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【絵本】こどものともはやっぱりこどものとも

地元の図書館の棚は、タイトルのあいうえお順に並んでいるのですが、サイズが小さかったり岩波こどもの本みたいなシリーズものは別棚にまとめられています。

今回は「こどものとも」の棚を見て借りてきました。こどものともは、季節性もあるし色んなジャンルの作家さんの作品に触れることが出来るので、広大な棚を探るより効率よく子ども(または自分)の好みを知ることが出来ます。

1.はかせのふしぎなプール 中村至男

なぞなぞ感覚で読めるし、正解を言う時の子どもの目の輝きったら。

話も絵もシンプルな中に、人間の脳の機能(足りないところを補完しようとするはたらき)をうまく仕込んだグラフィックデザイナーさんらしい作品です。なぞなぞのようなストーリーなので、イベントで「さあこれは何かな?」なんて見せながら読み聞かせたら大盛り上がりすること間違いなしです

「デザインあ」とか田中達也さんとかが好きな人は、きっとこの作品も好きです。
同じ作家さんのシリーズに 「たなのうえのひこうじょう」 があるのですが、こちらも今どこを飛んでるのかな?と想像しながら読むのが楽しい話でした。

※中村さんってどんな人?と思って調べてみたら、ミッフィーとか勝手に広告とか、ものすごく私の好みの作品があってかなりツボ、、

https://norionakamura.com/katteni

https://twitter.com/norion17/status/863256091664109568

はかせとじょしゅくんが飛行機で部屋を飛び回ります

2.おおばっちゃんちにまたきてたんせ

GWに法事があって、親族で集まりました。
その時の思い出の振り返りも兼ねて借りてきました。
お話しとしてはお盆の季節におおばっちゃんのうちに親族が集まって過ごす数日間を描いた話。
秋田のおばあちゃんの言葉、視点で話が進むので、とても温かい雰囲気が伝わります。
秋田の方言は知らないのですが、読み聞かせているうちに自分も田舎に脳内トリップできます。(訛りはなんだか癒される。)

仏間に並んだ先祖の方々の写真を見ながら、あれは誰でこれは誰でと話をしたり、人数が多いから大皿料理が並んだり、子どもが力尽きて寝ていたり、
自分たちの記憶にも重ねながら読めて、またおばあちゃんちに行きたいねえ、いとこに会いたいねえ、と言い合いました。

3.おるすばん

留守番といえば自分が幼少期の頃読んだ「はじめてのおるすばん」は薄気味悪くて郵便屋さんのページを飛ばして読んだものですが、(怖かったのに何度も読んだ記憶が、、)この「おるすばん」も
だんだん日が暮れて心細い気持ちになったり、ものに顔があるように見えてくる子どもの心を
上手く絵で表現しています。

いわさきちひろさんとか、森洋子さんの絵の
タッチがこのテーマにはちょうどいいのだと。

内容としては、やはり飛ばしたくなるページはあるのですが、その後の展開が明るくて、お留守番をトラウマにさせない、とてもいいお話しです。

どうしても惹かれるものがあって
何度も借りている絵本です。(そろそろ買おうか迷い中)

4.ガラスめだまときんのつののヤギ

私が崇拝するスズキコージさんの絵本です。
ロシアに隣接しているからか、話の展開がロシア民話に似ています(次々と動物がやってきて、ひとつの事象が相手を変えて繰り返される展開)

推しはなんと言ってもコージさんのエネルギッシュな絵のタッチですが、同じ言葉が繰り返されるのって、子供にとっては心理的安全性の一つなのかもしれないと思います。
吉本新喜劇のような、先の見える安心感を持てる話を読んであげる、というのも大事な時間なのではないかと、今になってふと思いました。

ちなみにもう一つ好きなヤギ本に↓がありますが
こちらはどちらかというとじいさんヤギとこやぎの友情を描いた少年マンガっぽいストーリーです。


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