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「LINE API Use Case」サイトのご紹介と開発の経緯について #2

LINEの開発4センター Technical Evangelism Teamで、LINE APIに関するデベロッパーに対するリーチ活動の全般を担当している、比企 宏之(ひき ひろゆき)です。

本記事はこちらの記事の後編となります!

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LINE API Use Caseサイトは、LINE APIとしてのあるべき論を記載したかった事もありますが、現場での課題解決の一つになればとの思いで開発した経緯もあります。

今回は多くの課題のうちの代表的な課題をピックアップさせていただければと思います。

社内の他部署からの営業説明時のAPI観点でのフォローの課題:一年半営業に付き添って気づいたこと、お客様が求めているものが変わりだした

2019年の前半から兼務先の営業の方に同行して、API活用の説明を行ってきました。

2020年初頭あたりから、WEBやアプリの代替としてのLINE公式アカウントのアプリ化やLINEミニアプリの話から、事業者様のDXを進める上でのLINEのAPI活用へと営業時の議論が変わり出してきました。
(「アフターデジタル」の書籍が意思決定される方に多く読まれているなと言う空気感も伝わってきました)

お客様から営業時に与えられた時間はだいたい1時間ぐらいしかなく、従来のLINEのプロダクトの説明時間を多くとる必要があるようなやり方では、お客様の求める議論には時間内になかなかたどり着きません。

ただ資料を前もって送って見ていただくにしても忙しい中見ていただけるかもわかりませんし、文章だけの資料はまず見ません。

そこで商品説明で終わらない、わかりやすい動きがわかる資料としてのLINE API Use Caseサイトを考え、

・事前にイメージをもっていただきやすくする
・商談時の最初のずれを少なくする&LINE APIプロダクト説明の時間を少なくして本質の議論の時間を多くとれるように
・商談後にも情報にカジュアルに接していただく

と、大げさに言うとLINE社員の営業スタイルのDXの一端となれば的な想いもありました。

まあ自身が毎回同じ説明するのに疲れたってのも本音でありますがw

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※お使いのバージョンによって画面のデザインが異なる場合があります


LINE API型事例の創出とその技術事例記事のPRの課題

例えば、LINE公式アカウントをLINEプロモーションスタンプなどのブースト施策で友だち数を増やすと、100万単位の友だち数となります。

単なるメールの代わりでメッセージを伝える事が主眼だとそこまででもないのですが、LINE公式アカウントのAPIによるアプリ化や、LIFFなどを活用したアプリ化を行った場合、LINEのメッセージはリアルタイムにユーザーに届く特性があるため、バックエンド側が通常のオンプレミス構成だと、よほど潤沢にサーバーを最初から用意して行わないとトラフィックに耐えられません。

そこで、知っている方は必要な時に必要な分を用意するクラウドが適切かつ安価とわかっていただけるのですが、クラウド×LINE APIを技術面での実現事例としてPRしていただくところはまだまだ少ない状況です。

そこで、LINEとしてクラウド×LINE APIで実現できる事を明示する為に、LINE API Use Caseサイトでクラウド(初回はAWS)を使ったシステム図やシーケンス図を用意しました。

先日は日本マイクロソフトのMicrosoft Azureのシステム図とシーケンス図をサイト上でリリースし、様々なクラウド×LINE APIでの開発を促進するように露出していきます。

実際にクラウド×LINE APIのエコシステム的な相性はよく、クラウド側でお仕事されるデベロッパーはほとんどのケースにおいてフロント側にこだわりは少なく、フロントはユーザーのニーズが高いLINEとバックエンドは自分たちが得意とするクラウドでビジネスをうまく立て付けられます。

ひきさん3

左 AWS(Amazon Web Services)のシステム図
右 Microsoft Azureのシステム図

他にも色々な気づきを元にして仮説を立ててLINE API Use Caseサイトを開発していますが、それらについてはまた今度。

これから

今後のリリースとしては

・API プロダクト CLOVA Chatbot ページ追加
・API プロダクト CLOVA OCR ページ追加
・API プロダクト LINE Blockchain Developers ページ追加
・ユースケースのAWS Serverless版のサンプルコードのリリース
・ユースケースのAzure Serverless版のシステム図・シーケンス図のリリース
・サイトの英語版のリリース

が予定されています。

LINEが今まで得意で露出していた領域だけでなく、MaaSやスマートリテール(OMO)などのオフラインも含めたDXのユースケースも追加し、LINEが「LINE CONFERENCE 2019」で発表したビジョン「LIFE on LINE」をLINE APIを通じて実現していく方法もコンテンツとしてアップする予定です。

現在は二つのカテゴリーですが、Tips的な(例えばフリクションレスな部分だけをピックアップした)第三のカテゴリーも用意できればと思っています。

また今後可能であれば、各クラウド様との独自コンテンツなどもご一緒できればと思いますので各クラウド様お声がけいただけると。

まだ試行錯誤な部分が多いLINE API Use Caseサイトではありますが、事業者様のDXの一つの参考になればと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

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