか加速できない不器用な子には向かないコース形態ですね。そして阪神名物の急坂を駆け上がり、ゴールとなります🐎

トラックバイアス

Bコースに変わったばかりなので、基本的には内柵沿いが距離ロスなく運べる分だけよく伸びると思われます。しかし、馬場状態は日曜10Rまでの使用状態や天候にも影響されるため、土曜、日曜のレースをよく見て判断したいです。
内柵沿いがよく伸びる場合、内回りのコース形態から、先行して内枠沿いをぴったり走ってくる子は、最後の直線もすいーっとそのまま伸びていくイメージになるので、有利かもしれません。
また、外枠に入ってしまったばっかりに外側を走らざるを得ない子だったり、後方を追走して、大外から差してくるスタイルの子は、3コーナーから長くスパートをかけていく必要があるので、前走好走していてもその実力通りの結果となるかはわかりません。
今回はトラックバイアスもとっても大事になるのでよく見ておく必要があります🍎

展開

金曜午前に枠順が発表されました。出走馬を見てみると、今回は明確な逃げ馬が不在です。スタートした後、誰が先団のポジションを取って逃げるのか、探りあいながら1コーナーに入っていくこととなるので、序盤のペースはスローになると思われます。そうなると、コース形態(内回り)、馬場状態(良馬場・Bコース開幕週)、展開(スロー)のすべてが、逃げ・先行馬有利の状況を作ります。逆に後方にポジションを取り、最後の直線の末脚で差し切ろうとする馬にとっては超不利な状況となります。一方、騎手の人たちも今回のメンバー構成から展開がスローになることは予想がつきますので、3~4コーナーにかけてカーブしながら早めに上がっていき、先行勢にプレッシャーをかけ、コーナーを回ったところではある程度先団のポジションを取りに行く戦略を立てていることと思います。結果、スパッと切れる末脚勝負というよりも、ロングスパートで粘り切れるスタミナ勝負となりそうな気がしています🍖
隊列はこんな感じかなと思います🍎逃げ馬は5、7、9の子が探り合いながら入れ替わるかもしれません。

レースのポイント

以上の要素を踏まえると、今回のレースで求められる能力はこんな感じだと思われます。この観点から出走各馬を見ていきたいと思います。
・逃げ、先行の能力が高く、しぶとく粘れる
・距離ロスなく内柵沿いをぴったり走れる
・差しタイプであればロングスパート得意なスタミナの豊富さ
・コーナーで曲がりながら加速できる器用さ
・坂を苦にしないパワー
・良馬場適性

総合評価

それでは結論から!今回はこのような評価と馬券にしたいと思います🍎
◎軸馬
③ タスティエーラ
〇相手
① ミッキーゴージャス
② ローシャムパーク
⑪ べラジオオペラ
☆抑え
⑤ スタニングローズ
⑦ ハーパー
⑨ ステラベローチェ
⑩ ソールオリエンス

馬券

三連複フォーメーション
  ③-①②⑪-①②⑤⑦⑨⑩⑪

ここから先は評価の詳細となります🐎
長文になるので、気になる部分だけ選んで読んでいただければm(__)m

血統、戦歴を踏まえた各馬評価

① ミッキーゴージャス(牝・4歳)

父 ミッキーロケット(欧州・キングカメハメハ系)
 母父 ディープインパクト
  母母父 Gold Away(欧州・ヌレイエフ系)

評価:〇
お父さんは欧州系の血統背景のミッキーロケット。渋った馬場の宝塚記念を勝った子です。母方からはディープインパクトを入れて日本の馬場への適性、良馬場でのスピードを強化しています。さらに母母父から欧州系のヌレイエフの一族を入れることで、全体的に欧州的なスタミナ、パワーを強化しつつ、良馬場でのスピードを両立させた血統構成としています。
過去レースを見ると、中団にポジションを取り、差すスタイルです。特筆すべきは、前走愛知杯(小倉芝2000m)にてロングスパートを仕掛け、コーナーを器用に回りながら上がって勝ち切ったことで、今回のレースで好走する条件をすでに完璧に体現している点にあります。1番枠に入ったことも幸運で、先団~中団に位置しながらロングスパートを仕掛け、豊富なスタミナで粘り切るイメージができます。欧州系の血統背景の子は大器晩成が多く、4歳になって力をつけることを考慮しても、ここで好走しそうな気配が漂っています。期待大です🍎

② ローシャムパーク(牡・5歳)

父 ハービンジャー(欧州・デインヒル系)
 母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 サンデーサイレンス

評価:〇
お父さんのハービンジャーは欧州系の血統背景を持ち、キングマンボ系やサンデーサイレンス系と掛け合わせると抜群の能力を発揮します。これを血統の世界ではニックスと言います。生産牧場もこれを理解したうえで、母父キングカメハメハ(キングマンボ系)、母母父サンデーサイレンスとなるような血統配合をしていることが伺えます。欧州的なスタミナの豊富さに日本の馬場への適性、スピード能力をサンデーサイレンスから加えた配合となります。でも少し気がかりなのは、ハービンジャーの本質は東京競馬場などの広いコースがあっていて、重馬場でのスタミナ消耗戦に強く、逆に良馬場で小回り、先行馬が有利となるようなコースは得意としていない一族です。今回のレースは良馬場の小回りコースなので、血統面では不利となることを頭の片隅に置いておきたいです。
過去レースを見ると、中団にポジションを取り、差すスタイルですね。小回りをくるっと上手に回ってくるというよりは、大外に出して長く良い脚でじわじわと、しっかりと伸びてくる能力があることがわかります。
一方、今回は内枠に入ってしまいました。外に出し、ロングスパートをかけて堂々と大外を回ってくる戦法をやりたかったところですが、他の子が外側にたくさんいるので、スパートをかけたいところで閉じ込められるリスクがあります。中山や函館で好走しており、コーナーで加速する能力、坂を苦にしないパワーは十分にありそうなだけに、不利な面が否めないかなと感じています。また、香港Cやむらさき賞で出遅れていることから、予想を組み立てる上ではこの子の出遅れる可能性も考慮する必要があり、出遅れて後方からの上りに掛けるしかない状況となると、苦しい印象があります。ロングスパートもできるので好走できる能力はあり、実力は間違いないのですが、枠順に恵まれず、、抑えの評価かなあ。。取捨が難しい一頭です。

③ タスティエーラ(牡・4歳)

父 サトノクラウン(欧州・Marju系)
 母父 マンハッタンカフェ(日本・サンデーサイレンス系)
  母母父 フレンチデピュティ(米国・Vice Regent系)

評価:◎
お父さんはサトノクラウン。欧州系ノーザンダンサーの一族の出身で、中長距離を豊富なスタミナで駆けるイメージです。重馬場でしぶとく伸びてくることができ、4歳以降も成長し、活躍できるイメージもあります。母父はマンハッタンカフェで、日本の競馬で好走するには必須の血と言われているサンデーサイレンス(ディープインパクトのお父さん)とドイツの名牝を母に持つ馬ですので、こちらもやや日本適性を入れた欧州系。ここまでは欧州色が強い血統構成となりますが、母母父に米国系のフレンチデピュティを入れることで、欧州系に不足しがちなスピード、2~3歳から活躍できる成長の早さの要素を加えることで、中長距離を豊富なスタミナで、スピードよく駆け抜けるバランスの良い配合に仕上げています。
過去レースを見ると、中団~後方から差すスタイルとなります。重馬場の皐月賞(中山芝2000m)2着、日本ダービー(東京芝2400m)1着、菊花賞(京都芝3000m)2着、さらに有馬記念(中山芝2500m)では6着でしたが、最後の直線で不利がありながらも坂を力強く駆け上がってくるなど古馬(4歳以上)を相手に互角なレースを展開しており、血統構成から想定される能力がしっかり表れている子であることがわかります。
心配な点を挙げるとすると、今回のコースは内周りのため、差し馬が外目を回してロングスパートをかけるか、凄まじい切れ味の末脚を最後の短い直線で繰り出す必要がありますが、血統的にも過去レースを見てもそこまで切れる脚はなさそうで、ロングスパートをかけて先行勢をかわし切れるかという点かと思います。とはいえ、内枠に入ることができましたので、先行~中団でじっくり経済コースを進み、ロングスパートで伸びていけるイメージはできるので、好走しそうな気がします🍎

④ ハヤヤッコ(牡・8歳)

父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
 母父 クロフネ(米国・Vice Regent系)
  母母父 サンデーサイレンス

評価:×
真っ白なお馬さんで、どこを走っているかすぐわかります。白馬というだけで可愛くて好きになっちゃいます♪ おばあさんはシラユキヒメ、お母さんはマシュマロという名前で、みんな真っ白。一族みんな可愛すぎる・・・💛
お父さんはキングカメハメハ。キングマンボの一族は自身から強く伝える能力はない代わりに、お母さん側の能力を強く引き出すという個性があり、血統的には特異な存在感があります。さて、その引き出されるお母さん側を見てみると、米国系のクロフネです。スピード能力の高さ、スタートダッシュでトップスピードに乗ったらそのままスピードを維持して押し切ることができる能力を伝えます。母母父には日本適性を高めるサンデーサイレンスが入っています。血統構成的には、末脚の早さもあり、クロフネが強く出ていれば先行押し切りもOK、サンデーサイレンスが強く出ていれば後方から差すスタイルもOK、ただし欧州的なスタミナ、パワーはやや不足しているのではないかと想像します。
過去レースを見ると、最後方から差すスタイルですね。サンデーサイレンスの性質が強く出ているのかもしれません。8歳とメンバー最高齢ではありますが、末脚は健在で、近走は上がり上位の脚を見せており、年齢を心配する必要は全くありません。一方、後方一気のスタイルは今回はとても不利なように思いますし、内枠に入ってしまった以上、最後方に一旦下げて外を回すこととなるため、3着以内に入ってくるイメージがあまりつきませんでした。。それでも可愛いのには変わりないので、個人的に応援はめっちゃしてます🍎競馬は勝ち負けだけが魅力じゃないのがいいのです!

⑤ スタニングローズ(牝・5歳)

父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
 母父 クロフネ(米国・ViceRegent系)
  母母父サンデーサイレンス

評価:☆
びっくりすることに、血統構成が④ハヤヤッコと全く同じです。なので血統構成から読み解くことができる能力は同様の書きぶりになっちゃいます。ご容赦ください。お父さんキングカメハメハはお母さん側の能力を強く引き出します。母父は米国系のクロフネ。スピード能力の高さ、スタートダッシュでトップスピードに乗ったらそのままスピードを維持して押し切ることができる能力を伝えます。母母父には日本適性を高めるサンデーサイレンス。クロフネが強く出ていれば先行押し切りもOK、サンデーサイレンスが強く出ていれば後方から差すスタイルもOK、ただし欧州的なスタミナ、パワーはやや不足しているといった配合です。
過去レースを見ると、こちらは先行して逃げ切りを図るスタイルです。ハヤヤッコは差しのスタイルでサンデーサイレンスが強く出ていましたが、同じ血統構成でもこちらはクロフネが強く出ていることがわかります。いやあ血統って本当に不思議で面白いです。3歳のクラシック路線(オークス2着、秋華賞1着)で活躍したことから能力は高く、また今回は内枠に入ることができたので、先行して内柵沿いをぴったり走り、良馬場を押し切るという、大阪杯で好走できる条件がそろっています。ほぼ一年ぶりのレースとなるので結果がどう出るか、久々の馬はレース前に入れ込んでしまい、発汗や落ち着きのなさが現れることがありますが、パドックや返し馬での状態をよく見極めて取捨していきたいと思います。とはいえ米国系の子は休み明けでも好走可能なので、ここでは抑えておくべき一頭のように感じています。

⑥ ジオグリフ(牡・5歳)

父 ドレフォン(米国・Storm Cat系)
 母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 サンデーサイレンス

評価:×
お父さんは米国系のドレフォン。米国系らしく、スピード持続能力が高く、基本的にはダート中距離が主戦場となりますが、ドレフォンは母側からキングマンボ系、サンデーサイレンス系を入れると高い親和性を示すので、ダ―トでも芝中距離でも良く走る血統構成に仕上げていることがわかります。
過去レースを見ると、米国系らしく先行押し切りスタイルですね。一方、皐月賞をイクイノックスに勝った以来はあまりGⅠの舞台で活躍できておらず、これは距離の問題や年齢を重ねることでスピード型からパワータイプにシフトしてきたことが原因として推察されます。血統構成から推察するに、重馬場でタフなレース、スプリントやマイルの距離で好走できそうな状態にあるような気がしていますが、皐月賞でイクイノックスに勝ってしまった当時のイメージが強いからなのか、芝2000mに再度挑戦ということになったのかもしれません。今回のレースでは良馬場でのスピード能力がポイントになりますが、スピードが不足している点で好走できない可能性が高い気がしています。

⑦ ハーパー(牝・4歳)

父 ハーツクライ(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 Jump Start(米国・A.P.Indy系)
  母母父 Carson City(米国・Mr.Prospector系)

評価:☆
お父さんはサンデーサイレンス一族のハーツクライ。中長距離の芝のレースで好走するスタミナ、スピードを兼ね備えた能力を伝えます。母側からは米国系を入れており、A.P.Indy系はサンデー系と配合することでスピードの絶対値、スピード持続力の強化を図ることができます。中長距離、特に東京競馬場や京都外回りの長い直線でしっかり伸びてくるイメージの血統構成かなと思います。
過去レースを見てみると、先行して粘るタイプです。末脚の速さこそはありませんが、先行したら図太く押し切っていくスタイルで、クラシック路線では勝ちこそないものの大活躍でした(桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着)。距離的には2000m以上がいいのかもしれません。今回のレースでは、逃げ馬が不在のため、この子が先頭、もしくは2番手で回ってくるかもしれません。良馬場ではスピード不足感が否めないものの、展開などはこの子に有利に働くと思いますので、抑えておきたい一頭かなと考えています。しっかり女の子でもパワフルなところを見せてくれると信じています💪

⑧ プラダリア(牡・5歳)

父 ディープインパクト
 母父 クロフネ(米国系・Vice Regent系)
  母母父 フォーティナイナー(米国系・ミスプロ系)

評価:×
お父さんはディープインパクト。競馬をほとんどやらない人でも名前だけは知っている名馬で、日本近代競馬の結晶と言われています。その子どもたちはとてもよく走るので、迷ったらとりあえずディープの子どもだけ馬券に入れておけばとりあえず当たるんじゃないかと競馬覚えたての頃は思ってました。日本の馬場適性、末脚のスピードを伝え、ディープの子というだけで芝中距離では絶対的に有利となります。そこに母父クロフネを入れ、米国系のスピードをさらに強化、それに飽き足らず、母母父フォーティナイナーを加え、さらに一段スピードを強化している配合で、理想的な配合(ニックス)となっています。F1マシンにブーストを載せているようなイメージです。ただ注意しないといけないのは、ディープの男の子は成長が早く、2,3歳から活躍できる傾向がある一方、ピークアウトも早く、4歳以降はスピード能力が落ちていくことがあります。歳を重ねるごとに米国系のパワー型にシフトすることが多く、3歳の頃と4歳以降では別馬になることがあり、良馬場では思ったより切れ負けしてしまう可能性があります。
さて、過去レースを見ると、先団~中団にポジションを取り、じわじわと粘って伸びてくるスタイルのように感じます。良馬場でスパっと切れる脚はなく、どちらかといえば荒れた馬場や重馬場でパワーを活かして押し切っていくタイプ。今回が良馬場適性、スピード能力が重要となるレースであると考えると、適性の方向はあまりマッチしていなそうな気がします。厳しいかなあ。うーん。でもディープの子だし抑えておこうかな。うーん。

⑨ ステラベローチェ(牡・6歳)

父 バゴ(欧州・Blushing Groom系)
 母父 ディープインパクト
  母母父 Grand Slam(米国・Gone West系)

評価:☆
お父さんは欧州系のバゴ。パワーやスタミナが豊富な一族ですが、良馬場への適性、スピードが不足しがちな特徴があります。そこで母父ディープインパクトとすることで良馬場への適性、スピードを補完しています。さらに母母父から米国のGone West系を入れることで、スピードを強化した配合に仕上げ、とてもバランスの良い血統構成としています。先行して豊富なスタミナと強化されたスピードで粘ることが得意そうな配合になっていそうな気がします。
過去レースを見ると、3歳の頃はクラシック路線でも有馬記念でも、後方から差すスタイルで毎レース上がり最速を出して好走していました。4歳のドバイシーマクラシックから1年7か月の休養を経て、ピリッとさせる目的からマイルを使い、じっくりと試合勘を戻してきたといった感じでしょうか。近走は先行で粘るスタイルとなっているのは気性が荒くなってきているからでしょうか。それでも血統背景からは先行して粘り切るだけの豊富なスタミナや良馬場でも十分に戦うことができるスピード、戦歴を重ねるたびに強くなっていく欧州的な血統背景から、今回も十分好走できる一頭ではないかと思います。

⑩ ソールオリエンス(牡・4歳)

父 キタサンブラック(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 Motivator(欧州系・モンジュー系)
  母母父 クエストフォーフェイム(欧州系)

評価:☆
お父さんはキタサンブラック。サンデーサイレンスの血を持ちながらも、欧州的な豊富なスタミナを伝えます。良馬場で切れ味を発揮するタイプとは異なり、重馬場や荒れた馬場で先行押し切りのスタイルの子が多いイメージです。母父はMotivatorで、欧州系のスタミナ、パワーを伝える一族です。この血を持つ子は重馬場で活躍するイメージですね。さらに母母父からもイギリスのダービー馬、クエストフォーフェイムを加えています。ここでも欧州系の要素を入れることで、日本の競馬場への適性を高めながらも欧州のスタミナ、パワーを強化した血統構成となっています。
過去レースを見ると、後方からの差すスタイルを取っています。良馬場への適性を発揮し、メンバー中でも上位の末脚を発揮しながら大外から最後の直線で先団に迫るも、勝ち切るまでの切れ味はなく、皐月賞を最後になかなか勝ちきれないもどかしいレースが続いています。血統構成的には先行押し切り型の方が良さを発揮できると私は感じていますが、そこは騎手や厩舎の考え方があってのもので、後方からの差しをスタイルとしているんだと思います(陣営の考え方や戦略を批判しているわけでは全くありません💦)。今回のレースは阪神小回りで、大外を回すことで生じる距離ロスを埋めることはなかなか末脚がないとできないので、どこまで末脚を伸ばすことができるかがポイントになるかなと思います。展開的にはやや不利なので、とりあえず抑え評価かな。

⑪ べラジオオペラ(牡・4歳)

父  ロードカナロア(欧州・キングマンボ系)
 母父 ハービンジャー(欧州・デインヒル系)
  母母父 サンデーサイレンス

評価:〇
お父さんはロードカナロア。米国系のスピードを伝えつつ、キングマンボ系の特性である母側の能力を引き出します。母父はハービンジャーで欧州系のスタミナ、パワーの能力を強化しつつ、母母父サンデーサイレンスからスピード強化を図る、とってもスタミナ、スピードのバランスが良い子であることがわかります。先行しても後方からの差しでも好走しそうな血統構成をしています。
過去レースを見ると、先団~中団にポジションを取り、良い末脚で差すスタイルであることがわかります。今回のレースでもある程度中団に位置取り、先団を見ながらやや外目からするするっと上がっていくイメージが浮かびます。ハービンジャーから受け継ぐスタミナの豊富さからロングスパートもこなしてくれそうな気配がありますし、コーナーで曲がりながら加速できる器用さも過去レースから十分にあると思われます。有力な一頭かなと思っています🍎

⑫ キラーアビリティ(牡・5歳)

父 ディープインパクト
 母父 Congaree(欧州・ブラッシンググルーム系)
  母母父 Old Trieste(米国・A.P.Indy系)

評価:×
お父さんはディープインパクトです。一方、ディープの子は早熟傾向にあり、古馬になると徐々にスピードからパワータイプへとシフトするので、今回はスピード負けしないかがポイントになります。母父ブラッシンググルーム系からスタミナ、母母父A.P.Indy系からスピードを強化する血統構成です。
過去レースを見ると、出遅れ癖が気になります。スタートが遅く、後ろから追走し、差すスタイルとならざるを得ませんが、加齢からか末脚もそこまでなく、今回は展開も馬場も向かないので、好走は難しいかもしれません。

⑬ ルージュエヴァイユ(牝・5歳)

父 ジャスタウェイ(サンデーサイレンス系)
 母父 Frankel(欧州・サドラーズウェルズ系)
  母母父 Lomitas(欧州・ニジンスキー系)

評価:×
お父さんはハーツクライの子のジャスタウェイです。サンデーサイレンス一族の日本の馬場への適応力、スピードの能力に加え、欧州系のスタミナ、パワーを併せ持った特徴があります。そこに母父Frankelの欧州系を強化、さらにドイツの名馬Lomitasを加えることで、欧州に特化した子であることが推測されます。スタミナ、パワーの点からは今回のメンバー随一かもしれません。
過去レースを見ると、後方から差すスタイルですね。京都、東京の非根幹距離(2200m, 1800m)を中心に好走しており、長い直線をしぶとく伸びていく能力が高いです。良い末脚を持っている感じがします。今回は外枠に入ったこともあり、これまで通り後方待機から外を回していくことになりそうだけど、良馬場のスピード勝負で小回り適性を問われるこのレースはこの子には不向きな気がします。末脚の良さから一応抑えてはおきたいですが、他の子との比較をして取捨を決めていけたらと思います。

⑭ エピファニー(牡・5歳)

父 エピファネイア(欧州・ロベルト系)
 母父 ディープインパクト
  母母父 Gold Away(欧州・ヌレイエフ系)

評価:×
お父さんはエピファネイアです。欧州系代表と言ってもいいロベルト一族の出身で、豊富なスタミナから芝中長距離を得意としている血統です。母父はディープインパクトで、ここからエピファネイアだけでは不足する良馬場への適性、スピードを補完します。また、母母父に短距離向きのヌレイエフ系を入れることで、さらにスピードを強化しようとした血統背景となります。
過去レースを見ると、中団から差すスタイルを得意としています。前走の小倉大賞典でも外を回りながら長くいい脚を使い、器用にカーブを回ってきて1着となった点は大阪杯にも通じるところがあり、軽視できない一頭かと感じています。一方、外枠に入ってしまったのは痛恨でした。今回のレースで外枠から先団に行こうとすると、スタート後にかなり押して、少し無理をしてポジションを取る必要があります。その分脚を使ってしまうので、最後の勝負所で末脚が鈍る可能性が出てきます。無理せず後方を追走しながらスパートをかけるほかなく、そうすると勝ち切れるだけの末脚を持っていることが条件となりますが、そこまでの能力はない気がしています。いつか重賞でチャンスが巡ってくるとは思いますが、もう少し直線が長く、距離も長いレースで狙ってみたい一頭かなと思います。

⑮ リカンカブール(牡・5歳)

父 シルバーステート(ディープインパクト系)
 母父 Zoffany(欧州・デインヒル系)
  母母父 Pivotal(欧州・ヌレイエフ系)

評価:×
お父さんはシルバーステートです。ディープインパクトの子で、福永祐一ジョッキーはじめ川田ジョッキーなどが、口々にこれまでで一番だと思った馬は誰かという質問に、シルバーステートの名を挙げていたのをうっすら覚えています。ディープと欧州ロベルト系の血統背景を持ち、子どもは馬場がお重いときに先行して粘るスタイルが好走イメージとなります。母父には欧州デインヒル系が入り、重い馬場の適性、パワー、加速力が強化されます。また、母母父Pivotalは成長力とスピードを伝えます。血統構成としては、欧州系の色が濃く、重馬場で先行し、押し切るスタミナを持った馬であることが言えます。
過去レースを見ると、先行することは多そうですが、たまに出遅れて差すスタイルとなることもありそうです。今回は先行馬としては痛恨の大外枠となりました。スタートしてからある程度脚を使ってしまう上、まるっと一周を外目を回ることとなります。その分距離ロスがかなり大きく、最後の直線でのたたき合いでガス欠、となることも可能性としては考えられます。良馬場というよりは重馬場向きな血統構成であることもあり、ここでは評価が難しいかなと思います。

⑯ カテドラル(牡・8歳)

父 ハーツクライ(サンデーサイレンス系)
 母父 ロックオブジブラルタル(欧州・デインヒル系)
  母母父 Alleged(欧州・リボー系)

評価:×
お父さんはハーツクライで、サンデーサイレンスと欧州系の配合です。母父には欧州デインヒル系が入り、重い馬場の適性、パワー、加速力が強化されます。また、母母父には欧州リボー系が入り、これもスタミナ強化する一族となります。Allegedは凱旋門賞を連覇しています。
過去レースを見ると、最後方から末脚を伸ばすスタイルとなりますが、欧州系の血が濃いためか、スピードが不足しており、近走は好成績が残せていません。今回は先行馬有利の展開となることが想定されるので、この子が上位に来ることは難しい気がします。

暫定評価

出走各馬の評価から、一旦こんな感じの評価になりました。ここから凡走条件や期待値を考慮し、馬券対象とする子たちを絞っていきたいと思います🍎
◎軸馬候補
③ タスティエーラ
⑪ べラジオオペラ
〇相手候補
① ミッキーゴージャス
⑨ ステラベローチェ
☆抑え候補
② ローシャムパーク
⑤ スタニングローズ
⑦ ハーパー
⑧ プラダリア
⑩ ソールオリエンス
⑬ ルージュエヴァイユ

凡走リスク

今回の凡走リスクはこんな感じでしょうか。
・出遅れた
・後方から大外を回し、距離ロスが生じた
・ロングスパートが効かず、最後に息切れしてしまった
・コーナーで曲がりながら加速できる器用さがなかった
・パワー、スタミナ不足で坂で脚が止まってしまった
・良馬場適性がなく、スピード不足だった

出遅れリスク

スプリントレースほどではないですが、今回はスローペースになることを想定すると、しっかりスタートを決めて先行~中団にポジションを取り、4コーナーを回ったときには中団以上にいないと3着以内には間に合わないことが想定されます。しっかり出走馬の出遅れリスクから分析していきたいと思います。
近走5走の出遅れ有無を確認すると、こんな感じでした。軸馬候補の2頭はしっかりスタートを切ってくれそうです。また、他の子も比較的スタートが上手そうで、先行しそうな⑦ハーパー、⑧プラダリアも出遅れがなく、評価に差はつかなかったです。

外を回して届かないリスク

では、コース取りや脚質による距離ロスが大きい子はどの子でしょうか。⑩ソールオリエンスは大外を回すスタイルを得意とするので、今回も外を回してくるのではないかと思います。⑪べラジオオペラは先行しながらも外枠であることも踏まえると、内から3頭目あたりを走ることとなりそうで、若干距離ロスが生まれる可能性があるかもしれません。軸馬候補に挙げていますが、その点で③タスティエーラに分があると思いますので、軸馬は③にしたいと思います。⑬ルージュエヴァイユもいい脚を持っているものの、外を回すことになると思うので、今回は割引かな。

良馬場が合わない(スピード不足)リスク

⑧プラダリアは加齢によりスピード不足の心配がある気がしています。⑦ハーパーは先行して粘り込むスタイルなのでロングスパートに持ち込みたいところですが、若干スピード不足感があるかなあ。。

期待値分析

暫定評価において、相手候補に⑨ステラベローチェ、抑え候補に②ローシャムパークとしましたが、上述の通りいろいろな要素を考えていく中で、⑨ステラの未知数さ、②ローシャムパークの内枠有利さを比較すると、どちらを相手候補として高く評価すべきか微妙だなあと感じていますので、こんなときには判断の基準として、どちらの馬券が儲かるのか、好走確率とオッズを掛け合わせた期待値を算定し、期待値の高い方を選択することとしています。
今回は、実績の安定性や⑨の未知数さを踏まえ、②60%、⑨40%としました(ここはどうしても経験と勘によるものになります💦)。結果、若干ではありますが、②ローシャムパークを相手とした馬券にした方が期待値が高い結果となりました。②を相手候補としたいと思います🍎

なお、オッズは以下三連複フォーメーションの馬券15点の平均値を採用しています。

三連複フォーメーション
 
② ローシャムパークの場合
   ③-①②⑪-①②⑤⑦⑨⑩⑪
 
⑨ ステラベローチェの場合
   ③-①⑨⑪-①⑨⑤⑦⑨⑩⑪

総合評価(再掲)

今回はこのような評価にしたいと思います。
◎軸馬
③ タスティエーラ
〇相手
① ミッキーゴージャス
② ローシャムパーク
⑪ べラジオオペラ
☆抑え
⑤ スタニングローズ
⑦ ハーパー
⑨ ステラベローチェ
⑩ ソールオリエンス

馬券(再掲)

三連複フォーメーション
  ③-①②⑪-①②⑤⑦⑨⑩⑪

最後に

金曜日の夜時点での情報を基に予想しましたが、土曜や日曜の馬場状態やパドック、返し馬の状態を見ながら最終的な評価をして馬券を修正していきたいと思います🍎競馬が好きなみなさんと予想を楽しみながら、少しでも参考にしていただけるものがあったらいいなという思いでおります。3/30深夜にはドバイでドウデュースなど日本でもトップレベルの子たちが走るので、そこも楽しみですし、大阪杯も馬券的中を狙いつつもどんなレースになるのか、楽しみがつきません♪
また、少しでもこの記事が参考になった方は、スキ💛をぽちっとしていただけると励みになります!それでは🐎

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