比べなくていい【くら寿司】

2024年4月26日 19:09

4月です。春です。
僕の大好きな冬があっけなく終わりました。
見た目やキャラクターで超絶夏男と
思われがちな僕ですが、圧倒的冬派です。
先入観とは恐ろしいものです。
僕を夏派だと思っていたそこの貴方。
自分の物差し"で"測るのではなく、
自分の物差し"を"測るんですよ。

偉そうに語ってすみませんでした。
夏も好きになれるよう努力します。

ちなみに冬が好きな理由としては
冬の方がタバコが美味しいからです。

労働と遊びの境界線

劇場版名探偵コナン風の見出しになりました。
語弊を恐れず言えば僕の仕事は、
遊びみたいな仕事です。

死ぬほど語弊を生みそうですね。
もちろん真面目に働いていますが、
他業種と比べたときに、いい意味で
プライベートとの境目が分かりづらい仕事、
と僕は捉えています。
プライベートも仕事の感覚を残して過ごしています。
何か参考になることを探し続ける、
そんな素敵な毎日。
常に気を抜けない、
最高の仕事であり、最高の遊びです。

言い換えれば身の回りの参考になりそうな
モノ、コト、人は見逃せません。

参考になる上、楽しくて美味しい、
そんな場所はないかな。

いや、あんじゃねえか。

今回はくら寿司に行きます。

くら寿司について

超大手回転寿司チェーン店、くら寿司。
その前身は驚くことなかれ、
1977 年に大阪府堺市で開業した個人経営の寿司屋。

回転寿司の発祥自体は"元禄寿司"ですが、こちらも大阪のお店。
元禄寿司の創業者がたまたま見学したビール工場で
ビール瓶を運ぶ様を見て、回転寿司を思いついたそうです。
でんがなまんがな共和国(大阪)はやっぱ流石やな、と言わざるをえません。
「これ、コンベアで寿司回したらみんな喜ぶんちゃうか…！」
クソぶっ飛んだ発想。常識の完全に外の感覚です。大外です。
高級の代名詞でもあった寿司を庶民の暮らしに根付かせたその功績は、
とてつもなく大きいと言えるでしょう。

話をくら寿司に戻しましょう。
1984年に「回転寿司くら」と名乗り、
堺市中百舌鳥に1号店を誕生させると、回転寿司事業に参入。
1995 年に株式会社くらコーポレーション（現くら寿司株式会社）を設立します。

味はもとより、豊富なメニューや安全安心への配慮、
そのアトラクション性などが大きな人気を博し、
現在は海外を含め649店舗を展開しています。

風を切る

それでは向かいましょう。
春の風が心地よい12時過ぎ。
バスに揺られ辿り着いたのは、二条駅です。
少し鬱陶しいぐらいの快晴、
本来ならピクニックだサイクリングだに興じるお天気です。
知ったことか。俺は寿司食いてえんだ。

隣接するBiVi二条は沢山の思い出をくれました。
中学生の頃、映画「クローズZEROⅡ」を観に来て、
自分も不良になったつもりで劇場を出た覚えがあります。
肩で風を切って自宅に帰り、目が合う人全員を睨みつけていました。
今でもアウトレイジとかを観ると少し強くなった気がする僕は、
あの頃からなんも変わっちゃいねえ。(ドスの効いた声)

今日の風に吹かれましょう

そんなBiViを横目にダラダラ歩いて
およそ5分で目的地に到着しました。
今回お邪魔するのはくら寿司二条店です。
その外観をご覧ください。

え？お城ですか？

堂々たるその風格は、
近くにある二条城を歯牙にもかけません。
お殿様に「二条城集合な」と言われた農民が
間違ってこちらに来てしまわないか心配です。

そしてこの"チェーン店の深淵を覗く"シリーズもこれで4回目。
今回はスペシャルゲストをと食事を共にします。
そのスペシャルゲストとは…

バイト先のめっちゃ食う後輩です。

もちろん1人でも楽しめるのがくら寿司ですが、
様々且つ沢山の角度で味わいたい。

バイト中に「今度くら寿司いこーぜ」と誘うと「いいすか！」
と快諾をくれたので、この曲を聴きながら彼の到着を待ちます。

1曲が終わる前に彼がやってきました。

「おーす」と2階から地上の声をかけると
「おーすっ！」と元気な返事。120点です。
ちなみに"おす"は、"おはようございます"の略です。
あれ？ほな俺も敬語になってまうか。まあええか。
なにせ元気が一番です。

いざ参らん

入店すると、どえらい人。
平日のお昼間ですが、
着席までの待ち時間が発生しています。
入学式シーズンということもあってか、
正装のファミリー層も。
堅苦しい式典から解き放たれた子供達の
朗らかな笑顔が印象的でした。

タッチパネル式の受付機をタッチして整理券を入手します。
テーブル席は40分待ち。今回はカウンターを選びました。
それでも待ち時間は発生します。
問題ありません。そもそも行列など平気な方ですし、
焦らしプレイも悪くありません。
溜めて、解放。
今テンションええ感じやねん。

ソファに腰掛け、自分達の番号が呼ばれるのを待ちましょう。
大学の授業終わりで来てくれた後輩。
彼は京都大学に通っています。
なんかロボットの研究かなんかを
専攻してるとかなんとか。
なんかそんなんでした。
「なんの授業終わりなん？」とか質問して、
なんか答えてくれた気がしますが、
なんか忘れました。
彼がなんの勉強をしてても、
僕の大好きなと後輩であるという
その想いと事実は揺るがないのです。

いよいよ順番が回ってきました。
いざ尋常に、勝負！

確率UP

案内されたのはテーブル席でした。
混雑する中、2人でテーブル席は気が引けますが、
ここは有り難くゆっくりさせてもらいましょう。

着席し後輩にこう伝えました。
「マジで好きなだけ何でも食ってくれ」
すると後輩は「ほんますか！こんなん初めてや」
と。
"こんなの初めて"という
最上のフレーズを頂きました。
出来れば女の子から聞きたかったですが。

そしてテーブルにはこんな案内が置かれていました。

僥倖っ・・・・！
なんという僥倖っ・・・・！

一皿10円高くなるだけで確率が上がる！
もちろんやります。これが大人の特権です。
子供の頃になんか戻りたくないです。
絶対大人の方が楽しいもん。

とにかく食べる前からワクワクすっぞ！

春の陣、開戦

海鮮と掛けています。
掛け言葉大好き。

さっ何食べよっかな〜、と限定メニューを眺めていると…

こいつ、もうイクラ取ってやがる…。

目にも止まりませんでした。電光石火ムーブ。
1点ビハインドの9回裏2アウトでも
彼が一塁ランナーなら盗塁のサインを出せます。

負けてはいられません。
ここは先輩の風格を見せつけねば！
スピードで勝てないなら、
寿司通な感じを出してマウントを取るしかない。
事前にググっておいた知識では、
お寿司屋通は1ネタ目に白身魚や玉子を食べるそうです。
よし！その辺りをチョイスして、
「お前な、まずはこの辺から食べなあかんで〜。」
とか言えば、
きっと「さすが先輩！やっぱり年輪が違うなぁ。」と
感心することでしょう！
あ、何か流れてきたぞ！

イベリコ豚の大トロだ！わーい！

レーンに流れてきたので迷わず獲りました。
こんな美味そうなもんをスルーするぐらいなら、
僕は風格を捨てます。

ほんで美味いんかい。
脂っこくない、とは言いませんが、
酢飯と合わさると不思議とさっぱりします。
開幕初回先頭打者ホームランが記録されました。

さあここからはタッチパネルで注文していきます。

ふり塩熟成大とろ。
マグロから5%しか取れない
最高級部位が使われてるそう。
垂らした醤油が
自然に未来への矢印を示しています。

人気の理由が改めてわかるその平均点の高さは、
満足感への最短ルートを走らせてくれます。
タッチパネルの画面から
溢れ出さんばかりのそのメニューの豊富さは、
ポケモン図鑑を彷彿とさせます。
151匹登録できた人が全然いなかったように
くら寿司のメニューをコンプリートしている人など
いないのではないでしょうか。

こちら後輩の第2波です。

「それめっちゃええなあ！俺も食べよかな！」
と思わず声が出ました。
これも回転寿司のいいところ。
相手が食べたものを真似できる。
ポーションが小さいお寿司だからこそ、
回転寿司だからこそできることです。

この後輩の素敵なところは、マジで何でも食べる。
食に分け隔てがないこと。
彼は大食いです。
が、肉しか食べない、麺ならなんぼでも、
ではなく、
野菜も大好き！何でも食べたい！なところ。
もちろん好き嫌いがあることを否定はしません。
ただ、どんな味、どんな素材も楽しんでいる彼を見ると、
何でも食べれるのってええことやな、と思う。

そしてもう一点。
美味そうに食う。
彼の真の才能だと思っています。
そのニヤニヤ笑顔としっかり言葉に残すスタイル。
「うまっ！」「やばいっすよこれ！」
もちろん先輩の奢りで食べているから…ではなく、
こいつはいつもこうだろうと思わせるその所作。
食事が終わるまで携帯を触りもしませんでした。
夢中になっている人を見るとこちらも引っ張られます。
幸せは間違いなく伝播します。
みんなも飯は笑顔で食おう。