見出し画像

往復書簡 3通目 ~村田くんへ わたしの言葉の源は~

こんにちは!
占い師のルーシー・グリーンです。

わたくし、ルーシーとすてきな人との手紙のやり取り、往復書簡シリーズ。
9月のお相手はデザイナーの村田裕樹さん。

兵庫県西脇市を拠点に「hatsutoki」のデザイナーを務め、「365cotton(サブロクコットン)」という毎月オーガニックコットンを育てるワークショップを行う団体の運営にも関わっていらっしゃいます。

次回は10/5だって。みんなでコットンの収穫だよ♪
詳細はこちら↓


画像1


さて、そんな村田さんからお返事が届いています。
どんなお話しができるかな。


〜〜〜〜〜

村田くんへ

お返事ありがとう!
西脇の季節の写真が絵本みたいで読み進めるのが楽しいです。

わたしからはここ3年程で変わったことはありましたか?って質問をしました。

「デザイン」を考えるとき、モノの形を考えるだけでは不完全です。
モノには「それを使う人」と「作る人」がいて、どちらの人もそのモノに関わりながら生活しています。それらの人の暮らしがなるべく良くなるように、モノを作る仕組みや環境、それを続けた場合の未来についても想像を巡らせながら、形を結実させていく。そんなことをデザインだと考えるようになりました。
新しい服を考えよう、というスタート地点ではなく、暮らしとそれを取り囲む環境を豊かにしたい、そうしたことがものづくりの始まりになった。ここ3年でそんなふうに僕の気持ちが変化しました。

と、ありました。
きっと今の生活が大好きなんだろうね。
この言葉のあとにつづく、暮らしとつながったhatsutokiの製品たちの紹介に今回質問したいことが出てきたのでまた後で続き書きますね。

〜〜〜〜〜

村田くんからの質問を。

さて、ルーシーさんに僕からの質問です。
僕はモノづくりの発想の源を、日々の生活のささやかな瞬間や機微、会話や人の暮らしに目を向けることで、得ています。ルーシーさんは言葉を仕事にしていると思いますが、言葉を生み出す考えや、発想の源はなんですか?それらをどのように得ていますか?

この質問を読んでうれしかった。
わたしは占い師だけど、たしかに言葉を仕事にしてきたつもりで、それを知ってもらえているのがとてもうれしかったです。ありがとう。

言葉の発想の源。

実感したこと、かなと思う。
日々の生活や、身近な人たちとのかかわりあい、自分の体験、失敗。
わたしもそういうことをもとにお話ししています。
じゃないと、伝わってくれないもんね。どこかから拾ってきただけの言葉だとつまんなくなっちゃう。
でも出会いの中で考えたことだけだと弱いから、そこから感じていることをノートに書き出したりして感情を見るようにもしています。

それとわたしはやっぱり星占いが好きだし、占い師だから占いの世界ももちろん源になってる。

占いの勉強を始めるまでは星占いは世界中の人を12分割してテキトーなことを言っているものだと思っていたんだけれど…、星座だけじゃなくって水星とか金星とかの惑星にも神話をもとに個性を持たせて、12星座×10惑星+αで、ひとりの人の中に12分割以上の性質を見ようとしているんだ。

勉強して行くうちに、そんな占い結果が当たる当たらない以上に「こういう考え方もあるんだ〜!」って世界を広げてくれるものだったから好きになったよ。

だから、自分の実感と、大昔の人がつくった物語。
これを言葉の源にしていると思います。
それに大昔の人がつくった物語だけど、月の満ち欠けとか季節の移ろいに星占いの世界を実感できたりするしね。つながってる。

でもわたしは2つのバランスをとりながら伝えるのがむずかしくて、書いたり話したりするときは楽しいけれど緊張もしてる。実感だけだとただのおせっかいおばさんだし、占いだけだと教科書言葉になる。

これは仕事をしていく中で解けない呪いみたいなものかなと思ってる。解けたらいいけれど。
村田くんもそんな風にデザインするときになにかとなにかの間で緊張したりするのかな。ルールと情熱のはざまで揺れるというか。
…往復書簡は、書いているうちに聞きたいことがどんどん増えてくるから困るなあ 笑


では、今回のわたしからの質問です。
「村田くん、いつから料理好きなの?最近、なにつくった?」

前回hatsutokiの製品の紹介の中にもあったエプロンワンピース。

画像2

(かわいい…きれい…)

「料理をしてそのまま もてなす」そういった生活の場面をイメージして作ったエプロンワンピースです。

って書いてあったじゃない?
村田くん自身も、料理が得意でみんなにも振る舞ってくれるよね。
わたしも前にplayのパーティーで村田くんのスパイスカレーとタンドリーチキン食べさせてもらったよ。美味しかったし楽しかった。
カヤちゃんやぺちゃんと一緒に西脇のいのししでぼたん鍋してくれたこともあったよね。
※カヤちゃん=村田くんの奥様でありテキスタイルデザイナーのオノカヤさん
ぺちゃん=「あんこや ペ」 を営む女の子。

そんな料理が好きな村田くんだからこのワンピースが生まれたんだよね。
わたしもみんなでごはん食べるの好きだから、仲のいい人たちを家にお招きする時に、「生地に汚れ防止の加工をつけ、気兼ねなく使えるようにしたり、洗濯したそのままでも美しい皺がでるように生地の設計からしています。」ってうれしい。

画像3

(夏に作った冷やしトマトおでん。おいしかった♪)

わたしが料理を好きになったきっかけは20才くらいの頃に小林ケンタロウさんの特集を雑誌で見たときだった。
ジャズをかけてキッチンでビール飲みながら作ってますね、ってインタビューに答えてらして、「そういう感じでいいんだ!」って料理への敷居が下がったのを覚えてる。
それまでは「できるようにならなくちゃいけないもの」だったのが「楽しいからしたいもの」に変えてもらったから料理を好きになれた。

村田くんが料理をはじめたのはいつ頃?
服のデザインより先?あと?

生活っておもしろいよね。
それが今の村田くんのものづくりにつながっているの、服だけど村田くんのエッセンスが受け継がれていて生き物だね。

それではお返事待っています!

ルーシー・グリーン

ルーシー・グリーン
占い師。主な占術は星占いとタロットカード。
インターネット界を中心にファッション誌など各種メディアでの運勢ページを担当。占いを通して自分自身を肯定し、豊かな人生を創る素晴らしさを伝える。ノリのよさと、ほとばしる愛の言葉で迷える子羊たちを絶賛導き中!!
https://www.lucygreen.jp/

いただいたサポートは、今後の活動に使わせていただきます☆ サポートとは:クリエイターの継続的な活動に対する支援機能です。100円から1万円までの金額で、クリエイターに記事の対価としてお金を支払うことができます。