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カリヨン、その練習の謎!

カリヨンは街中に塔として建てられていて、日々道往く人にメロディを届ける、、、という事は、鳴らした音は全部外に聞こえてしまいます。ではどうやって練習するのか。。。実は練習用のキーボードがあるのです。

カリヨンの音は、鐘の内側に設置された「ばち」がワイヤーで動く仕掛けになっていて、そのワイヤーが、エレクトーン(オルガン)の足鍵盤のような形の木の棒を叩くと引っ張られ、結果、鐘が鳴る、という仕組みでできています。(紐に一々ぶら下がって引っ張っているのではありません。)

そうすると、木の棒とワイヤーから繋がった先の音さえコントロール出来れば、とりあえず演奏する技術の練習は可能という事になる訳です。というわけで、練習用カリヨンは、木の棒から繋がる先に鐘ではなくグロッケンを設置し、叩くとグロッケンの音が鳴るように、なっています。大きさ・重さとしてはアップライトピアノくらいのサイズからあります。木の棒は、白鍵と黒鍵がピアノと同じように配置され、実際のカリヨンと同様、低音域の手鍵盤は足鍵盤と連携し、手足両方を使って鳴らす事が可能です。

大抵は、カリヨンの塔の中に練習用カリヨンも置いてあることが多いのですが、伊丹のカリヨン塔はコンパクトに作られているため、中に練習用のカリヨンを置けるスペースは残念ながらありません。現在は大阪音楽大学の音楽博物館に設置されている、フランダースセンター(旧:ベルギーフランドル交流センター)所有の練習用楽器を、音楽博物館のご好意によって練習させて頂いているという状態です。楽器が家にあって好きな時に練習できるという訳ではありませんので、練習環境の確保は中々大変です。(トップの写真は音楽博物館での展示の様子です)

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