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ひとりのために全てを賭ける覚悟を持ちし~三周年スト感想~

イベントが始まる前からシナリオライターさんの件で色々議論を読んでいた波乱の三周年ストでした。が。
名前も分からん恐らくモブが話し出した瞬間

おう勝ち確

と賢者は断定した。
未だかつてこんなに美しく始まったものがたりは存在しているだろうか。
まほやく的な詩的な表現で、浅井さやかさんの本作の世界観への理解度とこの物語への本気度が伺えた。
そして見る前から価値を決めつけて排除して心無い言葉を投げたひとたちを哀れにすら思った。
でも、今まで持ち続けた固定観念に縛られてそこから外れた新しいものをなかなか受け入れられないのは、魔法使いたちと手を取り合えない、そしてスノウとホワイトや、シャイロックやフィガロが愚かであり愛おしく思う人間の本質なんだと思うと感慨深くもなったり。

という訳で三周年スト『どうかあなたに、虹の物語を』感想です(キャラに偏りあり)

冗談には到底聞こえないのにお互いに冗談って分かっててさらに外野にも周知の事実ってのがほんと北…って感じでブラボーでした

ほんでここーーー!!
賢者の大好きなボス・ブラッドリー・ベインが出とるでとるーーー!!(歓喜)
苛立とうが熱くなろうが脳の奥は常に冷静に物事を見極めてるところがほんとに。
でも、こんなに常に平常を保っていられる、それに長けている男がカッとなって軟禁紛いのことまでして傍に居させたかった男って一体なんなんだろうとも思いますね(遠い目)

お次はそんな男カッコただの飯屋が属する東。

オマエらがかわいい。以上。

これ一個前の画像と比べて欲しいんですけどね。
まほやくには前々からひとつひとつの言葉を漢字にするかひらがなにするかの細部までのこだわりを感じていたんです。
ここで、ネロの『かわいい』と『可愛い』の違いについて考えたいわけです。
ネロにとってはちんまいおもちゃみたいなガラクタはふわふわのいきものとおんなじようにかわいいはずなのに、前者との違いってなんだろう、って。
それは多分、過去の自分と重ねて、自嘲が混じったからなんじゃないかな、と。
ガラクタみたいなしょうもない(と思いたい)昔の贈り物や過去の優しい記憶を捨てられず拾い集め続ける自分に。

気を取り直しまして!!!(半狂乱)

そしてまた半狂乱になると!!!

献身的で無欲の権化みたいなレノックスを『欲張り』と言い切ったところ、それに対するフィガロの返しに解釈の底知れない深さを感じでもはや賢者は怖かった。
でも、本当にぴったりな言葉で表してくれて、宙に浮いていた感情に名前がついたような、心底納得と感動の気持ちです。

ここで一通りの感想は垂れ流したのですが、最後の二人関連で最近のイベストでひっくり返ったワンシーンをどうぞ。
(昔日届く工匠のファンタジアより)

賢者泣いたけど??
泣いたけど???

あれだけファウストに自分の伝えたい言葉の根幹を包み隠すように茶化すような言葉で囲ってしまう、軽薄なようで臆病な優しいフィガロが、罪悪感にも駆られずに、優越にも浸らずに、たった一言本当の気持ちを言葉にできたこの瞬間に、フィガロ・ガルシアという男の本来の姿と、彼とレノックスが紡いできた時間の一端を掴んだ気にさせられてしまいました。


魔法使いの人生は長い。
良くも悪くも変容を繰り返し、笑顔を交わして手を離し、今日の敬愛すべき友人は明日命を狙う仇にもなりうる。
そんな悠久の日々の中で不変な時間は酷く短いからこそ、彼らが紡ぐ物語がどうか少しでも、彼らにとって優しいものであればと願う賢者です。

改めて、三周年おめでとう、
魔法使いの約束。

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