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コトはじめで出くわす「わかっちゃいるけど行動できない」現状維持バイアスの裏側

アイヤー!!

お盆休みも明けまして、毎年のことながら休みなんだか休みじゃないんだかよくわからないまま終了しました。

さてさて、わたしもモードとかファッション愛をドロドロになるまで語れるだけ語り尽くしたい。みたいな旦那にも芽生えたことのない気持ちがファッションに対しては溢れ出しそうになるんですが、そういうのはそういう専門の方がいるので別にクマに出る幕ない気がしないでもないし、そもそもクマ名乗ってる時点で人間様が持つ崇高な文化を語るんじゃないよ、せめて人間であれ的なところが気になるわけで、はい。

ただ生業にしている部分があるので、その辺りに関して「webでも話して欲しいよ」「書いて欲しいよ」と言われることがあって、「クマの意見を聞きたいなんて奇特なにんげんだなあ〜〜!!!」と思いながらも、言われると嬉しくなって小躍りしてしまうタイプなので、一通り踊りも済みましたし、書いてみようかなと。

書いて欲しいよ〜って言われたものの、何を書くのがいいのか具体的にわからなかったので、以前自己紹介でも書いたように、ことはじめシーンに遭遇することの多いというのはちょっと珍しいのかなっていうのと、「何かはじめなきゃなんだけどちょっとわかんないや〜」みたいなことって少なからずあるっぽいんで今日はそのあたりの出来事を書いてみようず。

さて

新しくコトをはじめよう!

うまくいかない何かを変えたい!

そういう現場に立ち会っていく仕事は楽しく、有意義でもあるのだけれど、驚くほど巨大な壁があるという事実も確かにある。クマでもひるむ。

ぶち当たった事例はいくつかあるけれど、今思い返せば、これ。


現状維持バイアス

という言葉をご存知でしょうか?

未知の体験や変化によって得られる可能性がある"リターン"よりも、失う可能性のある"リスク"に対して過剰に反応し、なんとか理由をつけて守りに入ってしまう傾向のことを言います〜。

これは誰でも持っているもので、イノベーションを謳う人でも所変わればというもの。というか、一種の防衛本能なので大事な機能です。

ただ、繊維や製造、アパレルにまつわる業界に身を置いていると「現状維持バイアス」が業界内でめっちゃくちゃ作用しているやーん!みたいなシーンに出会います。あいつら(バイアス)仕事しとるやーん!的なのをバシバシ感じます。

それで苦しんできた数年だったようにも思いますです。

あ、バイアスって地の目の話じゃないよ〜!!!!気持ちはわかるよ〜!!!

これが強く働いていると、ちょっとした変化すらリスクが大きく感じられて、トライもできずにただ時間だけが過ぎ去っていっちゃっていることが本当に多い。むやみなトライもアレだけど、無意識下で現状維持を選んでいる自分たちに気がつかずに平気で5年とか過ごしちゃう。

変化しないのが脅威、みたいなところがある小売においてガチガチに動けないこれは現実結構厳しい。

ただ、これが働いているよねということを(この言葉を使わずとも)認知していると一歩前進にゃ〜!!やったにゃ〜!!!てってれー!!

顧客から見てフロントのアパレル小売企業に関しては、バイアスが掛かりながらもできることから着手し始めている感触を受けますけれど、大衆の話題や興味関心を引くような、時代を先行する企業とはまだまだ離れている現実を肌で感じている昨今です。

そういうところにぽーんと一人で行って、コーチングみたいなコンサルみたいなことをやる仕事が増えてきて、若干アウトプットしたりなくて「自分では着もしないきらきらエレガンスのワンピースを作りたい病」が暴走気味なので、なんかちょっと困ってます、クマの自我に。


わかっちゃいるけど行動できない、その裏側


こんな感じで分野に関わらず、わたしは「わかっているけど具体的に何をしたらいいかわからない」の時点で召喚されることの多さがすごいタイプのクマなんですが、「わかっているけど行動にならない」のときは、こういう原因に出くわすことが多く、原因がちゃんとあるので基本は解決できるなーと思っています。

ざっくり三つに分けますが、これは個人に落とし込んでも一緒だにゃ〜

書いてて自戒すぎるわ〜と思って巣に帰りたい(穴に入りたい)にゃ〜

いってみよー!


①(必要な知識やスキルなど)身に付けるものが不足している

これはそもそも論。

強めに言い切ってしまうなら「わかってるけど行動にならない」のではなく、「思ってるけどわかってないから行動ができない」が近いです。

「思っている」と「わかっている」は全然違うのですが、その分析すら至っていない結果という感じです。この場合はだいたいクマは「何がわかっていて何がわかっていないのか」をこちらが質問形式で聞き出し書き出すなりなんなりすることで可視化したりします。

具体的に落とし込むと、「ぼんやりと”そういうものなんだ”と思っていたけど、何一つとして用語は言えない」とか、「その分野に対して今日一番のニュースを知らない」とかそういうことに一つずつ気づいて、インプットの不足を自覚していく感じです。

ただ、たまーにその辺の知識自分たちでは身につけられないので全部やってください、みたいなことを暗に伝えられる案件もあるので、そうなるとクマとのタイマンは避けられません。

お気の毒です。


②考えているのに単に実際の行動に至っていない

これはセリフとして「忙しくてできてないです」みたいなことが多いです。

これをさらに紐解くと、

思っちゃいるけど危機感が伴っていないとか、決断時に本人のコミット度合いが低く他責視点になっていて全然身にしみてないとか、そもそも失敗したくないから行動したくないとか、いろんな裏事情があったりするんですが、「じゃあその行動そもそも本当に必要なの?」みたいなところが気になるところです。

現状維持したいのか何か行動して変えたいのかどうなのか、はっきり明言化するために掘り下げていくのが有効でした。

「忙しくてできてないです」って言われたら

「忙しいのはいつ頃落ち着きますかね?」くらいから入ります。

最終、

みんなが言うから流されていたけどいまうちそれどころじゃなくない?

とか

右向け右でいたけど、うちの強みそれだっけ?

みたいなことも多々起こります。

その行動そもそもいらないのにやろうとしていた。みたいなケースですね。

目的と目標の見直しを。


③頭で必要性はわかっているけど価値観や考え方の相違で実は納得していない

上のものもぜーんぶ揃っていたとしても、つまづくのがこれ。

ここがいま一番ギャップを感じるところ、クマ的に。

例えば、「お作法」。

ファッションとはかくあるべき

服作りとはかくあるべき

プロダクト製作の流れはかくあるべき

他は排除!!!!消去!!!!デリート!!!!消え去れ!!!!アブラカタブラ!!!!みたいな。

今の現状見ててもそういう雰囲気ありますもんね。

アパレル業界においてももちろん十人十色、十社十色ではあるものの、特に意思決定者のこれが変化を邪魔しているケースは圧倒的に多い。

一言で言うと、柔軟性と視野の問題になっちゃうんですけど、ぶっちゃけそういうのって、変えよう!と思ったその日から、(年上の先輩たちでも)がむしゃらに頑張れば数ヶ月でいくらでも変えられるすごい例も見てきているんですが、

こういう視点に立ったことがない場合、感情的ゼロヒャク思考になりやすく、この思想が通用しないならだめだ!!とか今までの考え方がだめならもうどうしたらいいかわからない!!というような悲劇思考に陥りがち。

まあとりあえず、はちみつでも食べて落ち着いてください。

この場合は、ありがてえことにゼロヒャクしかない世の中ではないので、第三の選択肢を一緒に探していく感じが現状ベターでした。

あとは、目標・目的の共有。

目標と目的の達成が一番重要なら、自分の価値観はどのように修正されるべきかを考えるためには、一度「作法を貫くためには」から目を離してもらって「目標と目的を達成するためには」に置き換える必要があります、いちど。

ファッションの黒歴史を現在進行中の私みたいなクマとしては、そのゼロヒャク思考すら愛おしく感じ始めるし、そこからが本番だろってばあちゃんが言ってた。

ばあちゃん今年もメロンありがとう。

こういう「こだわり」はしっかりプロダクトに反映されていて、それがちゃんと市場の方を向いているものなら、強みになるケースも多いので悪いものではないし、むしろこの部分をIT・アパレル・ファッション業界の皆さんで共有できたらいいのにねって思うことが多い。

なんかそういう交流会でも開きたいですね、え?いやです?


急速に変化を続けるIT業界との溝を感じた話


さてさて、

一方で話題をかっさらい時代を牽引しているITなどからすると、共通言語で意思疎通が測れない上に、意思決定も遅くなってしまう我々の業界と組むのは他業界と比べてもリスクと考える人もいるようです。

最近はzozo一強のように語られているIT×アパレル・ファッションも過去も今も資金面では及ばずともいろんな企業がトライしています。

そんなスタートアップ企業の元エンジニアや現役員に言われた中でも印象的だったのは

「アパレルの人たちはなぜそんなにロジックを忌み嫌って、データと聞くと身構えるの?協業ができないなら、僕らはそこすら食っていくしかないよ」

「わざわざそんなリスクの高い業界と組まなくても、もっといい業界がいまはたくさんあるんだ」

という言葉でした。腹立たしいと思う人もいると思いますが、冷静にいろいろ考えるとパワーバランス的には、まあそうだよねという感じです。

一意見(とはいえ複数の人から同じような、それも三年前くらいから今までほとんど変わらない声を聞いているけれど)として、リアルなそのぼやきは結構複雑なものでした。

「それはわかっているんだけど、行動できないんだ」

「わかっちゃいるけど、もう(具体的に何をしたらいいか)わからないんだ」

これをたとえばIT界隈の飲み会やらランチやらでぼそっと伝えてみると

「わからないというのがわからない。オープンソースのものがこれだけ溢れているのに」

「わからないと言い続けてどれだけ経ったんだ、おいクマこのやろう」

となります。

この溝もさっきの三つが作用しているコトが、多いんですよね。

世の中は今も刻々と変わっていくし、正直危機感・飢餓感に常に晒されているなあとビシバシ風を感じている。

全く違う業界を生きていると、文化が違うのは当然なのでなんとも言えないけど、知る努力をできる限りせずして「わからない」は失礼すぎるなと思って日々勉強中です。

知る努力って、知るべきことを見つけるためにもがくことも含まれているからさ〜。


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