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今年の注目テーマについて語ります!~Part.3~

皆さん、こんにちは。神村です。
東洋経済新報社出版の『2022年 日本はこうなる』で取り上げられているテーマの中から、メンバーの興味・関心のある分野を取り上げる当企画も、いよいよ3回目に突入しました。
本書の概要ですが、コロナ禍でデジタル化や働き方改革が加速していること、地球環境問題をはじめとした SDGs 関連の取り組みも世界的な広がりを見せている一方、格差や貧困の問題も深刻さを増していること等、2022年重要になる「76のキーワード」が語られています。
ぜひ、皆さんも興味があるテーマについて、自らの意見と照らし合わせながら読み進めてもらえると嬉しいです。

(本稿は「Off the pitch talk 」第192~194回の放送内容のまとめです。今回はゲスト:小出さん神田さん、文責:神田さんでお届けします)

↓↓音声で聞けるstand.fmはこちらから↓↓

#192教育、およびその格差について話してみました
#193 : コロナが続く中で日本の医療課題を考えてみた
#194 : フードロス問題、私ならこうします

日本の教育格差について

(神村):今回は日本の教育格差の問題から取り上げてみたいと思います。この問題は長らくニュースやドキュメンタリー等、様々な観点で報じられています。けれども、時代と共に社会自体が変化するにつれて、その根源となる要因も変化してきているのも事実です。私の世代の頃と比べ、今の教育現場の問題に対してはリアリティが薄いこともあるので、ぜひ神田さんや小出さんの意見を伺いたいと思います。まずは小出さんから聞こうかな。

(小出):自分はまだ子供もいませんし、教育現場にいる訳ではないですが、"勉強/学習"という観点から言えば、むしろ以前より格差は是正されたイメージですね。最近はスマホや PC で学べるデジタル教材が豊富にあるので、本人の意欲さえあれば誰でも学べる環境が整っていると言えるのではないでしょうか。

(神村):たしかに以前より色んな教材にアクセスしやすくなったよね。そういう意味では各家庭の経済状況とかを超えて、勉強しやすい環境になっているかもしれないね。神田くんはどう思う?

(神田):実は僕の母方の実家が幼稚園を経営していて、教育現場の話を時々耳にしますが、小出さんが言われたように誰でも学べる教育環境が整いつつあるのは事実です。今の乳幼児~幼少期の子供たちは、言葉を話すより先に YouTube の見方を覚えるらしいです。園内のタブレット端末を使って、子供たちが動画を見て自ら学べる環境だと聞いて、衝撃を受けました。当然、僕らが幼い頃にはあり得なかった教育法ですし、いわゆるデジタルネイティブ世代との”格差”を感じました。

(神村):なるほどね。本書で取り上げられている事例は、意思があっても大学進学ができなかったり、経済的理由での制約が主だったけど、そのような話は周りで耳にするかな?

(神田):僕の小学校の同級生の中には結婚して子供もいる友人が増えてきました。みな口をそろえて言うのは「子育ては本当にお金がかかる」ということです。それは教育費に限らず、医療費や食費も含みます。「一人目は良いけど、二人目は経済的にあり得ない」と聞くと、子供を生む、育てたいと思う若者が減るのでは?という懸念はあります。

(小出):僕の世代は周りを見ても、結婚している人は少ないですが、中学受験する/しないという区分、あるいは「あの塾が良い」みたいな情報格差はある気がしています。

(神村):なるほど。例えば選挙でも、各党が教育施策などをマニフェストで取り上げることがあるけど、若者が政治への関心を高めることには、あまり繋がっていないよね。でも、世代間や置かれている立場によって見え方、受け止め方も違うからこそ、そこから様々な活動やビジネスが生まれてくるのではないかと思っています。

コロナ禍における医療課題

(神村):このテーマも難しいと思いますが、高齢化社会における医療もあるし、もう一つは日本の医療インフラに対する不安がコロナ禍で助長されてきた気もします。病院など仕組みの問題もあるし、国産ワクチンも未だに開発されてないけど、神田さんは医療の課題についてどのように捉えますか?

(神田):健康医療の観点では、「食」が個人的に非常に気になっています。前職では特に忙しくて、ランチもコンビニ弁当が続いたりした時は免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったこともありました。そんな経験から、規則正しい生活の最優先事項として、栄養バランスの良い食事をとることを心掛けています。

(神村):食べる、食事というテーマは以前も小出さんと話したことがありましたが、小出さんはどう考えますか?

(小出):健康、とりわけ”予防医療”に関して問題意識があります。日本人って、「予防」に対する意識が薄いとつくづく思うのです。理由は単純で、健康は「失って初めて、その大事さに気付く」みたいな部分が大きいからだと思っています。確かに実感し辛いと思うのですが、神村さんはどのような部分で”予防医療”の大事さに気付きましたか?

(神村):実感値としては50代に差し掛かったタイミング位だったと思います。同年代の人が「病気になった・亡くなった」といった話を聞くことが増えてきて、「自分も気を付けないとな」と自然に意識せざるを得なくなっていると思うね。

(小出):人間の身体機能の観点で言えば、25歳ぐらいから徐々に体力は衰えてくるのですが、そんな若いころから予防医療に取り組む人は少ないと思うので、ターゲットをどの年齢層に絞るべきかはポイントだと思います。

(神村):年齢で区切るというのは保険の仕組みなんかと似ていると思うね。君たちの世代は、我々の世代の医療費を負担しなければならない世代だけど、どのように捉えている?

(神田):例えば欧州で医療費が無料になるくらい社会保障が進む国もありますが、日本の今の財政上その実現は難しいと思います。加えて、今の日本では街中の病院が一種のサロンの様な形式になっていて、緊急の治療が必要じゃなくても、つい病院に通い詰める高齢者が増えていると聞きます。それは税金の無駄遣いだと思うので、本当に必要な患者に最適な治療が施せる仕組みを整えて欲しいですね。

(神村):なるほどね。医療費を節約する意味でも、とりわけ若い世代については予防医療が大切になるね。

(小出):そうですね。今から若い世代にどう啓蒙していくか、その手法について考えるのは難しいですが、これ以上話すとキリがなくなるので、また今度ぜひ聞かせてください(笑)

フードロスと環境問題

(神村):最後は、フードロス及び環境についてです。単語自体は誰もが知っていると思うけど、あまりに話が大きすぎて、「自分なんかが意識・行動を変えても、社会は何も変わらないよ」と思う方も多いのではないでしょうか。こういう諸課題について、皆さんがどう考え、行動しているのかをお聞きしたいと思います。まずは神田さんの話を聞かせてください。

(神田):皆さんご存知の通り、日本でも長年このフードロスの問題はニュースなどで取り上げられています。この数年間は SDGs の関心が高まっているのも相まって、フードロス削減の意義が改めて脚光を浴びていると感じます。ただ、未だに組織や個人が真剣に課題解決に動くケースは少ないのが実態ですよね。

(神村):課題の大きさと、それに対する個々人のアクションが紐づかないというのが最大のネックだと思います。小出さんはいかがですか?

(小出):一人がやっても何も変わらないかもしれませんが、逆に一人ひとりが変わらないと一生変わらないと思います。フードロスについて個々人の意識の問題で言えば、「満腹まで食べる」という常識を疑うこと、「腹八分目で抑える」意識を広げるところにヒントがある気がします。

(神村):それは面白い着眼点だね。”勿体ない”という価値観、意識も醸成されそうで、良い影響が生まれる気がします。子供の給食の在り方も影響されそうだね。例えば、”おかわり禁止”みたいなルールを設けるとかね(笑)

(小出):子供も体格差があるので一概に禁ずる難しさもありますが、昔の日本も一汁三菜みたいな文化があったはずです。でも、飽食(食べ物に困らない)の時代や過度な資本主義の思想が広まったことで、徐々に失われてしまったのかなと思います。

(神田):僕も食べる量には気を付け始めています。また、環境面で言うならば、食べ物に限らず衣服なども、ハイブランドを過剰に求める価値観によって、アジア諸国で大量の衣服が捨てられている現状もあります。個人的には、”衣食住”については、「足るを知る」の精神がもっと重宝されるべきだと思います。

(神村):それは間違いないね。今振り返っても、僕が若かった頃は日本の経済成長も勢いがあったから、当時は特に「欲しい物を好きなだけ買う」という価値観が蔓延していたと思います。でも、今その価値観は徐々に淘汰されつつあって、僕ら世代の人間も変わらなければならないタイミングに来ていると感じるね。

まとめ:世代間ギャップを超えて

(神村):今回のテーマはかなり壮大だったから、個人レベルで話すのが難しかったかもしれないね。でも2022年は、環境問題をはじめ地球規模での問題にきちんと向き合って取り組まないといけないタイミングだと思う。きっとそれが、SDGs の目標達成にも繋がるし、2030年以後も持続可能な社会にするために不可欠だと思う。

(小出):そうですね。今回のテーマは特に考える機会が少ないので、時々こうして皆さんと意見交換できる場がありがたいです。

(神村):世代間の価値観のギャップがあるのは仕方ないことかもしれないけれど、未来の社会、地球を守るために、時には我慢を許容しながら、皆で協力し合っていくことが大切なんじゃないかな。今回はこの辺で。また議論しましょう!

(小出、神田):はい、本日はありがとうございました!

(文責:神田







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