個人が成長するための一丁目一番地1/2


個人が成長するための第一歩(一丁目一番地)は何でしょうか?
結論から考えると、成長する当人が適切な「自己認識」を持つということだと思います。

ここでの『適切』な自己認識とは、その当人の現パフォーマンス(出来ることや保有する技術/知識の総量)が、何かを達成するために不足している、または、現状を維持するだけだと、周囲の期待や環境に対応できなくなる、ということを、当人が認知することです。

これは、組織における人材開発に限らず、個人が人生において成長する全ての機会に言えることではないでしょうか?

では、なぜ、自己認識が重要なのか?
それは、人は現状の自分を受け入れ、理想との差分を埋める必要があると理解/納得しないと、継続的な自己成長に取り組めない(自己成長のスタートに立てない、そもそも自己成長が必要だと思わないので取り組まない)からだと思います。

その納得感がないと、どんなに芸術的なカリキュラムや育成施策を用いても、それらの効果は鈍化しますし、いずれ当人達の「やらされている感」が強くなり、自己成長の取り組みそのものに背中を向けてしまいます。

私自身、過去、何度も失敗しましたし、今も試行錯誤の繰り返しですが、ある個人が成長のために、自らの現状を認識することは本当に難しいです。

では、なぜ、人は適切な自己認識を持つことが難しいのでしょうか?

私なりに感じる理由は、2つあります。

①そもそも、人は自分自身のことを客観的に認識することが難しいため
②自己認識を持つことは、「出来ていない自分」を受け入れることであり、それには傷が伴うため

①については、人には自我と主観がありますから、100%自分を客観視できないことはイメージしやすいかと思います
②についてですが、昔、あるセミナーで、人の成長は3K(傷つき、気づき、築き上げる)だと聞いたことがあります。

自己を認識する(気づく)ために、人は多かれ少なかれ出来ない自分を受け入れる(傷つく)ことが求められます。

当たり前のことですが、人は傷つきたくありません。

人が当然持っている『自己防衛本能』が、困ったことに成長のための自己認識を妨げます。

では、これらを克服し、適切な自己認識を持つには、何が必要なのか?

それは、『信頼出来る他者』と『日々の対話とフィードバック』です。

この続きは、次回の記事で考えてみたいと思います。

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