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紫陽花の咲く坂道

2回目の水彩画教室は横浜市イギリス館の紫陽花。

主役はもちろん紫陽花。脇役には坂を下っていく日傘のご婦人。
写真にはいませんが、人物をそえることで物語が生まれるという。

紫陽花は大きめに、建物や椰子の木は背景に溶け込むよう、シルエットに。
まずは下絵から。バランスがなかなか難しい。


続いてベースカラー。
空はコンポーズブルー、洋館はイエローウォーカー、バラ園はローズマダー。
そして、紫陽花はコバルトブルーやローズマダー。

花は色を重ねすぎると汚れやすい。
キャンバスに最初に塗った色が最も発色がいいので、
最後まで使える色をはじめに使うそうだ。

うーん、ハワイのかき氷みたいだ。ここから洋風な雰囲気に変わるのか、
一抹の不安を覚えつつ、洋館の屋根と植物の明るい葉を描き入れる。

あまり手応えを感じられず、引き続き不安を覚えながら、
洋館の影、植物の濃い色を重ね、さらにご婦人と椰子の木を描き込む。


完成版がこちら。

最後まで南国テイストを拭いきれなかった。
いっそ「ハワイの紫陽花」と名付けた方が良さそうだ。


翌日、再チャレンジ。
今度こそ、ご婦人に似合う洋風テイストにするぞ!

改めて「ハワイの紫陽花」を冷静に見返してみた。
とにかく青と黄色がやたらと濃い。

黄色よ、おまえはどうしてこんなに濃いんだ。
絵の具は間違ってないはず…と思いきや、イエローウォーカーではなく、
パーマネントイエローディープを使っていたことに気づく。

人の話を聞かないとこうなる。
いや、待てよ。手元のメモにはちゃんとイエローウォーカーって書いてある。
そうか、意識しないといけないことが多すぎて、頭から抜けちゃったんだ。

色の調整、水の量、筆の使い方…さまざまな変数をあれこれ考えながら、
絵の具が乾き切る前に素早く描かないといけない。
そりゃあ、見落としもある。最初から全てうまくできるはずがない。

ということで、今回は【色を丁寧に作る】ことに意識を向けた。

下絵から、慎重に。ご婦人も一回り大きくしてみる。


ベースカラーは水の量を気持ち多めに。

うん、いい感じ。優しい色になってきた。

完成がこちら。洋館らしい色使いに近づいた!

主役の紫陽花がちょっとピンボケしたけど、
それは次回の注力テーマにしよう。

ビフォーアフターを見ながら、ほんの少しだけ成長を噛み締める。
あぁ、表現って楽しい!

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