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”煩わしさを感じない”買い物体験。

皆さんはもうamazon goを体験されたでしょうか?

未体験だった私は、先日サンフランシスコ出張へ行った際に少しだけ中を覗いてきました。本日はamazon goの体験記をお伝えします。


amazon goで買い物の世界が変わる

結論から言うと、”レジに並ばずに商品が購入できる”と言う体験は想像以上に便利でした。

当初、amazon goに対して無人コンビニ、またはちょっと高級なスーパーぐらいのイメージしか持っていませんでした。実際、お店の広さは日本のコンビニとあまり変わりません。小さなイートインスペースが付いている分、日本よりも少し広く感じる程度です。

しかし百聞は一見に如かずでした。”キャッシュレス”も魅力のうちの一つだと思っていましたが、同店の最大の魅力は”レジに並ぶ必要がない”と言うことに尽きます。つまり時間効率が良いのです。

と言うのも朝昼のサンフランシスコ市内の飲食店やコンビニはどこもオフィスワーカーで混んでいるのです。実際、朝食用にセブンイレブンでバナナと水を買おうとレジに並んだのですが、やたら混んでいて支払いまでに5分ほどかかりました。バナナと水を買うだけなのに、、、

文字だと伝えにくいのですが、一度体験してしまうと”レジに並ぶ”と言う世界に戻れなくなるのです。日本で同じことを体験するには今のところ、万引きするしか手段がなさそうです(笑)

この”レジに並ぶ→お会計をする”と言う2ステップをなくすだけで、こんなにも世界が変わるのかと思いました。とにかく買い物に”煩わしさを感じなくなる”のです。慣れると買い過ぎてしまうと言う状況も今後は生まれてくるでしょう。

キャッシュレスの体験は既に日本でも体験できますが、最後はレジを通さなければなりません。この”レジに並ばずにお会計が済んでしまう”と言う体験。チャンスがあれば是非とも体験して頂きたいです。

ここから先は入店方法やお店の仕組みに関して触れたいと思います。


入店するためには何が必要なのか?

下記に色々書いてはみましたが、事前に準備しておけば簡単に入店できます。私はお店の前でアプリのインストールとアメリカアマゾンのアカウントを取得しましたが、その作業すら5分もかかりませんでした。

あとは買いたいものを袋に入れてお店を出れば、すぐにアプリに購入履歴と合計金額、買い物にかかった時間が表示されます。それで買い物は完了です。
(写真では前回の買い物に要した時間は5分57秒とのこと)

<事前準備>
・amazon goのアプリをスマホにダウンロード
・アメリカのamazonアカウントを作成

<お店でする作業>
・スマホのアプリを起動
・店内のゲートにアプリをかざす
・商品を購入する・用意した手提げ袋に商品を入れる(有料で備え付け袋もあり)
・店を出る

お店を出た後
・アプリ内のReceiptsに商品の購入履歴と購入合計額が提示


amazon.goのカメラの仕組みはどうなっているのか?


噂によると一店舗作るのに数億円かけていると言う話もよく聞きますが、かかる経費の多くはカメラやセンサーなのかと思います。

下記の写真はお店の中にあるセンサーの一部です。天井一面に四角い黒色のセンサーが所狭しと配置されています。

下記に抜粋したワシントンポストの記事によると、”センサーには自動運転車に利用されている技術が一部利用され、機械学習システムやFbの写真タグに使用されている画像技術などが使われている”そうです。

Amazon has not shared details on the methods involved in its “Just Walk Out” technology, but says it mimics some of the techniques seen in self-driving cars, including machine-learning systems that improve over time, as well as computer vision, the image-processing technology used in Facebook photo tags.

  ”Amazonは、同社の「ジャスト・ウォーク・アウト」技術に関連する手法の詳細を明らかにしていないが、自動運転車に見られる技術の一部を模倣していると述べており、その中には、時間の経過とともに向上する機械学習システムや、Facebookの写真タグに使用されている画像処理技術であるコンピュータビジョンが含まれる。”
“The majority of sensing is from above,” said Kumar, the Amazon Go executive. “Cameras figure out which interactions you have with the shelves. Computer vision figures out which items are taken. Machine-learning algorithms also determine which item it is.”

” Amazon Goの幹部であるKumar氏は、「センシングの大部分は天井に備え付いています」と言う。「カメラは、お客が棚にある商品を取り出したり戻したりする行為を認識します。コンピュータビジョンは、どの商品が取られたかを判断します。機械学習アルゴリズムもまた、それがどの商品であるかを確定しているのです。」”
翻訳:みらい翻訳を筆者が一部改変
 <出典:Inside Amazon Go/ Washington Post>


決して無人ではない店舗

使われている技術も気になりますが、店内でおしゃべりをしている店員さん(オレンジ色の服を着ている方たち)も気になりました。あまりに楽しそうだったので普段どんな事をやっているのか聞いたところ、”商品の追加とお店の中で困っている人たちをサポートする”ことが主な業務だと言っておりました。

前述しましたがお店の広さは日本のコンビニを少しだけ大きくした程度です。それに対して店員さんが3名ほどおりました。これから店舗数を拡大していくには、センサリング部分のコスト縮小と店員さんの人件費になるのでしょうか。

あの体験よ再び

amazonで体験した経験があまりにも便利だったので、帰国後にすぐにApple Watchを購入しました。ほぼ全ての支払いをアップルウォッチで出来るように変更。スマホではクレジットカードをApple Payに切り替え、メルペイ、LINE Pay、PayPayなどQR決済を導入し、現金決済を出来るだけやめました。

さらに分厚かった財布を極限まで薄くしたものに買い替え、お札と数枚のカードしか入らない状態にしてみました。キャッシュ至上主義の私でしたが、キャッシュレスにして改めてその便利さを痛感しました。

ただ確かに便利にはなったのですが、amazon.goで体験した”煩わしさのなさ”は今だに消えておらず、なんだかモヤモヤしながら日々を過ごしています。早く日本にも出店してくれることを切に願います。

(追記)

無人店舗の便利さを紹介してすぐに、アメリカ本国では”キャッシュレス店舗禁止”の法律が制定されたそうです。それに対してアマゾンが早速対応を検討としている記事は以下のテッククランチの記事をご参考ください。

米で進む「キャッシュレス禁止」の動き、Amazon Goで現金が使えるようになる
https://jp.techcrunch.com/2019/04/11/cashierless-amazon-go-stores-are-planning-to-accept-cash/

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