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愛されるLINE公式アカウントの作り方 w/BOT BOOSTaR

こんにちは!LINEソリューションコンサルティングチームの関です。

今回は、LINE Biz Partner Programにおいて、Technology Partnerのコミュニケーション部門に認定されている 株式会社電通デジタル 様の寄稿となります。

株式会社電通デジタル 様は、Technology Partnerの中でも各分野に優れたパートナーにおくられる認定バッジ<Engagement>を獲得しています。

この記事ではこの記事では、パートナー様のご紹介ならびに、LINE APIのお取組についてなどを記載いたします。
本記事がLINE APIのご実装やツール導入/検討をいただく上でのご参考となれば幸いです。

1. ごあいさつ

はじめまして、LINE公式アカウントの拡張ツール「BOT BOOSTaR®(以下BB☆)」開発者の星野大吾です。

今は電通デジタルにてソフトウェア・エンジニアと、三重県の北勢自動車学校にて代表取締役社長という、二足の草鞋をはいています。

二兎追う者はなんとかとも言いますが、プログラミング領域は高校生の時ですがスマホ(当時はWindows Mobileでした)オセロAIアプリを開発して元人類世界チャンピョンと対戦させて頂く中で鍛え、後にMITの研究から民生転用された産業用ロボット制御装置開発に携わりました。

一方のビジネス領域は米国大学で経営学部を卒業し、“チリ”コンバレーのEduTech系(IT×教育)スタートアップを起業コンペで国内1位に導いたことや、インターンですがヤフー社長室所属で働かせてもらったのもいい経験になっています。

余談ですがZホールディングスは今でこそLINEと経営統合を発表されましたが、当時の名刺にはメールアドレスと並んでカカオトークIDが記載されていました。

2. 開発モットーは “Jazzのように即興的かつ感覚的を大事に”

閑話休題。本記事では(まだ3社しかない)Engagementのバッジ認定、つまり「ユーザーと企業との関係性高めるようなサービスを提供することに優れている」と評価頂いたことを受け、LINE公式アカウントの受託開発/オーダーメイドにおいて意識していることを話したいと思います。

結論「インプロビゼーション(即興)を大事にする」です。

具体的には、既存の枠組みに捕らわれず各自温めたアイディアでも思い付きでも自由に議論していき、実装フェーズに入っても思うことがあれば臆せず変えることです。

クライアントのお陰でもありますが、成功したLINE公式アカウントの開発過程は即興的で感覚的な部分が多く(言うならばアジャイル開発やデザイン思考でしょうか)、総じて和気あいあいとした打ち合わせが多かったと思います。優れた顧客体験の創造は、意外と身近にあるものをふとしたタイミングで組み合わせることで実現できるのではないでしょうか。

3. BB☆との “アンサンブル” 事例紹介

では具体的に、この開発スタイルでのBB☆導入事例を幾つか紹介させてください。

1.資生堂ジャパン様 社員食堂「番+美 & CUE」
始まりは偶然で、LINE公式アカウントの導入の実験台にしていた電通の社員食堂を、訪れていたご担当者様に見つけて頂いたことから受注に繋がりました。

与件は「Webサイトは作らず、全てLINEでメニュー閲覧やイベント告知・ご要望受付等を完結させたい」というもの。

社食への導入なので基本的に外部露出がないもののご担当者様の方針で抜かりなく、デザインのみならず本来我々ではどうしようもないLINEアプリの挙動に対しても(素朴な疑問という体で)チェックが入りました。

LINEの挙動で変えたいという一例が(この場で不満点を挙げるのも大変恐縮ですが)、リッチメニュー表示時にメッセージの可視領域が狭くなる問題で、解決策としてごく短時間で解除&適応させることで半ば強制的にリッチメニューを閉じさせました(がLINE社のみなさま、APIでの機能提供を何卒宜しくお願いします)。

その他、リッチメニューはタブ切り替え(のようにみせる実装)に加え、時間でも切り替わる仕組みになっています。タブ切り替えこそ最近よく見かけるようになりましたが、時間で切り替わるのは今でも先進的なのではと自負しております。

これらのアイディアが生まれたのは、時には社食でお昼食べながら文字通り膝を突き合わせて自由な意見交換ができたからこそだと思っています。

下記はオフィシャルな紹介記事です。よろしければご一読ください。

2.製薬会社ブリストル・マイヤーズ スクイブ様「BMS(医療従事者用)」
LINE公式アカウントの性質上、本来は誰でもフォローできるオープンなものですが、このアカウントでは医療従事者に限定しクローズドな環境で情報発信しています。

またSNSあるあるの運用負荷にならないよう、BB☆をWebサイトと連携してコンテンツが自動生成される仕組みを導入しています。ユーザーにとっても従来のWebサイトではログインしてかつ複数ページに渡り情報収集していたところ、LINEでは一元的かつパーソナライズで情報が選別されて届くようになります。

こちらの制作過程はまさにアジャイルでデザイン思考であり、かつワンチームで取り組ませて頂いた好事例です。

プロトタイプを作っては全国各地の病院へ飛びお医者様からフィードバックを得るといった、ややもすれば泥臭い作業も厭わず積極的にチームビルディングを率先して頂いたご担当者様には、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

こちらも下記オフィシャル記事です。

3.リンツ&シュプルングリー様「リンツジャパン」
LINE公式アカウント自体は以前からありましたが、2020年11月にBB☆を導入頂いてから友だち数が急増。

広告施策なしオーガニック成長で+10万人を20日間で記録し、改めてLINE API化の威力と、リンツブランドの潜在能力を思い知らされました。

こちらのアカウントは開発速度重視でPDCAを高速回転させていくために、BB☆標準機能を創意工夫しながら便利機能(店舗検索・日替わりチョコレート紹介・独自クーポン発行など)を実装しています。

長い歴史と伝統あるブランドですが、打合せの雰囲気は新進気鋭のITスタートアップのようで、和やかな雰囲気の中で多数アイディアが生まれ、ご決断も早くプロジェクトは次々進みますので、気が置けなくて気も抜けない…なんて。

こちらのアカウントはどなたでもフォローできますので、ぜひリンツの世界観(featured by BB☆)をご体験ください。

4.北勢自動車学校「学科試験クイズ」
自動車免許の模擬試験をLINE公式アカウント上でできる機能を開発しました。

CSVファイルを読み込ませるだけで画像付きの〇×クイズに変換されるので、メンテナンスも簡単で、かつ各地域・学校独自の問題を作成してオリジナリティを出すことができます。(この仕組みは前述の社員食堂アカウントも同様で、CSVからメニューに変換しています。)

Webサイトやアプリでクイズができるサービスは数多くありますが、ライトユーザーを多く取り入れる必要があるサービスにおいてはLINE公式アカウントが非常に相性いいと思います。

というのも、Webではページロードがスムーズでない上にプッシュ通知が難しく、アプリは高機能を実現できるがインストールまでの敷居が高い。その間をとっているのがLINE公式アカウントだからです。

実際にこちらのアカウントは友だち数こそ少ないもののエンゲージメントが非常に高く、単純計算で一人平均1,000回以上操作しています。(普通のアカウントであれば平均すると数回程度です。)

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5.結婚披露宴 招待状プログラム(習作)
個人的な事例でお恥ずかしいのですが、実は僕自身の披露宴招待状に使ったプログラムがBB☆のベースになっています。

出欠やアレルギー等を聞くのはもちろん、披露宴か2次会参加かのセグメント分けでリマインドや会場へのルート表示、2次会での早押しクイズもLINE公式アカウント上で4択問題が出題されます。(たかが100人程度と高を括っていましたが、連打する人もいるので秒で100アクセスは優に越えます。

超概算ですが最大瞬間風速は友だち100万人相当のサーバー負荷ですので、いい実験になりました。)

当時はこれが仕事になるとは夢にも思わず…。結婚もそうですが将来何が起こるかわからないものですね。

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4. まとめ

近年LINE Biz Partner Programの Technology Partnerに様々な会社が参入しツールを販売しておりますが、実は電通グループ内だけでも少なくとも5つほど開発/提携したLINEの法人向けサービスのツールが存在しており、BB☆は「小回りが効くツール」として後発参戦したものです。

ですから既存ツールとの差別化を図り、電通グループのソリューションとして補完的な関係になるように、開発手法から従来と一線を画すスタイルを心がけております。

記事をお読みになって何か今までと違うなと感じて頂けたのであれば幸甚です。ご意見ご相談、お待ちしております。


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