電車の中で思い出したこと

特急スーパーほくとに乗って祖父母家に向かっています。多分デブになって帰ります。

私は、地下鉄からJRに乗り換えて無人駅が最寄りの高校に通っていました。JRに揺られるのは20分ほど、いつも単語帳片手に爆睡していました。その寝る時の姿勢があまりにも良かったせいで、途中から乗ってくる友人たちに笑われていたらしいです、私。

ある日、というか覚えてるけど高3の誕生日の日。朝8時、秋から冬になる頃、朝日で電車の中がキラキラしていました。切りすぎた前髪を少し恥ずかしく思って、俯きながら空いている席に座って、申し訳程度に単語帳を眺めてた。
私は札幌駅から乗っていて、その次の駅は苗穂駅。私にとって、苗穂駅は少し特別でした。
というのも、陳腐な話だけど、好きな人が乗ってくる駅だったんだよね。
好きな人はいつも私の乗る車両の1個前に乗ってきて、列車の連結部分のドアが開いてるときは、彼を見つけることができました。
その日、光に満ちた車内で彼の姿を見たとき、私は「おお、神よ……」と思わず崇め奉りを行ってしまいました。
これが、誕生日プレゼントなのね……

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