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看護助手です。看護師になる為に専門学校へ行きます。専門学校を卒業しても診療看護師(NP)になれますか?

結論から先に言うと、「専門卒でも場合によっては診療看護師(NP)になれる」でしょう。
診療看護師(NP)になる為には診療看護師(NP)養成大学院に進学する必要があるので、今回はその話をしていきます。
NP資格認定試験や受験などの話は他の質問のお返事を参照していただけると幸いです。

もちろん大学院の募集要項を必ず確認して欲しいですが、診療看護師(NP)養成大学院に限らず、幾つもの大学院では「大学卒業(学士取得)していなければ受験できない」という訳ではありません。
では、それはどういう場合か?

専門卒や短大卒などの場合は大学院が実施している「出願資格審査」を通過すると受験資格が得られます。
これによって、大学院が個別に「大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者」となり、出願資格を満たし受験可能になるでしょう。

例えば、ある診療看護師(NP)養成大学院の募集要項にある「出願資格」を見てみると、「次のいずれかに該当する者」の欄に、「大学を卒業した者」や「学士の学位を授与された者」などいくつか記載されている中で、「上記に該当しない者のうち、本大学院による出願資格審査において大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められたもの(短期大学・専門学校等を卒業した者や、外国において学校教育における15年の課程を修了した者で、本大学院の定める出願資格審査の申請条件に該当するもの)」と記載されています。
なので、専門卒で診療看護師(NP)を目指そうとお考えなら、まずは診療看護師(NP)養成大学院が実施している出現資格審査を受ける流れかと思います。
既に看護以外の大学を卒業した後で専門学校で看護師免許を取得する場合の流れは、診療看護師(NP)養成大学院へ問い合わせした方が情報は確実ですので、ここでは割愛します。

ただ、審査通過の基準は公表されてません。
経歴、経験年数、経験領域、資格など何が関係するかは分かりません。
もしも、質問者さんが大学を卒業していなかった場合は、諸々の許しがあるなら、私は専門学校より大学で看護師免許を取得することをおすすめします。
これは診療看護師(NP)養成大学院の受験で出願資格審査を受けなくて済む、というよりも、もっと広い意味です。
診療看護師(NP)養成大学院の募集人数は僅かです。恐らく、これからもその枠が増えることはないでしょう。対して、診療看護師(NP)の養成が開始されて10年は経過しており、少数ながらも現場で活動している姿を見る人はほんの少しとはいえ増えています。加えて、SNSや医師の働き方改革で診療看護師(NP)の存在を知る人もほんの少しとはいえ増えています。
診療看護師(NP)の存在を知る人が増えれば増える程、診療看護師(NP)養成大学院の受験者も徐々に増えていくでしょうから、徐々に受験の倍率も上がっていくでしょう。
なので、チャンレンジを応援しつつも、生活していく上では診療看護師(NP)養成大学院へ進学しないパターンの選択肢も考えておいた方が良いと私は考えているので、大学での看護師免許の取得をおすすめします。

進学しないパターンは例えば、現場に長く努める、認定看護師や専門看護師の道に進む、組織内の管理職コースに乗っかる、医療以外の仕事に挑戦してみる、などです。
また、現実として、大卒と専門卒では給料に差がある、専門学校の数は減少傾向で大学の看護学部は増加傾向、といったこともあります。
他にも現時点では想像していないことにも将来興味関心が出てくるかもしれません。その時、挑戦したいと思った時にその挑戦の障壁になり得るものは少ない方が良いでしょう。
質問者さんは去年や一昨年の今頃、診療看護師(NP)に興味関心はあったでしょうか?
看護助手として働く前から看護師になろうと思っていましたか?
いつ何時、どんなことに興味関心が起こるか分かりませんからね。

とはいえ、大卒でも専門卒でも、取得できるものは同じ国家資格である看護師免許ですからね。
取得までの時間は短く、費用も少ないに越したことはありませんし、現場に出れば業務は同じです。
そして、患者から見れば大卒や専門卒はどうでも良くて、患者にとって必要なことをしてくれる人が重宝とされるでしょうから、どっちでも良いといえばどっちでも良いのかもしれませんね。

そして、診療看護師(NP)になる為にはそもそも看護師にならなければお話になりませんから、まずは看護師になる手段をどうするか?
看護助手として働いていると、色々な看護師と接するでしょうから、その人の背景を知るのも良い情報かもしれませんね。

なにはともあれ頑張ってください。
応援しております。

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