見出し画像

先延ばしをやめて誘惑に打ち勝つには? 先延ばし屋(procrastinator)の頭の中

今回は、以前視聴した面白い英語のスピーチを紹介します。

『先延ばし魔の頭の中はどうなっているか』
ティム・アーバン
https://www.ted.com/talks/tim_urban_inside_the_mind_of_a_master_procrastinator?language=ja

2016年にティム・アーバン氏が、TED(Technology Entertainment Design)で行ったスピーチです。

TEDは多様なテーマの講演会を開催・配信している非営利団体。登壇者には著名人から一般の人までいて、スピーチの内容もシリアスからコミカルなものまで、多岐にわたります。

英語スピーチを日英両方の字幕で視聴できるので、英語学習に良いです。
そして登壇者たちの聴衆を惹きつける話し方や身振りは、プレゼンテーションの参考にもなります。

ティム・アーバン氏も、軽快でわかりやすい話術とコミカルな図解で、聴衆の笑いを取っていました。

スピーチの内容はズバリ
「なぜ先延ばしをしてしまうの?先延ばし屋の脳内で起きていることとは?」です。

先延ばし屋の脳内では何が起きているの?

アーバン氏は脳の専門家ではありません。しかし自身が先延ばし屋なので、先延ばし屋の脳内では何が起きているのか、彼なりの考えをコミカルに説明していました。

先延ばし屋について話す前に、先延ばし屋ではない人の脳内がどうなっているか説明しますね。

先延ばしをしない人の頭の中には『Rational Decision Maker(理性的意思決定者)』というキャラクターがいます。理性的で生産的な行動をしようとするキャラクターで、しっかりと脳内の舵を取っているのです。

「理性的意思決定者」のイメージ

一方、先延ばし屋の脳内は、理性的意思決定者が脳内の舵を取ろうとはしています。ところが……理性的な行動を邪魔するキャラクターがいるのです。

その名も『Instant Gratification Monkey(すぐにご褒美を欲しがるおサル)』。

このおサルの何が厄介かと言うと、理性的意思決定者が生産的な行いをしようとするのを気に入らず、ラクで楽しいことばかりさせようとするのです。

「すぐにご褒美を欲しがるおサル」のイメージ

といった具合です(笑)

先延ばし屋の頭の中は、厄介なおサルに脳内の舵を奪われがち。

やらなければいけないことがあるのに、つい誘惑に負けて目先の娯楽に走ってしまう……あなたにも経験ありませんか?(笑)

先延ばしをやめる方法は?

では、どうすればおサルに大人しくしていてもらうことができるのでしょうか?

アーバン氏曰く、私たちの脳内にはおサルを黙らせる強力な助っ人がいるそうです。

その名も『The Panic Monster(パニック・モンスター)』!

パニックモンスターが出現する条件は単純です。
「締め切りが迫っていて、やらなければ大変な状況に陥ってしまう!」という危機に瀕しているとき、モンスターは現れます(笑)

『パニック・モンスター』のイメージ

迫りくる締め切りに、脳内でパニック・モンスターが半狂乱になると、おサルは途端に逃げ出します。そうしてやっと理性的意思決定者が再び舵を取れて「やらねばならないこと」に取り掛かれるようになるのです。

しかし困ったことがあります。締め切りがない状況下ではパニック・モンスターは現れないので、おサルがいつまでも邪魔をして、結局先延ばしてしまうのです。

締め切りに頼らずに先延ばしをやめるには、どうしたらいいのでしょうか?

アーバン氏はの答えはこうです。
「人生カレンダーについて考えてみてほしい」

人には90年の人生があるとします。
そんなに多くあるわけではありません。しかも私たちはかなり使ってしまっています。

あなたは人生カレンダーは、あとどのくらいですか?

最後にアーバン氏は、こんな言葉で締めくくっていました。

“We need to think about what really procrastinating on……”
「自分が本当に先延ばししていることは何なのか、私たちは考えてみたほうが良いでしょう」

先延ばしについて考える

私も先延ばし屋です。
億劫なことはつい後回しにしてしまい、締め切りがないとなかなかやる気になりません(笑)

ですがアーバン氏が語るように、自分の持つ時間を「人生」という枠で考えてみるとどうでしょう。

日々寿命の底に向かっていく中、『Instant Gratification Monkey(すぐにご褒美を欲しがるおサル)』に負けて無意味に時間を浪費するなんて、本当にもったいない……!

また、私が先延ばしていることのひとつに
「Kindleでの絵本出版の夢」があります。

今やっていること(ライティング・朗読・イラスト)を集結させて、作品を作りたいのです。

「人生のカレンダー」を意識し「すぐにご褒美を欲しがるおサル」との付き合いはほどほどに(笑)
自分の人生の舵を取る「理性的意思決定者」でありたいと思いました。

この記事が参加している募集

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?