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取立 case1.

コロナ禍で静まり返ったある冬のお話です。

相手は男性。年齢は30代中盤くらい。元々は親が借入をしていて、紹介で融資をしました。
使い道は生活費。

ある時から支払いが滞り、連絡も全くなく、手紙や電報を打っても返事なし。長期間経過。
自宅へ現地調査及び取立へ。

大きな市にある割には郊外にあり、交通の便は悪い立地。
とても、車無しでは生活は厳しいのではと思うレベル。
自宅は一軒家。表札あり、ポストあるが中身無し。つまり書類は取っているのか。ぱっと見は小さいながらも庭もある立派な家。玄関先には車もあった。やはり、車は必要だと再確認

呼び鈴を鳴らすも故障していてならず、ドアをノックして呼ぶも音沙汰無し。ふと気づくと玄関が開いていて、中が見えた。不法侵入はまずいので隙間から覗くと・・・・
俗にいう「ゴミ屋敷」だった。これで住んでいるのか疑問に思うレベルであった。思えば、庭も荒れ放題だ。

仕方なく、近所の方に話を聞くも、どうやら近所では有名な問題のある方らしく、訪問した自分が心配をされる。自宅近くに職場があるので直接伺い、事情を説明。職場の女将さんに話を聞けた。
端的に、
1。お金にルーズ過ぎて既に同金融会社から取立、給料差押えを何度もした。
2。そこに一人暮らしをしていて、元々は兄と暮らしていたが出ていき、そのまま保護施設へ入った。生活はギリギリに近いらしく、給料日前に打診する事もしばしば。
3。役所に相談するも家は当人の所有物、仕事は一応しているので、保護対象にはならないと(資産持っていて、収入も認められるので)。役所の人も当人も、もう話し合いをしたくない。近くに親戚が居るが、絶縁状態。

仮に差押え手続きをした場合は、女将さんは応じますとのこと。では、玄関先の車を差押さえればと思ったが、実は会社の他の人の車で当人のではない。
当人、「免許ない」そうだ。

現状、ここにこれ以上居ても出来る事はないと思い、警告書を自宅の玄関ドアに挟んで次に行く事にした。

この状況では、また違う機会に調査に来ても恐らく状況の好転を望むのは無理があると思った。早期決着ならとりあえず提訴するのが速そうだと思ったが、様々な状況証拠、環境、近所の付き合いや職場からの話を聞く限りではコロナだけが理由とは思えなかった。少しでも手助けが出来ればと思っているが、如何せん当人の精神状況等もあるので中々解決しずらい問題でもある。
30代でセルフネグレトで金銭管理が出来ず、築年数があるものの家持ち。


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