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突然だがDJI mini2を購入したおはなし

先方「あっ、次の仕事空撮あるんでオナシャス!」
ワイ「ええんやで😇」

ワイ「(待てよ、陸上の撮影は今や4Kソースの収録が標準……今ルミナスタジオにあるドローンはDJI Sparkだったよな……」

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リアルとバーチャル両方生きてます

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ドーモ、ルミナスタジオのバーチャルビデオ屋をやっているシャボン玉の輝鳴紅葉です。
最近は最新作の『楢崎瑠美のルミナスダイアリーシリーズ2』をリリースしたり、編集環境をApple M1ベースにしたりと大リノベーションを起こしています。
特に新人のアルマはブランド初のケモミミキャラなので人気は上々。KMBL-worksで3Dモデルのスタンダードエディションがリリースされる予定なので是非バーチャルの世界で着こなしてみてください。シャボン玉の尻尾を使いこなせるかな!!!!

そんなルミナスタジオ、制作の大きな山を一つ越えたので業務制作もぼちぼち再開していきたいところ。そんな中お得意先から舞い込んできたミディアムな案件を受注することにしました。RTX3080が欲しいからな

とつぜんプロモーションタイム

ちなみに、ルミナスタジオはこれまで北海道内法人・官公庁のプロモーションビデオの制作に携わっております。
直近では札幌市のSNSターゲットの広報動画の収録・編集を担当していたりと、VTuberを飛び越えたマジモンの制作をやっています。
サンプルは以下のとおり。

2020年の初旬に制作した札幌市広報の動画。
2019年4月から2020年3月ぶんの制作を行い、ルミナスタジオ史上最長期間のパッケージ制作となりました。​

【制作環境】
収録機材
 ・Blackmagic Design Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K
 ・Panasonic LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.
 ・DJI Ronin-S
 ・DJI Osmo Action

編集環境
 ・Apple 15インチMacBook Pro (2019)
 ・Apple FinalCut Pro
 ・Razer Core X Chroma
 ・AMD Radeon RX5700

2018年に制作した、新冠町にある廃校を改修した美術館「太陽の森ディマシオ美術館・ガラスの美術館」のプロモーションビデオ。
世界最大の油絵をアピールするビデオは、制作中も圧倒されるほどで、本館の収録と一部の編集を担当しました。

【制作環境】
収録機材
 ・SONY α6500 + SEL18105G
 ・SONY ECM-XYST1M
 ・Blackmagic Design Camera Assist 4K
 ・DJI Ronin-M
 ・DJI Spark
 ・SONY FDR-X3000

編集環境
 ・Apple Mac Pro (2013)
 ・Apple FinalCut Pro

他にも北広島市のタイアップPRなど、YouTuberやバーチャルYouTuber以外にも結構本格的なコトをやっているのです。
もし映像にご興味がありましたら、ぜひ(兼業ではありますが)個人制作の強みであるフットワークを活かしたオシゴトをお待ちしております。

本題に入る

結構業務制作もやっているルミナスタジオ、さきの通り申し訳程度の空撮も経験がある。
もちろんではあるが本格的なものというわけではない。俺は地上での撮影がメインなので、空撮は補助レベル程度。なので持っているのもFHD30pで収録できる2軸ジンバルドローン『DJI Spark』なのだ。

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ディマシオ美術館の収録もこれで問題なかったのは、2年前は4K60pベースの収録が標準になるギリギリ手前だったためFHD60pでプロジェクトを進めていた。そのため1カット程度の空撮シーンであればこれだけで十分だったのだ。
もちろん当時だって4K60pで収録できるプロフェッショナルドローンは存在していたが、地上がメインの収録であるプロジェクトでそんな大きなものを用意するのはディレクター側としても様々なコストがかかることだろう。
Sparkはそんな『編集で補える程度の品質で撮れる』小回りの利くドローンだったのだ。

そして時は流れ2020年末。
もはや制作プロジェクトは4K60pが標準となる時代。ルミナスダイアリー2だって4K60pで収録している。
なぜFHDではなく4Kで収録して、完成品をFHDで納品するのかは実はブラックマジックデザイン公式のvookで解説されているのでこちらを引用する。

2つめは、オーバーサンプリングによる解像感です。
解像度にはあるひとつの法則があって、大きい解像度からダウンスケールした映像は
解像感が豊かな映像になる傾向があります。
たとえば4Kで収録してHDに落とした映像は、HDで収録してHDで納品した映像よりも
ほとんどの場合シャープに見えます。
解像感が凝縮され、一つひとつのピクセルの密度が高くなります。
この法則にしたがえば、6Kで収録して4Kに落とした映像は、
4Kで収録して4Kで完成させた映像よりも、シャープになるはずです。
6Kはシャープな4K、HDを作るための最高の材料と言えます。

https://vook.vc/n/1707
『Pocket Cinema Camera 6K(BMPCC6K)よくある質問』より

実際年末に公開予定のルミナスダイアリー2第二回を編集していた時も、FHDのソースと4Kのソースを同じプレビューウィンドウで流すと圧倒的な差を感じた。そのため現在はアクションカムを用いるシーンはDJI Osmo Actionを採用して4K60pで収録をしている。

さあ、そこでやってきたのが新たに受注した案件である。
空撮の予定を頂いているため、久々にドローンが動員されることになるのだが、もう3年以上も前でFHDかつ30pしか撮れないエントリードローンだと最早業務レベルで求められる下限を下回ってしまうわけだ。
YouTube動画程度であればまだまだ現役ではあるのだが、ソースが(予算内で)できる限りの高品質を求められる業務ラインでは残念ながら現役引退と言わざるを得ない。
この数年はバーチャルも制作機器も進化が凄まじいので、スタンダードの基準が急上昇している。こうなると『地上では高品質なBMPCC4Kだけど空では2世代以上前のカメラ』というわけにはいかない。少なくとも編集で補えるレベルの4K30pで撮れるドローンが必要だ。

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フハハハハ、俺こそが行動力の塊ってやつだ!!!

モビリティ特化の最軽量ドローン『DJI mini 2』

現在のエントリードローンも、性能の下限が上昇していて『エントリー機なのにガチの制作にも耐えうる』レベルのソースが収録できるようになっている。
今年11月に発売されたDJIの最新ドローン『mini 2』は、昨年初登場したMavic miniの後継機で、形状もそれとほぼ同じとなっている。

DJI mini 2の最大の特徴といえば、なによりも国内版モデルがバッテリーを含めた機体重量が199gとアホみたいに軽量であること。
これはつまり、国土交通省の定める改正航空法における無人航空機の飛行制限区域の対象から外れることになる。補助空撮のカットを撮る際に最も重要なのが上空30m未満の飛行を必要とする時で、本格的な空撮を務めるドローンパイロットとは違って10m程度の低高度な収録をするケースが想定されている。
飛行申請手続を省略できるというメリットもあるが、結局自治体や土地所有者へ飛行計画をディレクターが提出することにはなるので、そのあたりはあまり考えていない。今後重量制限が200gから100gへ規制強化される方向で法改正が進められそうな気配もあるので、このあたりを懸念している人は思い切ってMavic AirやPhantomなどの本気のドローンを手にして飛行申請の手順をしっかり学んだほうが近道なことだろう。

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DJI製品で新しい機体を初めて購入する場合はFly moreコンボを選ぶことを強く推奨する。
本体のみの場合は必要最小限のものしか揃っておらず、予備パーツが無い影響で万が一のトラブルの時に対処することが難しいものになっているのだ。
このFly moreコンボはバッテリーの数や予備プロペラ・キャリーバッグなど、ドローン自体を初めて取り扱うユーザーにも安心のパッケージになっている。当然ながら、新機体へ乗り換えるユーザーにもメンテナンス周りの安心を提供してくれることだろう。

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これだけ一式揃っていれば安心してフライトができるというものである。
加えて正規取扱店で購入した場合は1年間のドローン保険も付帯しているため、DJI認定ストアや大手量販店、またはamazonが直接販売するものを購入することをおすすめする。

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まずはバッテリーの充電ドックを見てみよう。
Fly moreコンボには大体交換バッテリー3個と充電ドックが付属していて。今回はスリムなボックスタイプになっている。
3つある端子のついたスロットへバッテリーを挿入し、同時に3本充電することができるスグレモノだ。
上位モデル、特にプロフェッショナル向けのドローンは連続して実効30分以上フライトし続けることができるバッテリーを搭載できるが、ここまで小型のドローンだとせいぜい実効12〜15分程度がやっとだろう。
それも想定しているフライト距離が違うので当然ではあるのだが、収録となるとそれでも長い時間フライトすることがよくあるものだ。バッテリーが1個しか無いと、ロケハン後に一度充電を挟まなければ次の撮影ができず、大きく時間をロスすることになってしまう。
バッテリーが3個あれば、ロケハン用に使うバッテリーと本撮影に使うバッテリーを切り替え、最後に予備の1個という完璧な用途を取ることができるわけだ。ホビー用途であっても、ドローン用のフィールド・グラウンド等でより長い時間遊ぶこともできるだろう。

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充電にはUSB-C端子を使い、USB Power Deliveryの18W急速充電に対応している。また今回はUSB-A出力を通して送信機を充電することができるほか、機体のバッテリー自体をモバイルバッテリーとして扱うことのできいるパワーバンク機能も備えているのだという。
パワーバンクはともかく、USB-Cケーブル一本で送信機にも充電ができるのは端子の占有を減らすことができるのでとてもありがたい。

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送信機(プロポともいう)は格納時のフットプリントが大きくなっているものの、グリップ感は過去の同クラス機よりも握りやすく、そして何よりも比較的シンプルなコントロール方法になっている。
ドローンの中核となる操縦は2本のスティックに集約されていて、パイロットは自動で姿勢制御されているのもあって高度・方向・推進の操作に集中することができる。

ラジコンに慣れている人は恐らく難しくはないことだろう。俺も改正航空法が施行される前に幾分か練習していたので問題はない。
しかし完全に初めての人は公式にあるフライトシミュレーターで練習すると安心だろう。
対応している機体であればWindows版のシミュレーターも存在しているので、持っている場合はぜひ試してみるといい。

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フライト中の視点はどうすればいい?
それについては、所有するスマートフォンがモニターとなるので心配は要らない。
Lightning端子以外にもUSB-C / microUSBのケーブルも付属している。

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こんな感じで。

実際のフライトや機体の初回起動には専用アプリのDJI Flyを使うことになるので、購入したら早速ダウンロードしよう。

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そしていよいよお待ちかねの機体だ。
徹底して軽量化を突き詰めたその機体は他ラインの機体と違ってファンレスとなっている。
あまりにも軽すぎてオモチャか?と思うレベルで、バッテリーを挿入しても軽すぎてやばい。もうやばいという言葉しか出ない

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それなのに撮影は最大4K30pの収録ができるわけだ。
さすがに4K60pの収録は叶わなかったが、最近では擬似的に60pへ変換するフレーム補完も機械学習を使って効果的に実施できるので、60pが求められるのならばそれで対処すれば良いだろう。

撮影当日までにテストフライトを実施しておいて、この機体のクセに慣れておくことにしよう。
やはり飛びモノはいいよね!エスコンとか好きだぞ!

Sparkと比較してみた

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現在所有するSparkと比較してみた。
Sparkは2017年に登場し、当時5万円を切るだけでなく300g台という圧倒的な軽さで話題を呼んだドローンだった。
カメラも妥協がなく、FHD30pではあるものの2軸ジンバルと電子補正を加えた3軸と遜色ない映像の安定性を業界に見せつけた。

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やはり格納時のフットプリントは圧倒的にmini 2のほうに軍配が上がる。
元々Mavicシリーズというのがプロペラ部分を折り畳める特徴を持っていて格納時の携帯性は群を抜いて高いのもあるが、これだけ小さければ車から降りた後現地へ向かう際にも持ち運びしやすい部類に入ることだろう。

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バッテリーはさすがにSparkのほうが容量は多いものの、実は飛行時間は両機ともに同じ程度なのだ。恐らくSparkは重量の関係もあるがロジックボードを冷却する内蔵ファンが常に回転しているなど、電力消費が多い設計になっているのだろう。
さすがに2017年の機体と2020年の最新機体をそこで比較するのは酷かもしれないが、エントリーモデルがここまで進化しているのだと思うとなかなか感慨深いものがある。

ちなみにバッテリーの重量は2倍近い差でmini 2のほうが軽い。その分剛性も減っているようだが。

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プロポはSpark……もといMavic Air・Mavic 2シリーズのほうが小さく格納できるようになっている。展開した時のサイズやスマートフォンの装着時の重量はまあ同じぐらい。
mini 2のプロポにはアンテナが無いように見えるが、スマートフォンホルダーの上部がアンテナになっていて、ドローンへプロポを向けるだけで最適な通信ができるようになっているとの事だ。従来機のプロポと違ってアンテナを都度向け直すのではなく、そのままドローンへ向けるだけなのは初心者にとっても分かりやすいものだろう。

試運転してみた

早速試運転してみたのでその様子をご覧いただこう。

プロペラの音はSparkと比べて意外に小さめ。恐らく重量が軽いため回転数がそれよりも低いのかもしれない。
それでも操作性はSparkと遜色無く、安定性も軽いからといって一切妥協は無い。このあたりはさすが撮影特機の大御所DJIだ。

試運転の環境はまあ微風といったところなのでそりゃまあこれまでのDJI製品の実績からして最早当然のレベルなのだろうが、これがそこそこの風のある収録環境の時にどうなるか次第。
はたして撮影当日は上手くフライトすることができるだろうか。

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ホビー機としてだけでなく、(恐らく)撮影補助機材として活躍するかもしれないDJI mini 2。
業務だけでなく、撮影可能区域であればルミナスダイアリーシリーズ2でも使う機会があるかもしれないのでご期待あれ。

チャンネルPRタイム

なおルミナスタジオ、YouTubeチャンネルとTwitchチャンネルを持っております。

ルミナスタジオ (Luminous=studio)

ロゴマーク

代表作『楢崎瑠美のルミナスダイアリーシリーズ2』は、新たな主人公アルマを迎え作品コンセプトを『北海道観光』に特化。2020年10月よりスタートしました。
3Dキャラクターと実写を使った北海道の名所をシャボン玉の尻尾のキタキツネ娘が飛び回ります。

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一方、俺が主役となる『輝鳴紅葉の一番いいバーチャルYouTuber』シリーズは昨年2018年10月よりスタート。
VRデバイスのソリューションを活用しクロマキー合成ベースで展開する、ルミナスダイアリーシリーズとは違う視点で観ることができるARビデオブログです。ルミナスダイアリーシリーズ2の構成はこのシリーズがあってこそ成立した技術テストの側面もある作品です。
なおプロデューサーはアンジェリカです。

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YouTubeではこの2シリーズを内容に応じて毎週アップロードしております。
一方ライブストリーミングはよくあるバーチャルYouTuberのスタイルでの配信のほかゲームプレイの配信を行っておりますので、この機会にぜひチャンネルサブスクライブ及びフォロー頂けると幸いです。

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