WeChatでワインを販売するという新しい販路開拓支援スタートアップ
中国でWeChatを使ったワイン販売が注目
オーストラリアのスタートアップTrust in Tasteは、中国のLINEとも言えるWeChatを介した宣伝チャネルを考案しました。
WeChatは8億人のアクティブユーザーがいるメッセージアプリです。
オーストラリア国内のワイナリーから家庭用テイスティングボトルを5豪ドルで購入できるサービスを開始しました。
小さなワインボトルは1本60ml入りで3本セットで届けられます。
各ボトルに印刷されたQRコードから紹介動画にリンクされ、そこからフルボトルを購入することができます。
しかも、わずかに3500ドルで1000の試飲キット、マーケティング、ビデオ、輸出入手続きなどを代行します。
小規模ワイナリーなど資金力のないワイナリーでも中国市場に直接アプローチすることができるのです。
ターゲットは都会に住む25歳から35歳の高学歴女性
中国ではワインの消費量が年々増加しています。
しかし、国内全土にディストリビューターチャネルを構築しようとすると莫大な費用がかかることが、ワイナリーにとってはネックでした。
中国では都会に住む、25歳から35歳の高学歴女性がワインの主な消費層となっており、ターゲットは5000万人と推定されています
男性もターゲットとするならば1億人にも達するというわけです。
彼女らにアプローチする際にもっとも効果的に試飲を提供し、直接販売するにはWeChatが最適だというわけです。
ボトル購入率向上が今後の成長の鍵
最初の実験では上海、北京、講習を中心に1500個の試飲キットが提供され、そのうちボトル購入に結びついたのは10%程度でした。
これは決して悪い数字ではありません。
一般的な小売店に販売したとしてもせいぜいその100分の1程度でしょう。
しかも、ワイナリーは消費者からのフィードバックをなにも受けません。
ダイレクトマーケティングを行うことで試飲によって、何が気に入らなかったのか、どれくらいの反応があるのかを直に計測することができるのです。
今後ボトル購入率を20%に上げることが目標です。
すでに中国はオーストラリアワインの2番めに大きな輸出市場となっており、如何にしてこの巨大市場に販路を見出すかは大きな商機に繋がります。
これまで予算の面で中国市場にアプローチできなかったワイナリーが、このチャネルを通して中国の消費者の心を掴むきっかけになると良いですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?