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桜花賞(2024年)を血統と展開から予想してみました🐎

こんにちは!ゆみです🍎
やってきました、今週は桜花賞です!3歳の女の子たちの華あるレースとなります。今回は桜の開花と時期がぴったり重なり、まさに桜花賞!🌸
桜花賞の過去の勝ち馬を見てみると、リバティアイランドやスターズオンアース、アーモンドアイなど、めっちゃ強くて可愛い子たちが名前を連ねています。どの子も桜花賞の後のレースでも大活躍していて、名牝への登竜門とも言えますね。予想も頑張りたいと思います♪

【桜花賞】
2024年4月7日(日)15:40発走
阪神競馬場 11R 芝1600m

3歳牝馬に限定されるレースで、牝馬三冠のクラシック(桜花賞・オークス・秋華賞)の第一関門となっています。イギリスの「1000ギニー」を参考に、最もスピードのある牝馬を決めるレースとして「中山四歳牝馬特別」が創設されました。戦後、名称を「桜花賞」に変更されて以降、京都競馬場で開催されていましたが、2007年以降、阪神競馬場外回りコースで開催されるようになりました。5着までに入るとオークスへの優先出走権が獲得できます🌸


天気予報

平日含めて曇りの日が多いですが、降水量はなく、良馬場で開催されそうな予感です🌞でも春の天気は変わりやすいので、雨が降ったときにも好走しそうな子もしっかりマークしておきたいと思います🎯

馬場状態

桜花賞はBコース2週目の開催となります。
Bコースとは何かと言いますと、芝のコースはレースを重ねていくことで地面が掘られていき、内柵沿いから馬場が傷んでいきますので、数週など、ある程度の時間の間隔で柵を外側に移動させ、傷んだところは走らないようカバーしてしまおうという工夫が競馬場にはあります。この対応により、はじめの柵の位置(Aコース)から3~4メートル外側に内柵を設置する(Bコースとする)ことで、前週までの内柵沿いの傷みがカバーされ、馬たちが走るコースが一面綺麗にになります。馬たちがケガしないよう大事な配慮となります。
コース変わり2週目となるので、先週からのレースで内柵沿いがまあまあ掘られている状況となります。最後の直線では内より外側のコースが伸びることになるかもしれません。基本的には外が伸びそうな予感がしますが、意外と内側は綺麗なままで、まだまだ内側が伸びるなんてことも十分考えられるので、しっかり土、日のレースを見てチェックしていきたいと思います🍎
【JRA発表】
内回り3コーナー入口および正面直線の内柵沿いに軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。

コース

桜花賞は阪神競馬場芝1600m(外回り)で開催されます。先週の大阪杯は内回りのレースでしたが、桜花賞は外回りとなります。内回り、外回りって何かと言いますと、下の図を見ていただくとわかりやすいかなと思いますが、阪神競馬場には小回りとなる内回りと、他の競馬場と比較して一周分の距離が一番長い外回りコースが設定されています。桜花賞はこの外側にもりっと出ているコースを走ることとなります。
スタートしてからコーナーまでは444mと、隊列が決まるには十分な距離があります。先頭争い、ポジション取りの争いが起こりにくいので、そこまで早いペースにはなりにくいです。ゆったりとしたコーナーを回った後、最後の直線は474mあり、こちらも差し馬にはじっくりと差し切るには十分な距離があります。全体的には、ペースは落ち着いた流れとなることが多く、最後の直線での瞬発力勝負となります。また、阪神競馬場の特徴の、ゴール前の急坂が最後の最後に待ち受けており、先団を走る馬たちがバテて坂で脚が止まってしまうため、差しが届きやすいと言われています。”最もスピードのある牝馬を決めるレース”として阪神外回り1600mが選ばれている理由がここにあります。血統構成や過去レースを確認し、オッズにとらわれることなくスピード能力が高い子をしっかり選んでいきたいです🐎

展開

【ミドルペース】
積極的に逃げたい子はいないのかなと思います。最後の直線勝負に向けていかに道中で脚を貯めるかがポイントとなるので、先団をめぐる激しいポジション争いにはなりません。しかし、まだ経験の浅い3歳牝馬となるので、かかり気味に一生懸命にスタートダッシュを切ってくる子がいるとペースは若干流れていくことが考えられるので、そのバランスでスローに近いミドルペースになるかなと思います。
スタートダッシュ後、各場のポジションが大体決まったら、そのままコーナーを回り、最後の直線に入ってきます。道中は脚を使わないよう、無理にポジションを上げていく子もあまりいないはずです。長い直線を末脚のスピード比べの瞬発力勝負となるかなと予想しています。道中のポジションや展開は他のレースに比べて結果に影響を出しにくく、それぞれの子が持っているスピード、瞬発力の能力がそのまま結果に結びつきやすいレースとなると予想します。その分言い訳ができないので、この桜花賞を勝つ子は本当に世代の中でも強い子だと言えます。隊列はこんな感じかなー🏇

隊列予想

レースのポイント

以上の要素を踏まえると、今回のレースで求められる能力はこんな感じだと思われます。今回はとてもシンプルです。
・良馬場でのスピード、瞬発力
・差し切る能力の高さ


この観点から出走各馬を見ていきたいと思います。

総合評価

それでは結論から!今回はこのような評価と馬券にしたいと思います🍎
◎軸馬
 ⑫ ステレンボッシュ
〇相手
 ② クイーンズウォーク
 ⑦ スウィープフィート
 ⑨ アスコリピチェーノ
☆抑え
 ③ イフェイオン
 ⑧ コラソンビート
 ⑰ マスクオールウイン
 ⑱ チェルヴィニア

馬券

三連複フォーメーション(15点)
  ⑫-②⑦⑨-②③⑦⑧⑨⑰⑱

ここから先は評価の詳細となります🐎
長文になるので、気になる部分だけ選んで読んでいただければm(__)m

血統、戦歴を踏まえた各馬評価

① ワイドラトゥール(牝・3歳)

父 カリフォルニアクローム(A.P.Indy系)
 母父 アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)
  母母父 ノーザンテースト(ノーザンダンサー系)

【評価:×】
お父さんは正直あまり名前は知らなかったのですが、全米年度代表馬としてダートG1を勝ちまくったカリフォルニアクロームという米国系のA.P.Indy一族の出身の馬です。2019年から北海道ひだか町アロースタッドにて繋養されているようです。スタートしてすぐにトップスピードに到達し、スピードを維持したままゴールに向かうスタイルかも。母父アグネスタキオンはサンデー一族ながらダート向きのパワータイプ。母母父ノーザンテーストは日本適性を強化する血統です。血統構成としては、ダートや重馬場で走るイメージとなりますが、瞬発力決定戦の桜花賞ではスピードが圧倒的に不足しています。
過去レースを見ると、出遅れる癖が気になりますね。後方からの上り最速をマークしたレースはあるものの、出遅れやチューリップ賞での失速を見ると、気性が前向きすぎて1200mなど短距離向きの子ではないかと思います。血統構成、過去レースから桜花賞で好走できる要素はなさそうなので、ここでは見送りかな。短距離戦やダートに出走したときには注目したいですね。

② クイーンズウォーク(牝・3歳)

父 キズナ(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 Harlington(米国・Unbridled系)
  母母父 Silver Deputy(米国・Depty Minister系)

【評価:〇】
お父さんはディープインパクトの子、キズナです。キズナの牝馬はスプリントでも活躍するハイレベルのスピードを持った子が出てきます。トップスピードの絶対値の高さ、切れ味よい末脚がストロングポイントです。母父は米国・Unbridled系、母母父は米国・Depty Minister系と、徹底的にキズナ牝馬のスピード能力をさらに2段上に強化しにいく血統構成となります。また、米国系の血統を濃くすることで、成長の早さも強化します。デビュー戦からよく走り、クラシックを狙う馬を意図して、ノーザンファームはこの子を生産していることが血統から読み取ることができます。瞬発力も血統面では十分要素があり、桜花賞でも好走できる血統条件を満たしているといえます。
過去レースを見ると、ゆったり後方を追走し、瞬発力で差し切る競馬をしており、川田Jもクラシックレースを勝てる素養を見出し、レースぶりを教えている姿勢が伺えます。差し馬にしては内枠に入りすぎた点が痛いですが、後方まで下げて大外を回して差し切る横綱相撲をしっかりやってくれたらそんなに内枠も不利ではなく、素晴らしい末脚を見られることを期待しちゃいます。本命候補として挙げたいです🍎

③ イフェイオン(牝・3歳)

父 エピファネイア(欧州・ロベルト系)
 母父 ゼンノロブロイ(日本・サンデーサイレンス系)
  母母父 Kendor(欧州・ゼダーン系)

【評価:☆】
お父さんはエピファネイアです。豊富なスタミナの源泉、欧州系ロベルト一族の出身でありながら母シーザリオから日本馬場適性やスピードを受け継ぐため、長い距離を走るスタミナもありながら瞬発力に優れます。母父ゼンノロブロイは中長距離向きのスタミナを伝え、そのパワーからダートで好走する馬を出します。母母父Kendorは、必ず芦毛の子が生まれるゼダーンの一族であり、その影響でこの子ももれなく芦毛です。Kendorはマイル、2000mのG1で勝利した経歴を持ち、短距離、マイル向きのスピードを強化する要素となります。スピード、スタミナのバランスがもともと良いエピファネイアの上に、豊富なスタミナ、スピードを一層バランスよく強化した血統構成となっており、ここでも好走する血統的な条件は整っていると推測されます。
過去レースを見てみると、マイル距離で連勝しています。上りの脚もメンバー上位で、差し切り勝ちを収めてきたところは評価できます。今回は相手が一気に強化される上、テンションの高さにも課題がありそうですが、好位からスピードを活かして好走できるのではないでしょうか🍎

④ キャットファイト(牝・3歳)

父 ディスクリートキャット(米国・ストームキャット系)
 母父 パイロ(米国・A.P.Indy系)
  母母父 Maria's Mon(米国・Raise a native系)

【評価:×】
お父さんは米国系ストームキャット一族の出身です。この子もネコの名前を継いでいます🐈短距離向きのスピード、先行力を受け継ぐと考えられます。また、母父も米国系A.P.Indy一族出身で、スピード持続力、母母父はこれまた米国系。あえてサンデーサイレンス系も欧州系の血も入れず、米国系に特化しようとした生産者の強い決意が伺えます。サンデーサイレンス系と配合することで強い馬が生まれることを見越し、引退後も生産の世界で活躍する子となるような考えですね。ここまで米国が強いと、スピードを活かすことのできる1200mやダートに向いているような血統構成となりますが、日本適性に欠けるため、クラシックで勝つためには足りない評価をしないといけないです。
過去レースを見てみると、マイルだけにこだわって使われていることがわかります。先行押し切りを図るスタイルは米国血統の特徴そのものですが、やはり距離が長いのか、最後に使える脚がなかなかないように思います。今回の瞬発力勝負のポイントからも外れるため、馬券には選びませんが、ネコ応援する🐈🐈

⑤ シカゴスティング(牝・3歳)

父 ロゴタイプ(欧州・サドラーズウェルズ系)
 母父 スクリーンヒーロー(欧州・ロベルト系)
  母母父 Marju(欧州・ノーザンダンサー系)

【評価:×】
お父さんはロゴタイプです。欧州系のサドラーズウェルズ一族ながら、サンデーサイレンスも配合されており、日本の良馬場での高速な流れへの適性が高く、スタートダッシュを決めてトップスピードを維持したまま逃げ、先行のスタイルで逃げ切るのを得意とするイメージがあります。そこに母父スクリーンヒーロー、母母父Marjuを加えることで、欧州的なスタミナ、マイル向きのスピードを強化しており、血統構成としては逃げ、先行スタイルでトップスピード維持のための能力を強化した配合となっていることが伺えます。一方、欧州色が強く、成長は遅い晩成型なので、現時点でG1で好走できるレベルに達しているかは疑問です。
過去レースを見てみると、やはり逃げ、先行スタイルであることがわかります。一方、成長はこれからといった印象で、瞬発力はなく、またマイルを逃げ、先行で走り切るスピード維持のためのスタミナがまだついていないため、ここでは好走は難しい気がします。4歳以降、馬が完成したら短距離で活躍できそうな一頭です。今後に期待ですね🐎

⑥ ハワイアンティアレ(牝・3歳)

父 ロードカナロア(欧州・キングマンボ系)
 母父 マンハッタンカフェ(日本・サンデーサイレンス系)
  母母父 メジロマックイーン(欧州・パーロソン系)

【評価:×】
お父さんはキングマンボ一族出身のロードカナロア。お母さんの方の能力を引き出すという、生産の世界では特殊で貴重な血統です。その引き出される側の母父はマンハッタンカフェ、母母父メジロマックイーンということで、マンハッタンカフェから受け継ぐサンデーサイレンス系のスピードとドイツの名牝のスタミナに加え、メジロマックイーンから受け継ぐ長距離向きのスタミナの能力が全面に出る血統構成となります。
過去レースを見てみると、後方からゆったり追走しての差しスタイルとなります。末脚はメンバー上位の良い脚を持っていますが、血統的にやや重い馬場を好むこと、成長は晩成型でまだ途上の感はあり、選べても抑えの評価にしたいと思います。

⑦ スウィープフィート(牝・3歳)

父 スワーヴリチャード(日本・ハーツクライ系)
 母父 ディープスカイ(日本・アグネスタキオン系)
  母母父エンドスイープ(米国・Mr.Prospector系)

【評価:〇】
お父さんはハーツクライの子のスワーヴリチャードです。まだ種牡馬としてデータは多くないですが、お父さんの能力を受け継ぐとすると、小回りは向きませんが、東京競馬場のような長い直線での瞬発力と良い脚を長く使えるスタミナに強みがあると考えられます。また、母父ディープスカイはダート向きのスピードの持続力、パワーを強化するため、重馬場でも好走できる素養を取り入れています。母母父エンドスイープからはスピード能力を受け継ぎます。血統構成としては、長い直線でじわじわと長く良い脚を使ってロングスパートもかけられるし、エンドスイープの米国系の瞬発力が出れば桜花賞も好走可能な一頭なのかなという印象です。
過去レースを見ると、スタートが上手ではないので今回も差しのスタイルになると思います。前走チューリップ賞は桜花賞と同じ舞台で差し切る競馬で1着となりました。良い末脚でごぼう抜き。桜花賞の瞬発力勝負ではメンバー上位の能力があり、好走できる条件だと思います。引き続き武豊J騎乗となり、乗り方もわかっているので、期待大です🍎

⑧ コラソンビート(牝・3歳)

父 スワーヴリチャード(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 オルフェーブル(日本・サンデーサイレンス系)
  母母父 ロージズインメイ(米国・Devil's Bag系)

【評価:☆】
お父さんはスワーヴリチャードです。⑦スイープフィートと同じお父さんです。長い直線での瞬発力と良い脚を長く使えるスタミナに強みがあると考えられます。そこに凱旋門賞でも好走したオルフェーブルが入り、サンデー一族ながら欧州的なスタミナが豊富な要素、ロージズインメイからは米国的なスピード強化の要素が入ってきます。血統構成としては、サンデー系の下地に欧州系のスタミナ、米国系のスピード要素をバランスよく取り入れた配合となっています。
過去レースを見てみると、すべて3着以内の好成績で、好位から差し脚を伸ばすスタイルであることがわかります。前走フィリーズレビューも1番枠から好位にポジションを取り、素晴らしい瞬発力で差し脚を伸ばしました。まだ成長途中でスタミナがつききっておらず、現状は1400mが合っている感はあるものの、桜花賞の好走ポイントにも合致しますので、ここではしっかり押さえたい一頭かなと思います。

⑨ アスコリピチェーノ(牝・3歳)

父 ダイワメジャー(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 Danehill Dancer(欧州・ダンチヒ系)
  母母父 Sadler's Wells(欧州・ノーザンダンサー系)

【評価:〇】
お父さんはダイワメジャーです。サンデーサイレンス一族の中でも、マイル以下の距離で圧倒的なスピードを特徴とします。また成長も早く、2,3歳から活躍できる能力が高く、まさに桜花賞向きで、桜花賞はじめNHKマイル、スプリント戦を走るための血統というイメージがあります。そこに母父Danehill Dancerは、短距離向きのスピードに加え、スピードを維持するスタミナ、2歳から活躍できる成長力を伝えます。母母父サドラーズウェルズは、欧州系代表のような一族で、スタミナ、パワーを強化しています。血統構成の仕上がりとしては、2歳牝馬マイル戦のジュベナイルフィリーズ、桜花賞、NHKマイルを勝つための配合であり、とにかくスピード能力の強化とデビューまもなく活躍できる成長力を高めたものとなっています。
過去レ―スを見ると、上手にスタートを決め、中団に位置しながらしっかりと差すスタイルとなります。馬群の中でも行きたがることなく折り合いがつきますし、騎手がゴーサインを出すとすぐに反応して切れる脚を見せてくれます。他のメンバーと比べて馬体が完成しており、競り合いで見せる負けん気の強さはここでも生きると思います。好走してくれそうですね🍎

⑩ セキトバイースト(牝・3歳)

父 デクラレーションオブウオー(欧州・ダンチヒ系)
 母父 Footsteps in the sand(米国・ストームキャット系)
  母母父 テンビー(欧州・ニジンスキー系)

【評価:×】
お父さんはダンチヒ一族の出身で、スタミナの豊富さ、晩成型の成長力に特徴があります。母父からはストームキャット系の米国のスピード、母母父テンビーからはニジンスキー系のマイル向きのスピードを強化されています。日本の芝G1で、特に良馬場での好走には必須とされているサンデー系の要素が入っていないことがこの子の血統面での特徴で、引退後の繁殖を考えて、あえて入れていないということかと推察しますが、クラシックの舞台ではスピード不足の感が否めません。血統構成的には、先行してスタミナを活かして粘り込み、良い脚を長く使うスタイルになるかなと思います。
過去レースを見てみると、前走チューリップ賞は逃げての2着好走。早い流れの中でもしっかり粘り込むことができました。稍重の馬場も合っていたのかな。他にも好位から良い脚で伸びてくるレースをしており、能力や実績面では抑えておいても良いですが、血統面からの推奨はできないので、馬券に入るかは他メンバーとの比較としたいと思います。

⑪ ライトバック(牝・3歳)

父 キズナ(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 Exceed and Excel(欧州・ダンチヒ系)
  母母父 Street Cry(欧州・マキャベリアン系)

【評価:×】
お父さんはキズナです。ディープインパクトの後継種牡馬の筆頭で、キズナの女の子はマイル距離でよく走るイメージです。スタミナも豊富にある印象があります。そこに欧州ダンチヒ系、マキャベリアン系を入れることで、スピードよりもスタミナを強化した血統構成になっています。
過去レースを見てみると、テンションが上がりやすく、道中は折り合いを欠く面ものぞかせました。中団に着けて差し足を伸ばすスタイルです。瞬発力はありそうですが、これまで少数頭でメンバーもそこまで強くない中、スローペースから最後の直線での一瞬の差し足で勝ってきた経歴しかなく、桜花賞での好走可否は未知数なところがあるかなと思っています。最後の直線勝負で、道中引っ掛かた分だけガス欠、ということも。うーん、判断に迷うところですが、とりあえず押さえておいて、他の子との評価にしたいと思います。

⑫ ステレンボッシュ(牝・3歳)

父 エピファネイア(欧州・ロベルト系)
 母父 ルーラーシップ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 ダンスインザダーク(日本・サンデーサイレンス系)

【評価:◎】
お父さんはエピファネイアです。豊富なスタミナの源泉、欧州系ロベルト一族の出身でありながら母シーザリオから日本馬場適性やスピードを受け継ぐため、瞬発力に優れます。母父ルーラーシップは芝中距離以上を主戦場とする、こちらも欧州スタミナ強化タイプ。母母父ダンスインザダークは、サンデーサイレンス一族ながら、スタミナ消耗戦に強く、こちらもスタミナ強化タイプ。血統構成は、スピードの土台にスタミナ強化に重きを置いた配合で、中長距離を豊富なスタミナで駆けるイメージ。血統構成からは中距離向きの印象を受けるため、どちらかといえばオークスで好走しそうな気配がありますが、桜花賞でも成長の度合いによっては好走可能だと思います。
過去レースを見ると、後方待機し、直線では外目に出されて強烈な瞬発力で好走しています。母側の血統背景はあまりスピードがないのですが、この瞬発力は驚きました。エピファネイアのスピード能力の高さは恐るべしですね。世代の中では能力上位で、ローテーションから考えるとオークスを最大目標に調整してきており、やや馬体には余裕を残していると思われますが、堅実に好走しそうな気配があります。やや外目の枠順も最後の直線で前が壁になるリスクが少ないことからも、この子は軸候補で買っておきたい一頭です。

⑬ テウメッサ(牝・3歳)

父 ハービンジャー(欧州・ダンチヒ系)
 母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 フレンチデピュティ(米国・Vice Regent系)

【評価:×】
お父さんのハービンジャーは欧州系の血統背景を持ち、キングマンボ系やサンデーサイレンス系と掛け合わせると抜群の能力を発揮します。これを血統の世界ではニックスと言います。生産牧場もこれを理解したうえで、母父キングカメハメハ(キングマンボ系)としていることがわかります。また、米国系フレンチデピュティを入れることで、スピード能力を強化しようとする狙いがあります。一方、サンデー系の血統を入れていないことがクラシックの舞台では不利になるので、そこが気になります。
過去レースを見てみると、中団につけたレースもあれば、後方から差したレースもあり、スタイルは手探り中といったところかもしれませんが、メンバー上位の差し足を使っていることは評価できそうです。一方、まだ自身のスタイルを確立できておらず、血統的にも成長まで時間がかかるタイプなので、ここでは好走は難しいかもしれません。

⑭ ショウナンマヌエラ(牝・3歳)

父 ジャスタウェイ(日本・サンデーサイレンス系)
 母父 シンボリクリスエス(欧州・ロベルト系)
  母母父 スペシャルウイーク(日本・サンデーサイレンス系)

【評価:×】
お父さんはハーツクライの子のジャスタウェイです。サンデーサイレンス一族の日本の馬場への適応力、スピードの能力に加え、欧州系のスタミナ、パワーを併せ持った特徴があります。そこに母父シンボリクリスエス。どちらかといえば長距離向きのスピード持続力の要素を加えるタイプです。また、母母父スペシャルウイークは母父として名馬を出すと言われていますが、日本の芝への適性、スピード能力を高める要素があります。血統的には中長距離向きといった感じでしょうか。
過去レースを見てみると、気性が強いためでしょうか、逃げたい子であることがわかります。末脚はあまりなく、逃げて粘り込みたいところですが、道中力が入りすぎてしまい、最後に失速していく気がします。ここでは見送りかなあ。

⑮ エトヴプレ(牝・3歳)

父 Too Darn Hot(欧州・Dubawi系)
 母父 Clodovil(欧州・ダンチヒ系)
  母母父 Indian Ridge(欧州・Krairon系)

【評価:×】
外国産馬の子は血統ファンの私にとってはレアで、どのような能力をもった子なのか血統から読み解くのがとても楽しいです。この子のお父さんは欧州系でスプリントのスピード能力を持つDubawi系の一族の出身です。そこに欧州ダンチヒ系、Krairon系のスタミナを加えることで、Dubawi系の高いスピードを、欧州系のスタミナを入れることで維持できるようにしようという生産者の意図を伺い知ることができます。先行逃げ切りに特化した血統構成ですね。
過去レースを見てみると、前走阪神フィリーズレビューではまんまとハイペースに持ち込み、逃げ切り勝ちしています。血統から読み取ることができる能力そのままに好走していますね。ただ、スプリント戦1200mに特化しているだけに、サンデー系などのクラシック距離への適性がなく、今回の1600mでは距離が長いという結果にもなる可能性があります。ここを好走するには母系のダンチヒ系の能力がどのくらい出るか、またどのくらい成長しているかにもより、走る馬本人も陣営も未知数なところではないかと思います。スプリント戦で主役を張れる器はあるので、今後も追いかけていきたい一頭ですが、ここでは見送りかな。

⑯ セリシエプラージュ(牝・3歳)

父 ブリックスアンドモルタル(米国・ストームキャット系)
 母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 アグネスタキオン(日本・サンデーサイレンス系)

【評価:×】
お父さんは米国系ストームキャット一族の出身で、ダート向きのパワーや先行して押し切るスピード能力を伝えます。そこに母側からはアグネスタキオンの要素が加わります。アグネスタキオンは、サンデー一族ながらダート向きのパワータイプ。血統構成的にはダート馬のような、重い馬場、短い距離で好走できる仕上がりになっているのではないかと推察しますが、良馬場でマイル戦となると能力が不足している感があります。
過去レースを見てみると、差しタイプで、メンバー上位の脚を使っています。一方、推定ですが距離が短い方がよく、マイル距離で前走同様の末脚を出せるかは微妙なところかと思います。一応抑えておこうかな、うーん・・・。

⑰ マスクオールウイン(牝・3歳)

父 ドレフォン(米国・ストームキャット系)
 母父 ハーツクライ(日本・サンデーサイレンス系)
  母母父 Spirit One(欧州・ダンチヒ系)

【評価:☆】
お父さんは米国系ドレフォンです。パワーや先行して押し切るスピード能力を伝えます。そこに母側からハーツクライを入れ、中長距離の芝のレースで好走するスタミナ、スピードを兼ね備えた能力が入ります。また、母母父ダンチヒ系からはスタミナを伝えます。血統構成的には、短い距離で先行して押し切るスタイルが合っているかなという印象で、血統のバランスも良いので、距離が持つかだけ心配なところです。
過去レースを見てみると、スプリント中心に使いつつ、距離適性を測っている印象を受けます。先行したいところですが、外枠でスタートダッシュで足を使ってしまうかもしれません。悩ましいところですが、良い末脚は持っており、抑えておきたい一頭かなと思います。

⑱ チェルヴィニア(牝・3歳)

父 ハービンジャー(欧州・ダンチヒ系)
 母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
  母母父 サンデーサイレンス

【評価:☆】
先週の大阪杯で2着になったローシャムパークと全く同じ血統構成です。お父さんのハービンジャーは欧州系の血統背景を持ち、キングマンボ系やサンデーサイレンス系と掛け合わせると抜群の能力を発揮します。これを血統の世界ではニックスと言います。生産牧場もこれを理解したうえで、母父キングカメハメハ(キングマンボ系)、母母父サンデーサイレンスとなるような血統配合をしていることが伺えます。欧州的なスタミナの豊富さに日本の馬場への適性、スピード能力をサンデーサイレンスから加えた配合となります。ハービンジャーが本領発揮するのは、東京競馬場などの広いコースで堂々と外を回って差し切ることができるコースとなります。今回の阪神外回りの最後の直線は十分長く、両親から受け継ぐスピードと豊富なスタミナによって好走可能と思います。
過去レースを見ると、東京、新潟の長い直線で強烈な末脚で差し切っています。小数頭のレースでスローからの瞬発力勝負、相手もそこまで揃っていない中でのレースしか経験していないこと、ルメールさん負傷によりムルザエバJへの乗り替わり、しかもレースで初めて乗ることになるので、心配材料は多々あるかな。。

総合評価(再掲)

出走各馬の血統、過去レースの分析結果から、こんな感じの評価になりました🍎
◎軸馬
 ⑫ ステレンボッシュ
〇相手
 ② クイーンズウォーク
 ⑦ スウィープフィート
 ⑨ アスコリピチェーノ
☆抑え
 ③ イフェイオン
 ⑧ コラソンビート
 ⑰ マスクオールウイン
 ⑱ チェルヴィニア

馬券(再掲)

三連複フォーメーション
  ⑫-②⑦⑨-②③⑦⑧⑨⑰⑱

最後に

金曜日の夜時点での情報を基に予想しましたが、土曜や日曜の馬場状態やパドック、返し馬の状態を見ながら最終的な評価をして馬券を修正していきたいと思います🍎競馬が好きなみなさんと予想を楽しみながら、少しでも参考にしていただけるものがあったらいいなと思っています!
また、少しでもこの記事が参考になった方は、スキ💛をぽちっとしていただけると励みになります!それでは🐎

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