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【芸術系統に所属する就活生の皆さんへ】明日からの活動の進め方について②

※よろしければ前稿①からお読みください。
明日3月1日から求人募集サイトの募集活動が本格スタートします。
今回は、芸術系学生の傾向に合わせた活動の進め方をアドバイスできれば
と思います。

長年、芸術学部の学生を支援してきた中で、特徴的な傾向の中でも就活で不利になる傾向はこんな感じです。
・業界、企業研究が苦手。
・自分の道程に自信がない。自己肯定感が低い。後ずさり。
・自身の学びの領域や知っているモノコトの範囲以外の視野が狭い。
・初対面でのアウトプットが苦手。行動量を担保しにくい。
・興味のないこと、好きではないことに対してムラがある。
 ※準備に不安、活動うまくいかないと活動がストップしてしまう。

どの学生さんもいずれかは持っている印象があります。中には、そもそも「働くことへの抵抗感」を持っている人も毎年一定数います。

クリエイティブ系専門職であれば、力のある学生なら上記の傾向があっても、うまくいくケースは多いです。むしろ、一点突破で、業界大手に内定したり、濃く素晴らしいポートフォリオが仕上がったりするケースも見てきました。

ただ、大半の学生は、そうはいきません。残酷ですが、クリエイティブ系の専門職は、現状の完成度や在学期間の積み上げ(学校の授業課題の内容やカリキュラムも影響します)、はたまたセンスといった不安定な要素がモノを言う場面がでてきてしまいます。
支援をしていてもクリエイティブ系の専門職を当初は希望しながら、途中で方針転換する学生が例年40〜50%くらい出てきます。
※その成否を分ける話はいずれ。

さて、上記の傾向を踏まえて、活動が活発化する中で、私が方針として示していたことは、
「業界業種は絞らない。逆に広げましょう」と言うことです。
恐らく就活の一般的なマニュアルとは真逆です。ですが、これが芸術系の学生を救うことになります。

現在の日本には多くの業種が存在します。厚生労働省:日本標準産業分類によると、細分化して1460もの産業に分類されています。その中で、これまで調べた、研究した業種はいくつあるでしょうか?
毎年、年明けに学生にアンケートを取ると5〜15業種といったところです。世の中にたくさんの産業がある中で自身が調べてみた、そもそもの数少ない手元の業種からさらに絞るなんてもったいなさすぎませんか?
そこから、募集職種、勤務条件などでさらに企業を絞っていけば、受ける会社が少なくなるのは当然です。
※そもそも、絞るために取り組む業界研究が面倒臭いと言う学生も多い。。

私のサポートしてきた学生の毎年30%〜40%が、実は当初希望していた業界とは違う業界に進みます。多くは「最初知らなかったけどこっちの方が面白い」と気づいたからでした。例えば、住宅の内装デザイン希望→住宅部材のデザイナーに進んだケースがあったのですが、森から木に視点を変えた感覚でしょうか。
さらに、クリエイティブ専門職希望から、後に方針転換する際にも認知業界を増やしていたことで、「自分にとっての働くことの価値観」に気づけた事が活動の推進力に繋がり当初の想定外の仕事に進んだ学生もいます。
※内定獲得を目的に置くよりも、働くことでどんなやりがいを感じたいか、
数年後に何を身につけたいか、誰のために働きたいか、といった価値観に
気づくようなイメージです。

では、そのように動くにはどうすればよいかというと、
現在自分がイメージしているドンピシャの業界から徐々に周辺業界まで広げていけばいい、というシンプルな進め方です。
①職種や仕事内容を重視している場合
(例)グラフィックデザイナー志望→広告代理、広告制作、印刷業界、デザインハウス・・・シンプルにイメージしやすい業界
そこから、【どの業界向けの案件がしてみたいか】【デザイナーとしてのアングルを変えた場合どうか】【自身の作品のタイプ分析】といった要素を加えて、[インハウスデザイナー][UIデザイナー]といった職種の求人をベースに認知業界を増やす。
②関わりたいモノコトを重視している場合
先ほどの例であったように住宅や内装に携わるなら、部材、資材、装飾、インテリアプロダクトなど構成物を因数分解的に広げる、または内装に拘るならオフィス、店舗、イベントまで領域を広げる。

こんな具合です。
先生や学内の就職支援関連の方に相談しながら、広げる作業に取り組んでください。一番は合同説明会を活用して数多くの企業に座ってみることです。
※マインドマップを応用するのもオススメです。

明日以降、合同説明会に行かれる方は、
ドンピシャ業界6:周辺業界4の割合で回ってみてください。

これから良い就職活動になることをお祈りしています。
次回は、ポートフォリオについて投稿します。

  

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