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LURRA˚は、なぜ京都で挑戦するのか。 vol.2

Vol.1の続き

■なんで、京都なの?

ニュージーランドで出会った僕達LURRA˚が京都での挑戦を決めた事は、今思えば必然であったようにも思います。

◆自然と伝統と革新の調和のとれた街

僕は昔から旅が好きでこれまでに様々な国、都市を訪れました。
パリやミラノなどを訪れた際に感じた伝統の守り方、そして革新とのバランスの良さにとても感銘を受けました。
そしてニュージーランドなどで感じた自然の美しさ。
日本でLURRA˚を開店すると決めた時に僕達の中で京都以外には選択肢はありませんでした。
それは京都がもっともLURRA˚の目指す、自然と伝統と革新の調和のとれた都市だと感じたからです。
三人が約10年間の間、世界中のトップレストランで働き海外から京都を見た際に、「他国、他都市と比べても、日本の式の原形ともいえる季節感を持ち、そしてユニークな食材や文化的背景を持つ国際都市である。」という意見が一致し、京都で世界に対して発信のできるレストランを作りたい。
長い歴史を持つ様々な工芸や神社仏閣、そしてそれを目がけて訪れる世界各国から文化的意識の高いゲストが訪れる都市でもあります。琵琶湖からの伏流水、そして京都を囲む山々から染み込んだ地下水など大都市でありながらも水のきれいな街である点も大きな要因でした。(Jacob は水こそ最も大切な食材であるといいます

◆「世界からゲストが訪れるレストランを創る。」

これはLURRA˚が目指す大きな目標です。

先日発表された2019年度のAsia's 50 Best Restaurantsでも日本から12件のレストランが選ばれました。
日本の飲食のレベルは世界レベルで見ても本当に高い水準にあると思います。そして季節感(食材も文化としても)を大切にする日本の文化は他国と比べても特殊なものであると思います。

近年では北欧がとてもいい例ですが、食は間違いなく国のインバウンド要因になってきています。
Jacobが働き大きな影響を受けた、コペンハーゲンのレストランNomaが世界一位に輝き、北欧の国の食やレストランが観光資源になり北欧の観光業が大きく伸びた理由として、
クラウス・メイヤーという食のプロデューサーが作り上げた

「現代北欧料理のためのマニュフェスト」
10 項目1. 北欧という地域を思い起こさせる、純粋さ、新鮮さ、シンプルさ、道徳を表現する。
2. 食に、季節の移り変わりを反映させる。
3. 北欧の素晴らしい気候、地形、水が生み出した個性ある食材をベースに料理する。
4. おいしさに、健康で幸せに生きるための現代の知識を結びつける。5. 北欧の食材と多用な生産者をプロモートして、その背景にある文化的知識を広める。
6. 動物の反映と、海、農地、大地における健全な生産をプロモートする。
7. 伝統的な北欧食材の新しい利用価値を発展させる。
8. 外国の影響をよい形で取り入れ、北欧の料理法と食文化に刺激を与える。
9. 自給自足されてきたローカル食材を、高品質な地方産品に結びつける。
10.消費者の代表、料理人、農業、漁業、食品加工、小売り、卸売り、研究者、教師、政治家、このプロジェクトの専門家が協同し、北欧の国々に利益とメリットを生み出す。

というマニュフェストがあります。
これを帰国後読んだ際に、京都にも新しく大きな道筋を作り、情報を共有し全体で大きな流れを作る必要があると感じました。

そして2013年に登録された和食の無形文化遺産の文章を読むと登録された内容の示す和食は表現方法に対しての指定はなく、

「『自然の尊重』という日本人の精神を体現した、食に関する社会的慣習としての和食」

LURRA˚の料理のコンセプトである自然を尊重した季節料理は和食としての一面も持ち合わせています。

LURRA˚は今後京都の観光、食産業の成長に繋がる事への地域貢献をしていきたいと考えています。
その結果として農家などの第一次産業が伸びる事で京都の自然というキーワードに付加価値が生まれてくると信じています。

古から続く日本の食文化を読み解き、LURRA˚の解釈により再構築し、そして京都でしか生み出す事の出来ない世界観を作り出していきたいです。

ゆるぎない歴史の上に、新旧のカルチャーが花ひらく京都。
山もあり、水脈が豊か。しっかりとした四季が感じられ、土地の食材も多い。
書いてみて改めて思う事はLURRA˚が京都を挑戦の都市として選んだ事とっても必然で自然な事でした。

■どんな料理なの?

◆LURRA˚の料理

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LURRA˚の料理は日本の食文化の根底にある細かな季節を表現する事を何よりも大切にしています。
スタッフ自ら、大原や近隣の自然に足を運ぶ事によって生み出される京都周辺に流れる季節を写し出した季節料理です。
日々の最初の仕込みは街中から20分ほど車で走った里山、大原への食材収集から始まります。

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そして国産の食材を使い、柔らかな薪の火で調理するプリミティブな料理。

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Photo by 中島 光行

LURRA°の料理の核である、Jacob は「NOMA」での経験で得た北欧料理のテクニックも表現として取り入れながら、土地の食材や風土からインスピレーションを受け、日本の季節の食材のショーケースとして独自のスタイルにまとめ上げています。
料理には、京都の街と同じ自然と伝統と革新、それらが心地よいバランスで調和を保っています。
12名のゲストが一斉にスタートする事で生まれる一体感とライブ感がLURRA˚での食事体験です。
野菜を中心とし、そこに発酵や塩漬けなどの技術を用いて様々な味の奥行きを生み出していきます。

◆ペアリング

そして料理に合わせて提供するペアリング(アルコールかノンアルコールの選択制)をコースに組み込んでいます。
*ミクソロジスト堺部によるカクテルによるペアリングもLURRA˚の特徴です。

*バーでカクテルなどを作るバーテンダーと違い、果物や野菜、ハーブなどを組み合わせてオリジナルカクテルを作る人のこと。 Mixologist。 直訳すると「混ぜるスペシャリスト」の意味なので、単にバーテンダーの別称としても使われる。

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ドリンク側から料理に寄っていけるという点において、カクテルのペアリングでの立ち位置は今後一層高まっていくと考えています。

                   
そして東京のGris(現Sio)やMaruta(深大寺)のマネージャーであった外山 博之をドリンクプロデューサーに迎えています。(僕は食材、料理に対してしっかりと向かい合ってよりその価値を引き出すことを何より大切にする彼のペアリングが一番好きです。)

ノンアルコールも果物の発酵や*コンブチャなどを組み合わせながらジュースではなく料理に寄り添いそして味わいを引きだすものを提供していきます。

*コンブチャとは、砂糖を入れた紅茶や緑茶にゲル状の菌(酢酸菌や酵母菌)を加えて二週間ほど寝かせ、発酵させた飲み物です。発酵させる過程で、菌の姿がキノコのように見えることから「紅茶キノコ」とも呼ばれます。

■来店方法や営業時間は?

・予約サイト

https://www.tablecheck.com/shops/lurra/reserve?fbclid=IwAR0nPEcFoYzpusov1rRNM5o0xxZTL08Lg_RAkl_q6vdIj35O3AnEtb_

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◆営業時間

営業時間は17:30〜、20:30〜です。共に12名の一斉スタートです。
コース ¥18,000(税別)(9−10品)に合わせた計5杯のアルコール・ノンアルコールペアリングが含まれています。
食前酒(オリジナルカクテル、シャンパン)
食後酒(オリジナルカクテル、蒸留酒)などは別料金をいただきます。
別途サービス料10%をいただきます。

◆バー営業

そして営業後には予約なしでフラッと立ち寄れるバー営業を考えています。
オリジナルカクテルやナチュラルワイン、モクテルなどを提供予定です。
食事後に残っていってもらっても良いですし、気軽に入れて様々な交流が生まれるそんな空間になっていって欲しいと考えています。

◆コーヒースタンド

秋頃からは朝からお昼にはコーヒースタンドも計画しています。
カフェではなくコーヒースタンドというスタイルで。
コーヒースタンドは気軽にカジュアルに、挨拶がてら人が集ってくれたらいいと考えています。
レストランでありながら様々な時間で様々な人が集まってそこから新しいものが生まれていく。そんなプラットフォームにLURRA˚がなっていくと面白いかなと思っています。

■LURRA˚の目指すもの

◆狙うもの

世界に対して発信をしていくにはまずは認知されなくてはいけません。
その為には

・World's 50 Best Restaurants
 ・Asia's 50 Best Restaurants
・OAD TOP RESTAURANTS
・ミシュランガイド京都・大阪
・ONESTORY DINING OUT

などで世の中に対しての認知度を高めていく必要があると考えています。
「Local to Global」
日本の食材、工芸、それらを作り出す根底にある文化を京都から世界に発信していきたいと思っています。

◆目指す物

LURRA˚で世の中に提示していきたいことは沢山ありますが、大切なことは

「ブームではなくカルチャーを作る。」

ことだと思います。
一過性のことでは無く、継続的に価値をアップデートし続けることが僕達が発信していく意味だと思います。
「何処かの誰か」では無くLURRA˚からオリジナルの付加価値をつけて日本、世界へ届けていきます。

そしてLURRA˚の営業中はよく人にバンドのライブのようだと表現されます。しっかりと伝えたい事が明確でいて、それをしっかりとチームで共有していく事で、ゲストを巻き込んだ全体的なグルーブ感が生まれると信じています。

・世界がアッと驚く事をする。
・日本・京都に流れる美しい季節感を料理にする。
・古から続く都市、京都でしか表現できない物を作り続ける。
・日本の価値をしっかりと形に具現化して世の中に届ける。
・常にオリジナルでいる。
・LURRA°のストーリーに矛盾を作らない。
・過去には囚われない。未来には常に全力投球。
・ブームではなくカルチャーを作る。
・LURRA°から広がる多角的なコミュニュティーを作る。
・クロスカルチャー。
・労働環境など日本のレストラン業界の問題点改善に対して常に挑戦を続ける。

何よりも大切な事は僕達がまずLURRA˚を好きでいる事、そして働く事を楽しんでいる事。
自ずとゲストはLURRA˚での約3時間を楽しんでくれると信じています。

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LURRA˚ open this spring 2019

LURRA° 

はじまりの地、京都
北緯35.010079 東経135.78063 
私たちはこの場所から
食べることを通じて旅をする

ご予約はこちらにアクセスの上よろしくお願いします
https://www.tablecheck.com/shops/lurra/reserve?fbclid=IwAR0nPEcFoYzpusov1rRNM5o0xxZTL08Lg_RAkl_q6vdIj35O3AnEtb_sB2E

■連絡先

宮下拓己
takumimiyashita@lurrakyoto.com
090-5815-3233

Photo by 中島 光行 (http://t-o-s-e-e.jp/)

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