高校数学 三角比(三角関数) #3

リュディアです。引き続き三角比(三角関数)について見てみます。前回のまとめで角が30°, 45°, 60°のときのsin, cos, tan を求める方法が身についたと思います。今回は角(?)が0と90°の場合の三角比の値を見ていきます。角(?)と書いたのは角というよりは sin, cos, tan を関数と見た時の引数(ひきすう)なのですが、三角比として扱う場合は角として考えましょう。少しずつ見てみましょう。

まず角Bの大きさが0の場合の三角比を考えます。次の図を見てください。元の三角形ABCの角Bの大きさを0に近づけていくとどうなりそうですか?辺bの長さは0に近づき、最終的にb = 0になりますね。辺cの長さは辺aの長さに近づき、最終的に c = a になりますね。

つまり次のようになります。

近づくという感覚的な議論とそもそも三角形に角度が0の角は存在しないという事実から三角比の領域で議論するには無理があります。しかし0の場合を定義しておかないと不便なので無理に定義しています。

次に角Bの大きさが90°の場合の三角比を考えます。次の図を見てください。元の三角形ABCの角Bの大きさを90°に近づけていくとどうなりそうですか?厳密には90°に近づけていくと三角形として破綻するのですが限りなく90°に近づけると考えてください。すると辺bの長さはcに近づき、最終的にb = cになりますね。、辺aの長さは0に近づきますね。

つまり次のようになります。

0の場合と同様、近づくという感覚的な議論とそもそも三角形に90°の角は2つ存在しえないという事実からこの場合も三角比の領域で議論するには無理があります。ここで注意すべきは tan90°が定義不可となっていることです。今はそういうものと思っておいてください。

ここまで出てきたすべての三角比の値をまとめると次の表のようになります。再度、頭の整理も含めてしっかりと確認しておいてください。

もう少し先に進んだところで単位円と三角比、三角関数の関係をまとめます。この関係が理解できれば、0、90°の時の三角比の値も感覚的なものではなくしっかりと理解できるようになりますし数々の公式も丸暗記ではなく頭の中でイメージできるようになります。今は0の場合、90°の場合はこういうものと思っておいてください。ただ〇覚えするよりは少しでも図的なイメージを頭に描けるようにしてください。

では、ごきげんよう。

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