うえおかきく

40代。働く女。未婚。6つ上のパートナーあり。 雑誌編集やWEBディレクターを経て今も…

うえおかきく

40代。働く女。未婚。6つ上のパートナーあり。 雑誌編集やWEBディレクターを経て今もゆるくそんな感じの仕事をしています。 年相応に老いていきたい、と思いながら60歳になった時、55歳くらいに見えるよう多少争いながら生きています。 矛盾ばかりですが温かい目でみていただけたら。

マガジン

  • 75年生まれ やまだ・はなこ

    40代。日本に生きる女の日々。雑多な暮らしを書くだけのものです。 ※タイトルは何かをオマージュしておりますがそういうものではありません

最近の記事

視力検査で感じたグルーヴ

視力検査の1番上の大きなヤツが見えないレベルの視力になったことは、健康に産んでくれた両親に申し訳ないと思っている。 かれこれ長い年月、コンタクトレンズのお世話になっているので、定期的な検査も続けているのだが、去年から職場で指示される健康診断とは別に人間ドックを受診しており先日も受診した。 項目はほとんど健康診断と同じではあるが、この大きな病院の視力検査担当者は独特だった。 やることはまあ想像を超えてはいない。 はいはい、丸の切れ目を言えばいいんですよね。それだけの話である

    • 社会人のための"掴む"30秒コメント

      社会人も20年をとうに超えると、結婚式のスピーチを頼まれたり、歓迎会や送別会で突然、大勢の前でコメントを求められたりする瞬間、ありまくります。 長くても嫌われてしまう、かといってひと言ではすませられない、なにか…?と瞬時に頭をめぐらせ出てきたのがコレです。 結婚式のスピーチは、きちんとした手ほどきが世の中にあふれんばかりに、もうそれはあふれていますので、自力でお探しいただくとして、今回はわたしが個人的によく使っていた30秒程度でなんの意味もないのになんかそれっぽいにぎやかし

      • 100万回言える、今なら

        言えばよかった、ではないのだ。言わせてくれよ、熱を持って大きな文字で 食事はよく噛めよ去年の人間ドックで胆嚢の厚さを指摘され再検査をした。胆嚢は数年前からなんらかの指摘はあり、通常の健康診断では要検査になる年とそのまま何もない年もあった。 人間ドックは大きな病院で受けたこともあり、そのまま大きな病院ですぐ予約をとってもらいMRI検査。 そこで医師に告げられたのは「胆嚢より膵臓になんかあるねぇ」だった。普通に生きていてもその臓器の名前からよくなさそうなことは分かる。その時

        • 宗教2世と付き合っていた頃の話

          もう20年以上前の話。 当時付き合っていた彼氏がいわゆる宗教2世だった。 わたしは当時まだ20代前半。彼も20代だった。政治や宗教について特定のこだわりがないわたしでも聞いたことはある名前だったが、付き合いはじめにそういった話をすることもなく交際はスタートした。 記憶はもう曖昧だが、早いタイミングで彼にはその事実を伝えられていたような気がする。 両親は活動に熱心で、幼い頃は自分も連れられて参加していた。だがいまは、自分にはそう強い信仰はない、とかなんとか…。 それを聞いて

        視力検査で感じたグルーヴ

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        • 75年生まれ やまだ・はなこ
          28本

        記事

          女のくせに…に続く、は?なセリフ私的選手権優勝

          このニュースを見て、むかし言われた 「女のくせにコンビニ傘使うの?」 を思い出した。 20代の頃付き合っていた君の無意識なソレよ、いまの時代、どう生きてますか? (どうでもいい) まあしかし、言葉は良くないにしても言いたいことは理解できる。許容はできないが。

          女のくせに…に続く、は?なセリフ私的選手権優勝

          診療台で思い浮かべたらそれは愛

          パートナーは出張が多い。今も10日ほどお出かけになっている。毎月、多いときは半月ほど、少なくても1週間ほどは出張。毎日、連絡はあるし、1人の時間とのバランスもいいし、寂しいと強く思うことはないといってもいいくらい。 であるが。 何十年前に施したか分からない銀歯のあたりが痛み歯医者に通わねばならなくなった。クリーニングでは定期的に行っていたが治療はいつぶりか、くらいである。 とりあえず被せ銀歯を取りましょう、と言われて診察台でクリーニングとは明らかに違うギュインギュイン音

          診療台で思い浮かべたらそれは愛

          気を遣わせるカシスオレンジ

          SNSで遠く離れている友達の日常を垣間見ることができるこの時代。長く時間を過ごしていた友達でも、あ、そうなんだね、なんて一面を新たに知ることも多い。 例えば、趣味で釣りやってるんだとか、キャンプにハマってます、とか。元々そんな趣味聞いたことなかったけど楽しそうでいいねみたいな。 そんな中、誰かにタグ付けされたアルコールと共に乾杯ウェイしている写真や、家でやたら呑んでる、みたいな投稿には、えっそうだったんだ感が否めない。 わたしはお酒を嗜まない。本当に面倒くさいことをいう

          気を遣わせるカシスオレンジ

          シン・仮面ライダーとNHKのドキュメンタリー

          庵野監督についての基本的な知識は、ご夫人である安野モヨコさんのエッセイ漫画「監督不行届」のカントクくんである、程度。エヴァンゲリオンシリーズなど見たこともなく、逃げちゃダメだ、とか、テーマ曲とか、デンデンデンデンデンっていうあの音楽くらいしか知らない。 しかし、カントクくんは愛くるしい。あの漫画はフィクションである、という注意書きがあるので、フィクションだとてカントクくんは愛くるしい。 庵野監督としての作品は、シンシリーズはすべて観た。シン・ゴジラに関してはもうただの子ど

          シン・仮面ライダーとNHKのドキュメンタリー

          7回忌は特別

          一般的な、というと語弊があるかもしれないが、いわゆる仏教の数ある宗派の中でも亡くなった方の法要で3回忌と7回忌を行うことが多いのではなかろうか。 調べてみると3と7は仏教で特別な意味を持つ数字らしく、7は「お釈迦様が生まれたときに歩いた歩数が7歩」という説もあるとか。 今年の父の命日は月曜日であった。没後6年の7回目の命日は同じ曜日になる。命日からの1週間、いろいろ思い返すことが多かった。火曜のお通夜、水曜のお葬式…7回忌は確かにいつもとは少し違う、かもしれない。 父は6

          春にはだまされないで

          いち早く季節を進むファッションはかつて雑誌の中でだけであったが、いまや猫も杓子もインスタグラマーが我先にと春服をまとった投稿をアップしている。 え?寒くない? わたしは寒いのが何より嫌いだ。何よりだ。痛いもの嫌いだが寒いのが1番だ。 ファッション誌の春服撮影なんて真冬の寒さの中で行われているのがほとんどといっていいだろう。だから今のインスタやらのようなリアルタイム性はない。そんなことももうみんな知っていることだとは思うが、インスタの中の女の子は今を生きる…まだ陽だまりし

          春にはだまされないで

          眠れない夜にはどうでもいい話がいい

          年齢的なことからか、元来なんでも難しく考えがちの心配性な性格からなのか、はたまた不規則がちな生活習慣からなのか、明確に眠れない夜が増えていた。 眠りは浅く、寝返りを打ちすぎて頸椎をやってしまった。じんわりと心配事を抱えている時は特に浅い眠りで夢ばかり見る。基本、悪夢である。怖い夢、ツラい夢を見ては真っ暗な部屋で目が覚める。それから数時間眠れないことも多かった。 そこでここ半年、まず改善できる生活習慣をかなり見直した。まず起床時間、就寝時間をなるべく毎日同じにすることから。

          眠れない夜にはどうでもいい話がいい

          RRRを見ている時のわたしについて

          はじめはネットで偶然見たダンスがきっかけだった。 話題のインド映画だということと、とても評判が良い、ということくらいで本当はそこまで興味はそそられなかった。 その後たまたま20代の職場の女の子がインド映画にハマっている、というので RRR?と聞いたらまさにそれがきっかけだと興奮し、絶対に見るべき! 体感15分!と勧めてきた。3回観たらしい。 そこまで言われたらまんまと観たくなった。しかし上映はあと1週間で終わる。パートナーとは休みが合わず、親しくしてくれている同じ職場の子

          RRRを見ている時のわたしについて

          311

          12年前のこの日、語り継ぐというほどのことではないけれど、あの日を日本で体感した記憶でも、ひとつの記録になるのかもしれないと思い書いてみることにする。 12年前のあの時間。 私は東京の神保町にいた。大きな災害が起きたリアリティや実感など何もないまま、電車が止まっているならタクシーに乗ればいいじゃない、とばかりに、急ぎでもない仕事をしていた。 揺れた瞬間もはっきりと覚えている。 隣の席の子に、Excelの使い方を聞かれ、その子のPC画面を指差して説明していた時だった。デスク

          2022年4月に

          この記事は2019年か。 今なら私もこの医者に不妊治療してもらえる権利ができたんだ、と思うと、この不穏で不安定な世の中でも希望を感じられるかな。 とはいえ時は流れたおかげで46歳になり、私が母になることはなさそうな人生だけれど、それはそれ。制度のせいでもなく、私が選んだことであるというだけ。 制度が変わったことで、望む人が望む結果に近づけますように。

          無花果

          都会の人は知らないかもしれないけど無花果って裏年と表年があるんです。 たくさん実をつける年が表、その翌年は裏年でまあ普通に実るという感じで、一年おきに表と裏を繰り返す。 学説的に本当かどうかは分からない。例えば風が吹けば桶屋が儲かる的な、なんかそんなものかもしれないけど、わたしの田舎の方ではそう言われていて。 ちなみにたけのこも。 あれはまだ東京に住んでいた頃、実家に帰省していた夏。 祖母の家におじゃましたのはかなり久しぶりだった。私が東京にいる間に祖母は亡くなって

          あの夏のハッピーエンド

          あの夏、わたしたちはまだ、ただの仲のいい同僚だった。 わたしは叶いそうにもない恋をしていて その子は通りすがりの清純派に明らかに弄ばれていた。 ただの同僚だったわたしたちは、そんな悲恋をときに嘆きときに笑い、 なぐさめあう、でも励まし合うでもない、 ただ自分の感情に酔いしれて どうでもいい複雑な思いを抱えて持ちきれなくなると、その話を肴によく会社近くの居酒屋に飲みに行った。 携帯電話は常にテーブルの上。 常に電波を気にして、どちらともなくサーバーに問い合わせをする。 「な

          あの夏のハッピーエンド