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時間をかけずにアイデアを検証する方法

優秀なスタートアップは”アイデアの仮説検証がとても早い”と言う共通項があります。これは過去6回実施してきたアクセラレータープログラムの経験上でも言えることです。

今回はfb現役エンジニアのAdam Jainが書いた”How to validate your startup idea quickly(アイデアを時間をかけずに検証する方法)”と言う記事を、著書が要点のみまとめた内容となっています。

この記事は学生や社会人で自分のビジネスアイデアを実証してみたいと考えている人向けの内容です。

最速でアイデアを検証するには?

市場が求めているかどうかわからないものを何ヶ月もかけて作るのは時間の無駄である。どうすれば時間をかけずにアイデアを検証できるのか?そのためには市場からフィードバックを迅速に得る方法が必要となる。

以下3つのステップを実践することで、あなたのアイデアをより早く検証できる。
 STEP1:アイデアを明確に書き出す
 STEP2:マーケットエンゲージメントの仮説を特定する
 STEP3  : 実験を実行して結果を分析する

STEP1:アイデアを明確に書き出す

アイデア出しに関しては、こちらの著書:『The Right It』を参照。

STEP2:マーケットエンゲージメントの仮説を特定する

・アイデアに実施する価値があるかどうかを客観的に測定するために、
 仮説検証が可能な数値を算出する。

1)年間で1億ドル稼ぐには何人のユーザーが必要か?(MAU数を確定)
2)確定したMAUを市場全体(該当ユーザーの総数)で割って、%で表す
3)年間1億ドル稼ぐには、ターゲット層の何%を獲得する必要があるか計算する

*実際に概算する場合、年間10億円(国内でIPOする際に最低限必要な売上)稼ぐために必要なユーザー数を計算してみましょう。

STEP3: 実験を実行して結果を分析する

”Painted Door Test”と言う手法を利用する
1)身近なユーザー対象者向けに、簡単なウェブサイトを作成する
    *コードを必要としないSquareSpaceなどを使う
2)サイトでサービス概要を説明し、個人情報を収集できる様にしてからfbに投稿
    *金額、サービス内容は詳細に提示すること
    *対象者をいくつかのグループに分けて実験すること
3)集めたメールアドレス数と投稿の閲覧数を測定する
   *単なる訪問数は有益なシグナルとは考えるべきではない
データ収集後は実際に簡単なサービスを作ってみる。その際には”the Wizard of Oz(オズの魔法使い)”と言うテクニックが有用だ。

ユーザーは、”自分が使っているサービスはコンピューターが対応している”と思っているのだが、実際には裏で人間が操作をしていると言う手法だ。ただし、ユーザーには”リアルで体験している”と思わせることが重要だ。裏側の人間に気付いてしまったら、この実験は台無しとなる。そのためUI/UXはきちんと整えている必要がある。

倫理面で考えると、このテクニックはユーザーに対して”不誠実”であると思うかもしれない。しかし実施はサービスの中身による。もし医療データの様な機密性の高いものが関係しているサービスならば、ユーザーにはきちんと話した方が良い。

全てのステップを終えて

以上のテクニックを使って得たデータに基づいて、アイデアをそこでやめるのか、微調整して再度実験を続けるのか。それとも一気に正式なサービス開始を始めるかを決めてください。次に進むためのゴールを自分自身で決めることが重要だ。



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