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【障害者歯科】知的障害のある人の全身麻酔抜歯は大がかり-#1

先日、娘が大学病院口腔外科の障害者歯科で全身麻酔抜歯しました。
記録を残します。


抜歯を決断するまで

娘の通う歯科医院で親知らずと埋まっている歯の抜歯を勧められていました。

「これ以上、処置ができないので大学病院で親知らずも一緒に抜歯してくださいね」と、歯科医に言われたのがコロナ前の2019年です。

親知らず上下4本に加え、埋まっている歯をいれると計5本。

悩みました。

仕事を長期休めるのかどうか…とか、親知らずって痛くなければ抜歯しなくても良いといわれてもいるし…とか、それに5本も抜歯だなんて…
全身麻酔だなんて…。

うーーーーーーん。

娘と私の仕事の調整や体調管理など、様々なことをクリアしてゆかなければならない全身麻酔の抜歯術。正直、消極的な考えになりました。

それに、感覚過敏のある娘への心配ごとも。。。

■   採血、レントゲン
■ 大部屋での入院

これらすべて、フツーにできるでしょ?って言われそうなのですが、感覚過敏がだいぶ良くなったとはいえ、やはり心配なんですよね~。

ただ、緊急ではないけれど、このままだと虫歯が確実に進行し他の歯にも影響があることは間違いはないのだけれど…。

抜歯術の決め手は、知的と発達障害のある前の職場同僚の総入れ歯の話しだった

「(ASDの)同僚が、総入れ歯になった」と、娘から聞いたのは約一年前。コロナが落ち着いてきた頃だった。

まだ30代前半なのに、総入れ歯になっただなんて怖い。

娘は、同僚の話しを聞いて自ら進んで抜歯をしたいと言ってきた。

自分の状況と同僚の身に起きたことをすり合わせ、治療を申し出た娘。知的障害があっても自分に置き換えて考えたり決断できるのだなと、少し嬉しかった出来事でもありました。

そして具体的に動き出すには、互いの仕事の調整が欠かせない。

GWが過ぎた頃、大学院の紹介状を受け取るために歯科医に連絡を入れた。

全身麻酔の術前検査は大がかり

娘の通院先から紹介状を頂き、大学病院の口腔外科へ。

大学病院口腔外科には、障害者歯科外来という専門外来が開設されていました。とはいっても、口腔外科外来に看板が設置されているだけなのですが。

朝、8時半から午後まで術前検査。

呼吸、心電図、血液、尿、口腔や肺レントゲン、麻酔科等々…いろいろ。

あ、そうそう。知的障害のある人が30代で総入れ歯になるなんて、わりといるそうですよ。問診の時に看護師さんから話を聞いて驚きました。

成人になると、口の中を確認することがあまりない為か、怠りやすいのかもしれません。就労していると、家族は一人でなんでもできると思いがちですしね。

歯科治療を促してみるのは大事なのかもしれません。

担当医師は細かい術内容を説明。これが意外と怖かった

担当医師からは、紹介状に書かれた内容の確認と、どうやって抜歯するかを写真を使って説明。これがね、もう怖かったんです。

リスクがあるよーーーーーってことを延々と話すんですよ、これが…。

もしかして先生、自信ないのかな?と思えるほど延々と。

「セカンドオピニオンを申し出たいなら紹介状書きますね」と説明の最後に言われたときは、大学病院での抜歯術、辞めようかな?と本気で思いました。

ま、娘が「もう決めたのでお願いします」と担当医師に、はっきり告げたので私は、「娘の意思を尊重します」と言いましたが、帰りの車の中で参ったなーと…。

なんだか不安。

それにしても大学病院は、重篤な患者さんも多く待合室も会計も混んでますねー。帰宅するとホントぐったりしましたよ。

つづく・・・・

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