文言噺『夏休みの思い出』

いやぁ…夏だね…
まぁまだ梅雨真っ盛りで「夏だな!」って経験はそれほどないんだけども。
とりあえず「暦上は夏だし、アイスが美味い。」くらいの感覚。もっと暑くなってから夏な気がするけど、それはそれで嫌だったり。ワガママだね…

夏…といって思いつくものの一つ、『夏休み』。小中学生には待ち遠しいもので、高校生には青春の一ページとなるもので、大学生にはかえってありがたみがなくなってるものだったり。まぁ個人差はあるんだろうけども。

僕にとって夏休みはどんなもんだったかというと、堂々昼寝ができる長い平日という位置づけだった。ゴロリと横たわっていいともを見て、気づけば夕飯が出来ている…書き起こしてみて「お前はどんだけ高貴な身分なんだ?」と問いたくなるほどゴキゲンな生活してたなお前。
と、そんな生活を送っていたもんだから『思い出』というのが思い浮かびづらい。だって青春のせの字から程遠い学生人生だったし、よくある夏休みネタの「ひと夏の思い出♡」なんてものはもちろん微塵も無い。とはいえこんな出がらしを煮詰めたような人生でも思い出が無いわけではない。今ようやく脳みそから搾り出せたので書こうと思う。

『地割れ花火』というのを皆さんはご存知だろうか。打ち上げ花火で上げるような球状に爆発する花火を地上で爆発させるものである。文字で説明するのがちょっと難しいが…要はいつもは上空で夜空に華を咲かせるあの花火がより身近で観られる花火なのだ。もちろんより近いワケだからまるで地が割れたような轟音が響くのだが、あの素晴らしさを観てしまうとそんじょそこらの打ち上げ花火じゃ喜べなくなる。そのくらい奇麗だった。
…もう長いこと観てないので今や線香花火で大喜びなんだけども。

もう何度目の夏だろうか。今年の夏は記憶に残るだろうか。
まぁ、今年の私は上手くやってくれるだろう。