渋滞時のトイレについて。

 連休が過ぎての一文で、遅すぎた感が否めない。しかし、トイレを我慢する問題は、程度の差はあれども日常の問題でもある。我々は生物としての基本的なニーズを備えており、また社会的な存在でもあり、多くの場合常識にしたがって行動することを余儀なくされるが、1時間も2時間も我慢するのは、そう思うだけでぞっとする。
 一見すると、このような日々直面するさまざまなトラブルは、それぞれ全く関連性がないように見えるが、これを解決するための方策を見つけ出すという基本的な課題を示しており、共通するところがある。情報の収集、時間の管理、身体的なニーズの問題などのこれらはすべて、少しオーバーに言えば、我々が社会で生き抜くために必要なスキルを磨くための一部と言える。
 連休や年末の長時間ドライブは、前もって渋滞やドライブインなどの情報、ドライブ時間の管理、食料や飲み物、同乗者の退屈対策などを事前に考えて、対応が可能である。しかし、トイレの対策は難易度が高く、携帯トイレのような商品も存在するが、常時車内に保管している人は少ない。したがって、最善策は尿意をごまかすことの一言に尽きる。
 尿意を抑制する方法としていくつかある。泌尿器科の医師によると、尿意をごまかすテクニックとして肛門と尿道をキュッと締めて、5秒ほど持ち上げる方法を繰り返す。これは会陰排尿筋抑制反射を利用したもので、こうすれば膀胱の収縮が抑えられ、抑制ができるとされる。
 尿意の気の逸らし方としては、トイレに行きたいという思いを忘れるのも効果がある。「トイレに行きたい、トイレに行きたい」と考え続けると逆効果で、本を読んだり、音楽を聴いたり、他のことを考えたりして、気を紛らわすと、尿意を忘れる。
 尿意を我慢する姿勢として、前かがみになるのは逆効果である。前かがみになると膀胱が圧迫されるため、体を起こし、膀胱をできるだけ圧迫しない姿勢が良いとされる。その他には深呼吸をする。深呼吸には気持ちをリラックスする作用があり、尿意を一時的に抑制する可能性がある。
 また体を動かさない方が良く、立ち上がったり、歩いたりすると尿意が強くなり、車内では可能な限り動かないようにする。水分摂取を控えるのは尿量を増加させるので、当然である。
 これらの方法は一時的なもので、長時間尿意を我慢するのは心理的にも良いことではなく、可能な限り早くトイレへ行く。以上の諸点を考えて、我々が直面する問題とそれに対する解決策を考える際には、常に現実的な視点を持って、対応する。
 余計な話であるが、一助となれば。

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