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【腐】左右固定ソング、略してわからせソング~亭主関白と良妻賢母(まほステ三章感想)~

またの名を、『てめえは右で俺は左』(公式)。

Twitterでネタバレ踏みたくなくて見ないようにしてたけど現地レポが大好き過ぎてほんのちょっとだけ、真面目な賢者ちゃんの事前学習として薄目で読ませていただいていた時から明らかに異様な存在感を放っていたこの情報。
なんかまた元相棒がオモロいことしてるなってのは知識として頭に置いていざ、現地へ。

ワタクシ賢者が赴いたのは京都劇場の大千秋楽にございました。

またあの、まほステが始まったワクワク感のボルテージが最骨頂に上がる『始まりの合図』が初手かな、と思っていた賢者。
『隣にいる誰かに〜〜〜(美ブラート)』
で無事息絶えた。
えっえっ、ヒースとシノじゃないですか…
えっえっ、愛おしいけど辛い…
えっえっ、てことはもしかして…
『別れたはずの道なのに』
ブラッドリーの隠しきれない慈愛の籠った、心地よいテノールと穏やかな横顔と、
『再び出会った意味』
ネロの、問への答えを切望する、どうしようもなくやるせない表情。
もう泣いた。右隣の人はちょっと引いてた。
左隣の人は開演前にお話したところまさかの同じく元相棒ラブらしく、私と同様に激重感情を胸に抱いてハンカチを握りしめておられました。
そんな無防備な斜め上から殴られた賢者。
最後の北の、圧倒的重厚感の『天命さえも変えてやろうか』で一瞬意識を飛ばしました。
兎に角、一曲目から殴ってくるの本当に魔法使いの約束だなって思った。
この一曲への思いだけで10000字は行くので取り敢えず泣く泣く横に置きます。

正直、本当にオーバーに言っているとかではなく大マジで全曲刺さったんですが中でも賢者にグサグサきた曲たちを一挙にご紹介。

そのいち。
『夢見る明日』
出演: フィガロ&ファウスト
ネロ&リケ
あとは分かるな、って感じなんですけどね。
まず、元師弟コンビ
『手を取り合い 夢語り合って
待ち侘びた明日 今は違う
明日を夢見るなんて』
そして、キッチンのかわい子ちゃんコンビ
『自分のこと ドキドキしながら
知っていく楽しみ 早起きしたい
明日を夢見る喜び』
同じ曲調でこんなに違うことある…?
温度差ありすぎて賢者もうメイクボロボロやで……ほんまに……
和合さんと矢田さんの間合いが、長い時間を経て再び出会ってしまったかつての師と弟子、そして互いに認められたかったひとりの魔法使いとしてのフィガロとファウストそのもので。
『どうして僕に話す』
ゲーム内でもあったファウストの、余命を打ち明けたフィガロへの台詞が、その言葉を咄嗟に理解出来ない戸惑いと、師がそう遠くない未来に死ぬという漠然とした悲しみと、自分から手を離した癖に自分に初めて話すと曰う男への怒りを混ぜこぜにした、少し震えた声がもうダメでした。

そして『不穏の始まり』は、ミスラさん初ソロがまさかのミーヴァだった事への衝撃と、ノーヴァの奇妙さや掴めなさを内に秘めたミスラの顔つきや仕草を表現する鮎川さんが妖艶すぎましたね。あと横向いた時の喉仏がセクスィー…
ノーヴァ初お目見えも好きすぎた。
ほんでジュードよ、おまえは本当にただのモブか?歌唱力エグいって。鳥肌立ったもん。

次、ミスラさん続きで。
『彼女との約束』
こんな短い曲で観客殴れることある?
いつも突拍子ないしその自覚もない野生児のミスラちゃんの、何の感慨も無いんだけど少しどこか淋しげな声色と無表情が解釈一致。
ミスラにとってチレッタって一体どんなひとだったんでしょうね。

そーしてそして、問題作ですね。
『てめえは右で俺は左』
最初はああただのブラネロ左右固定ソングか、ブラッドリーちゃんの独占欲ソングな、けしからん、もっとやれ。って感じだったんですが。
魔法使いの約束ってほんとに、最後の最後にぶっ込んできますよね。
『今度こそ手切れだ
俺は右で てめえは左だろ』
よっしゃ!右で当たり!
俺はこれからずっと右を選ぶ!
とか満面の笑みで、たげ可愛いこと言ってた子とは思えないほど急に元相棒の本領発揮してくるから息が止まったと思ったら、
ブラッドリーの顔!!!!!
太郎ットリー、原作の解像度上げてくるの天才かと思った。挑戦的な笑みが一瞬解けて、そして次の瞬間にはちょっと哀愁を湛えたいつも通りの笑顔浮かべて、
『てめえが行くなら
俺もだ』
ってネロの背中を追いかけるんですよね。
何その顔……それで何人の賢者殺せると思ってる……?ってなった。
兎に角、破壊力強すぎて曲終わった直後の感想は、坪ネロ美人ダッタナァしかなかった。

最後はやっぱり、『始まりの終章』ですよね。この公演でしんくん賢者様と今牧くんのミチルはラストかとか、この三章で取り敢えず一区切りかとか思うと泣けてきてハンカチぐしょぐしょでした。

個人的にしんくんの演技で一番震えたのは、オーエンと部屋でお話するシーンでオーエンに死ぬことよりももっと恐ろしいことを教えてやろうかみたいなことを言われた時の、
『知っています。
その内のひとつを、俺はあなたにしてしまいました。』
の台詞です。
抑揚とか、眼差しとか、吐息、体の角度、視線の細部に至るまであの瞬間本当にあの賢者様が、どんな状況に立たされても強く時に強かに、でもどんな時でも賢者の魔法使いの心の拠り所で有り続けたあの賢者様がそこにいて、ヒュッてなった。
しんくんがこの公演で終わりなの割とマジで I can't stop the loneliness〜〜♪なんですよね。

まぁそれはさておき。
この曲はやっぱりなんといっても、二章のアレンジの部分が良かったですね!
二章では『誰かの望みが 明日世界を滅ぼすかもしれない』の不穏で幕を閉じたのが今回は『誰かの望みが明日世界を滅ぼすのを止めることだって』に変化してたのが最高でした。
ここから先はまだゲーム内のメインストーリーですらまだまだ明かされてないですからね。
本当に些細な希望が明日の賢者を生かしています……

以上、ヲタクの大偏り現地レポートでした。
大遅刻だなおい。
仕方ねえよ、咀嚼に時間かかったんだもの。

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