移動体通信 #9 5G #3

株式会社リュディアです。5Gを実現するための要素技術としてネットワーク・スライシングというキーワードが出てきます。今回はネットワーク・スライシングについてまとめてみます。前回にまとめたエッジコンピューティングとともに5Gを実現するために重要な技術です。

5Gについてのまとめは以下をご覧ください。

ネットワーク・スライシングとは、言葉の通りネットワークをスライス(薄切りに)して使う技術です。スライスといっても仮想的にスライスします。どのようにスライスするのでしょうか?

たとえば複数のアプリケーションが1つのネットワークを共有している場合を仮定します。複数のアプリケーションは以下の例を考えます。

A:高解像度の映画をストリーミング再生、高速大容量の通信が要求される。
B:IoT デバイスからの多数の情報を収集、各々のデータ量は少ないが多数の端末が接続される。
C:eSports を楽しんでいる、低遅延が要求される。

A, B, C が物理的に1つのネットワークを使うとき、1つのネットワークを仮想的に 3 つのネットワークに分割しA, B, C のそれぞれの要求に適した通信帯域に最適化します。具体的にはデータを送るサイズをA, B, C のそれぞれに適したように変更することが多いです。

A : 一度に送るデータサイズを大きくし大容量データをダウンロードし端末側でダウンロードしたデータを再生
B : 遅延も速度も気にする必要はないのでA, C を優先にしてあいている時間に情報を多数のIoT デバイスから収集
C : 低遅延が重要なので一度に送るデータサイズを小さくし素早くデータを送信し、結果をすぐに受け取れるようにする

このように刻々と変化するアプリケーションのネットワーク使用状況にあわせて物理的に1 つのネットワークを仮想的にスライスして割りてる技術をネットワーク・スライシングと言います。

前述のエッジコンピューティングとともに 5G を実現するために重要な技術です。

では、ごきげんよう。



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