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羽休め

ここ3日、1秒も走っていない。

過去の練習を調べてみたら、3日連続で走っていないのはなんと6年ぶりだった。

試合期が一段落してチーム全体がオフに入っているから別に走る義務はないのだが、そんなときでも結果を出すためにという思いで走り続けてきた。

故障をしたことがない僕は、10年前に競技をはじめてから3日以上のオフをとったのは貧血を患った中学2年の冬一度だけだ。

今まで所属していたチームは偶然にもどのチームも土曜日にがっつり練習して日曜日は休むというスタイル。

週末は時間を確保できるからという理由もあるが陸上競技の試合は大抵が週末に行われるから、それに馴れるためにも土日に強度の高いトレーニングを行うチームは多い。

だから競技をはじめてから10年間、毎週土曜日は試合に出るかかなり強度の高いトレーニングをし続けてきていたことになる。

金曜ロードショーを見たい気持ちを抑えて翌日に備えて早めに床に就くという生活を10年間。競技生活で大した結果は残せていないが、怪我を一度もしたことがないということだけは誇れる気がする。

ところが、今回だけはどうも走りたくない。走るという単純作業を10年間続けてきた心身がついに悲鳴を上げた。

おそらくその直接的な原因はオフに入る直前の狙っていた試合で結果を出すことができなかっただろう。準備はできていたと思っていたが。

今は競技力の伸びが停滞する時期なのか、高いパフォーマンスが発揮できない日が続いている。

そんなときは一度これまでの常識(オフでもトレーニングを行う)を疑ってみるのが効く気がして、今回の休暇は一度もトレーニングを行わないことにした。

均衡を破るためには、既存の常識にとらわれないイノベーションが必要になる。これはスポーツに限らず、疲労やマンネリ化により、パフォーマンスの向上が停滞している人々に共通する法則だと思う。

大きなジャンプを決めるためにはそれ相応の助走や溜めが必要。人間いいときも悪いときも必ずあるからこそ、悪いときがきたときの乗り越え方を若いうちに模索しておくことで壁にぶちあたったときに挫折せずに済む気がする。

休暇を利用して訪れた千葉・犬吠埼での一枚。

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