文縁の和

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ノート

視覚障害者について私たちが知らないたくさんのこと。スマホは使う? どんな夢を見る? 一番暮らしやすい街は?

ゲスト/小林 幸一郎さん(NPO法人モンキーマジック 代表理事)
    関谷 香織さん(日本点字図書館)
    水谷 理さん(NPO法人モンキーマジック コーディネーター)

聞き手/嵯峨 生馬(サービスグラント 代表理事)

放送日/2016年5月10日(火)9:00〜10:55

―― 時刻は9時を回りました。ここからは渋谷社会部が始まります。NPO法人 モンキーマジック 代表小林幸一郎さ

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大丈夫、な理由

「あの頃、貴女を守れなくて本当にごめんなさい」。

電話口で少し年老いた声色の母はそう言った。

「私たちは、親として何もできなかった。学校へ何度も足を運んだけど、全部、声は無視されたわ。家に帰れば、引き攣れを起こすまで泣く貴女がいて、何がどうしてこうなったのか……と、私たちは自分たちを責めました」

違うよ、お父さんとお母さんは悪くないよ。そう伝えると、母は声を詰まらせた。そして、

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夏休みが、終わる。

もうすぐ九月一日。夏休みが終わる。14歳だった私にとって、これほどの地獄はなかった。夏休みはまるで、酷刑の執行猶予期間のようだった。夏休みが終われば、私はまたあの苦痛を日々味わうのか。つらい。しんどい。……死にたい。

本気でそう思った。思春期の子どもにとって、デリケートな話題で自尊心を潰されるのは、耐えがたいことだった。容姿のこと、治したくても治せない癖のこと、家族のこと。

学校とは私

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こんな時こそ、いとう園なんじゃ?

と、思ったのでメモ
笹塚心琴さんの『夏休みが、終わる』って投稿にコメントした事に対して、うたがわきしみさんが「その視点の等身大の青春小説を書いてみては?」と言われたけれど私には難しい…頼むのもあり?
https://note.mu/m_medium/n/nd312168336f6

『恋文代筆屋~縁~』episode1来客

恋文代筆屋。

彼女の仕事。

紫紺の髪に翡翠の瞳。

何処か、人を寄り付かせない妖しい雰囲気。

一人、店の中で待つ。

そう、一人と思っていた。

だが、違った。

「主は何故、此処に居る?言霊師…。」

「あら、見つかっちゃった。息を潜める様にして柱のかげに隠れてたつもりなんだけど。」

舌をペロッと出しておどけてみせる彼女は、結のただ一人の話し相手。

言霊師、蓮上琴葉(れんじょう ことは

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クラウド・コレクター読了

いとうみほさんから勧められたという、うたがわきしみさんのつぶやきを読んで『ほうほう。面白そうじゃのう』と思い読みはじめ、あまりの密度にゆっくりと読み進めておりました。
布団でゴロゴロとしながら読める本じゃなかったのですw

この話は著者であるクラフト・エヴィング商會三代目が、初代である祖父の遺した1枚の広告を見つける所から始まります。

雲、賣ります

なんとも奇妙で素敵な響きの広告……私も間違い

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『ちーちゃんとかれはさん』

丘の上のまん中に、白くて大きな建物がたっていました。
その中庭に、太っちょの木が一本はえていました。
太っちょの木がいいました。

「オラオラ! はっぱども!
さっさと光採りこんでエーヨー運ばんかい!
太陽はんかて、いつまでも
照ってるワケにはいかんのやで!
陽がくれてまうわ!」

はっぱをかけられた はっぱたちは
夏のあつい陽射しの中、汗をカキカキ働きました。

たくさんの光をエーヨーにかえては

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言えなかったが、ずっとそれが欲しかったんだ。ありがとう。
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『飼い殻~KAIGARA~』

唯一の肉親だった祖母が死に、ボクの友達は絶望だけになった。

祖母だけは味方だった。
祖母はボクの全部だった。
女なのに「ボク」って言っちゃうのはどうしてなのか。
自分でもわからない。

ひたすらに絶望を研ぎ澄ませていると死の領域に入っていくしかなくて。そんな風にしか考えられなくなってしまうというのは、要するにボクはきっと、愚鈍な愚か者なのだろう。

死ぬ前に何か楽しいことはないかとふらりと入った

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