モヘアギャバジンのセットアップ、ウールコットンTシャツ、モックスリッポン、ロングニットドレス、財布と香水のクローズアップイベント... (02) 2018.8.27
数年前までは夏が嫌いでしかたなかった。
外に出るだけでじりじりと肌が焼かれ、背中と額にじんわり汗が滲んできたのをシャツや前髪のべたつきが知らせてくれる。
朝に整えてきた髪は湿気でぼろぼろになり、アイロンをかけていたシャツののりは取れて電車を降りる頃にはしわくちゃ。
夏の盛りには浅黒くなった肌の皮がめくれてお風呂に入るのもつらい。
日焼け止めは、つけた時の毛穴が息苦しいような感じがいやで、めったにつけたがらなかった。
そんな僕が夏を好きになったきっかけはビールとTシャツである。
20歳を過ぎて、ビールのおいしさに気づけたのはそれから1年くらい経った夏の日だった。
最寄りの駅まで帰ってきた僕は、サントリーのCMで見た「ぷはーっ」という名前を知らない俳優の顔を思い出していた。
「今日ならもしかするといけるかもしれない」
そう直感で思った僕は近所のセブンイレブンでプレミアムモルツを買った。
家に戻って10分ほど冷凍庫にしまい、その間にシャワーをすませる。
そうしておくと取り出す頃にはビールがちょうどよく冷えているというのは、父からの教えである。
グラスになみなみと注いだビールを一気に飲んだときの、冷たい爽快感がのどを通っていくあの快感を、今でも暑い夏の夜に思い出すことがある。
それからというもの、僕はビールがとびきりおいしい夏のことが少し好きになった。
長くなったので、Tシャツの話はまた次回にしたいと思う。
夏が終わり、もうすぐ秋の気配を感じる気温になってくるでしょう。
服屋をいくつかまわっていると、もう秋冬のコートまで店頭に並び始めている。
気が早いのはわかっているけれど、今が一番の選びどき。
ぜひ実際に袖を通して、履いて、身につけてほしいと思うものについて書きました。
この記事が皆さんのよりよい暮らしの参考になれば幸いです。
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