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PLO:フロップフラッシュボードでのブラフキャッチについて

 PLOでは、しばしばフラッシュオーバーフラッシュが起こるため、セカンドナッツフラシュ以下のハンドは厳しい判断を迫られることが多い。そこで本記事ではフロップフラシュボードでトリプルバレルを打たれたときの判断の助けとなる基準を考察する。

目的
 フロップフラッシュボードにて、相手にトリプルバレルされたときにキャッチするか否かの判断基準を作ること。

条件
 
triple barrelerは下記のプレーラインを取り、フロップのナッツはリバーまで継続すると仮定した。

プレーライン
flop:50%
turn:100%
river:100%

フラッシュボード:9h4h3h

プレーヤータイプ場合分け
 より詳細に考察するため、プレーヤーを2つのタイプに場合分けした。
プレーヤーi:トリプルバレルのラインにAhもしくはKh1枚(bluff)、およびAhi, Khi flush(value)を持つハンド全てを入れるプレーヤー
プレーヤーii:トリプルバレルのラインにAh1枚(bluff)、およびAhi, Khi flush(value)を持つハンド全てを入れるプレーヤー

 また様々なシチュエーションに対応するため以下3つの状況を想定した。各シチュエーションのプリフロレンジはPLO mastermindを参照した。

自分がQhi以下のflushを持っている時

 それぞれの状況、プレーヤータイプについて、フロップが開いた時点でtriple barrelerが持ちうる各種ハンドの割合を算出した。また、この割合を基にvalue/bluff比を求めた。状況③は3BPであり、Khi flushはトリプルバレル打つEQは無いためvalueはAhi flushのみとした。

プレーヤーiのvalue/bluff比
プレーヤーiiのvalue/bluff比

 リバーのベットサイズは100%であるから、コールオッズは33%である。したがってtriple barrelerのvalue/bluff比が2:1となれば、キャッチャーのQhi flush以下はインディファレント(コールしてもフォールドしてもEV=0)になる。
 プレーヤーiの場合、①②③全ての状況で圧倒的にブラフ過多という結果であった。
 プレーヤーiiの場合、①の状況ではvalue:bluff比が2:1.58と圧倒的にブラフ過多、②③の状況ではバリュー過多という結果であった。
 しかし、上記の検討ではリバーまでに2P+を引いたことでショウダウンバリューが出来てチェックを入れるナッツ・セカンドナッツフラッシュブロッカー持ちハンドを考慮していない。しかしこれを考慮しても、bluff割合がわずかに減少するだけであろう。

※ 相手がフロップかターンにナッツ・セカンドナッツフラッシュでチェックを入れる場合は、value/bluff比が大きく変わるので要検討である。

自分がKhi flushを持っている時

 自分がKhをブロックしていることで、セカンドナッツフラッシュおよびセカンドナッツフラッシュブロッカーによるブラフがtriple barrelerのレンジから無くなる。そのため、プレーヤーiおよびiiのvalue/bluff比は下記の同じ値を示すようになる。

自分がKhi flushを持っている時の相手のvalue/bluff比(プレーヤータイプに依らない)

 プレーヤーに関係なく、①の状況ではvalue:bluff比が2:57と圧倒的にbluff過多、②③の状況ではvalue過多という結果であった。したがって、Khi flushを持つ場合は状況①はイージーキャッチ、状況②③はイージーフォールドと判断できる。

まとめ

 以下、自分が持つハンドごとのキャッチ基準をまとめた。

プレーヤーi:トリプルバレルのラインにAhもしくはKh1枚(bluff)、およびAhi, Khi flush(value)を持つハンド全てを入れるプレーヤー
プレーヤーii:トリプルバレルのラインにAh1枚(bluff)、およびAhi, Khi flush(value)を持つハンド全てを入れるプレーヤー

catch/fold基準

 プレーヤーiかつ状況②③というシチュエーションにおいて、Khi flushはエクスプロイト的にイージーフォールドであるが、Qhi以下のflushはイージーコールと逆転するという興味深い基準を見つけることが出来た。

宿題

・UTGvsBB, SRPの場合はどうなるか。
・自分がtriple barrelerの場合、どうすればバランスの良いベットレンジを作れるか。


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