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育児で辛かったことの一つは実家に甘えまくるママ友に呆れつつ羨ましかったこと

私の子供はもう10代になった。
ここまで育てるのは本当に大変だった。
幸せもたくさんもらったし、親にならせてもらって感謝してるけど、子育てはそりゃ老けるわけだなと
思わずにはいられない。

息子が生まれる前に「生まれてすぐは3時間おきに目を覚ますからその間に寝るのよ」なんて
アドバイスを本気にした私は、
全く寝ない我が子の育児に途方に暮れていた。
とにかく抱っこしてないと泣いている息子が、
未知の生物な気がして怖かった。
こんなに小さい体から放つものすごいエネルギーに
圧倒され、でも泣くことしか出来ない守るべき存在に
ただただ振り回された。

今思うと、終わりの見えない睡眠不足は
眠りを必要とする私にとって、大ダメージだった。
体と脳の芯が疲れ果てていた。

泣き続けて何も出来ず、狭いアパートで近所迷惑になることにも神経質になったし、
初めての育児で泣かせてはいけないと思って、
ご飯を食べるのもメイクするのも
片手に抱っこしながらこなした。

親になるってそうなんだな、こりゃ試練だなと
思っていた。

同じ病院で同じ時期に出産した人と数人ママ友になった。月齢が同じで育児の悩みを共有できて、
ありがたいと思っていた。

でもその中に数人、実家に頼り切りのママ友が
いた。
実家の近くに住んでいて、昼間はママ友達と
児童館や公園で遊んだ後に実家に行き、
母親が作った夕飯を食べお風呂に入り、
旦那さんが食べるおかずをタッパーに詰めて
持たせてもらい帰るんだ。と
当たり前のように話していた。
それを旦那さんは知らないから、持たせてもらっているおかずはママ友が作っているのだと
疑ってないと言っていて驚いた。

全てを1人でやっている私には衝撃的な話だった。
私の親はエホバの証人ファーストで、集会がある日は何かを頼んだとしても断られるし、そのほかは働いていたので、日常的に頼ることは出来なかった。

また別のママ友は年子の育児が大変だといつも
忙しいと言っていたけど、どちらかの病院の日は
もう1人を実家に置いて行っていたし、
自分の美容院やショッピングの日は
実家に年子を預けて自由に動いていた。
ばったり会うといつも身軽だった。

ちっとも大変じゃないじゃん!と思った。
そういう甘ったれ話を見るのも聞くのも
辛かった。ちゃんと子育てしてるのが
偉いんじゃなくて、羨ましかった。
私はエホバの集いがあるから無理ねと断られると、
孫よりエホバの方が大事なんだと落ち込むのが
わかっていたから、そもそも頼まなかった。

育児って大変だよねーと集まるとみんなで
愚痴るけど、大変さが違うと思った。

実家に寄れば、娘の子育てをサポート出来る母が
いつもいて、孫の面倒を見て食事の世話もしてくれる。
育児で肩が凝っていると言って、マッサージに行っている間も
母親に子供達を預けているのを聞いて、
ゴリゴリの肩を自分でほぐしながらどんよりしていた。

私は朝起きて夫を送り出し、その頃激務だった夫が
帰るのは日付が変わることもざらにあったから、
それまで1人だった。
実家があってもいろいろな事情で、頼れない人も
たくさんいるし、親がもういない人もいる。
人それぞれに事情があって、神様ファーストの
母がいる私もその『いろいろな事情』なのも
わかっている。

だけど、やっぱり体調の悪い時や
夫に仕事を休んでもらうまでもない用事を
実家にさくっと頼れるママ友が羨ましかった。
息子の下痢が何日も止まらなくなりオムツが足りなくなって機嫌の悪い息子を冷やさないように防寒させておんぶしてオムツを買ったドラッグストアからの帰り道は泣きそうだった。

でもきっと頼れる環境にあったとしても、
頼ることを許されてこなかった私は、
どう頼ったらいいかわからなくて、
夫にすら頼るのが下手な私は、結局1人でやってしまうんだろうなと、
やっぱり頼れないんだなと思う。

でも私はほぼ1人で2人を育てた。
よくやったと思う。
実家で夕飯を食べ、お風呂に入り、夫の夕飯まで
用意してもらっていたママ友なんかには
絶対にわからない苦労があったけど、
でも1人で頑張った自信はある。

でも娘や息子が親になった時は、近くで
サポートしてあげたいと思うから、
親に頼れる環境にある人は甘えればいいと思う。
でも、やっぱり親に預けっぱなしのママ友とは
親友にはなれないなと思うのであった。










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