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憧れの白無垢 〜神前式の流れ〜

神前式(式次第)について

結婚式を和装に決めた方は、どのような式にしようか悩まれる方も多いと思います。
和装では主に、神前式・仏前式・人前式とあり、今回は神前式について触れてまいります。
改めて和装が注目されている現在、厳かな雰囲気が人気のスタイルです。

流れや所作などについては、事前に神職や巫女が説明してくださるので心配は不要です。
また、今回ご紹介する式次第は一般的なもので細かい事は神社によって異なります。


1、参進の儀(さんしんのぎ)

いわゆる出席者入場です。
神職、巫女、雅楽演奏者に導かれて、ゆっくりと本殿へ向かって境内を進むなか、歩を一歩ずつ進めるごとに心身を清め神前に臨むの心持ちになる厳かな儀式です。
新郎新婦様、続いて両親様、ご親族の方、という順で本殿へと向かいます。

2、拝殿着座

神様のおそば近くの拝殿に着席します。
社殿の造りは神社によって異なりますが、一般的には

建物の奥から本殿・幣殿・拝殿となっています。
本殿は神様が鎮座されているところ、その前の幣殿は神様への捧げものなどの場所、そして一番手前が新郎新婦や親族などが着座するところになります。

座り位置は、神様の側からみて新郎が左で新婦が右になります。

 3、斎主挨拶(さいしゅあいさつ)

式の進行をつとめる神職のことを、「斎主(さいしゅ)」といい
この斎主からの最初の挨拶のあと、神前へ向かって全員で一礼し
これから式を見守ってくれる神様へ挨拶いたします。

4、修祓の儀(しゅばつのぎ)

一言でいうと「おはらい」の儀式です。
修祓とは、心身を清めるためのお祓いという意味。

みな一緒に起立し、神職が参列した全ての人たちの身のけがれを清めるため、祓詞(はらいことば)を述べます。
参列者が祓い清められたのち、あらためて神様をお迎えいたします。

5、祝詞奏上(のりとしょうじょう)

いよいよ新郎新婦の結婚を神様にご報告です。
そのための「祝詞(のりと)」といって、神様に祭儀の目的や内容、祈願などをお伝えする
「お祝いのことば」を神様向かって読み上げ、お伝えします。

6、誓盃の儀(せいはいのぎ)、三献の儀

盃を交わす、三三九度のことで、大・中・小の3種類の盃で
新郎新婦様が交互に繁栄と魔除けの意味を持つ御神酒をいただきます。
このお神酒を飲み交わしたら夫婦の契り(ちぎり)が結ばれます。

契りとは約束の意味。

盃を交わす順番は
 ①「小杯」 新郎→新婦→新郎の順
 ②「中杯」 新婦→新郎→新婦の順
 ③「大杯」 新郎→新婦→新郎の順

三種類の杯でそれぞれ3回ずつ、計9回飲むことから「三三九度」と呼ばれます。

7、指輪の交換

新郎様、新婦様の順で指輪を交換します。
もともと神前式にはない儀式ですが、希望するカップルが多くなった
昭和の半ごろから取り入れられるようなったといいます。
そして指輪の交換の有無は選択できる所が多いそうです。

8、誓詞奏上(せいしそうじょう)、誓詞奉読(せいしほうどく)

夫婦になることを誓う言葉である誓詞(せいし)を新郎新婦さまが読み上げる儀式です。

新郎新婦、二人揃って神前へ一礼し、誓いの詞(ことば)を神へ向かって読み上げます。
新婦は新郎に続いて自分の名前だけを添えたり、二人揃って読み上げたり
場所によって様々あるようです。

9、玉串拝礼(たまぐしはいれい)、玉串奉奠(たまぐしほうてん)

玉串(たまぐし)を神前にお供えして、神と二人のつながりを固めるための儀式です。

「仁礼二拍手一礼」を新郎新婦様、仲人様、ご両家の代表の方の順に行い
神へ玉串と呼ばれる榊(さかき)の枝を捧げます。

10、神楽奉納(かぐらほうのう)、巫女舞(みこまい)

巫女が神楽に合わせて舞を奉納します。
神様のために舞われるもので、神様に舞を捧げて喜んでいただき
より一層、新郎新婦や親族を祝福していただこうとするものだそうです。
神社によっては行われない場合もあるようです。

11、親族盃の儀(しんぞくはいのぎ)、親族かための儀

両家が親族となるための儀式です。

列席者全員、もしくは代表者が、盃でお神酒をいただき親族同士のつながを固めます。
かつては盃を酌み交わしていたいたが、今は巫女がそれぞれの盃にお神酒をつぎ、一同で飲み干すかたちになっています。

12、斎主挨拶(さいしゅあいさつ)

神職(斎主)が、無事に式が執り納められたことを神様に報告し
新郎新婦の結婚を祝福してくださった神様に心を込めて一拝(一回お辞儀)します。
これでお開きとなります。

13、退場

斎主→新郎新婦様→仲人様→ご親族様の順番で神殿から退場します。



その後は集合写真の撮影などを行う事が多いようです。
これらの式の執り行う時間は一通り20〜30分程度です。
当日は斎主や巫女、介添えのサポートがしっかりあるので全部覚える必要はありません。

こんな意味があるんだな、こんな流れなんだな、と頭のすみにいれておくぐらいでOK!
安心して当日をむかえてください。

そして日本伝統の厳かな雰囲気をどうぞ噛みしめていただきたいと思います。

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