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国の経済にとって大切なモノとはなにか?「供給能力」こそが国家の礎

皆さんこんにちは!まっきーです。

今回は、久しぶりに経済に関する記事を書きます。

皆さん、ズバリ「国の経済にとって一番大切なモノ」とは何だと思いますか?

「お金」や「財政」でしょうか?「お金がなければ何もできないから、当然お金でしょ!」って考えてしまいそうですよね。

しかし、実は違います。

と言うのも、お金は「モノやサービスの価値を数値化したもの」であり、財政は「お金の貸し借りを表したもの」に過ぎません。

どちらも大事ですが、本質的には「ただの数値」に過ぎないんですよね。GDP(国内総生産)ですら、ただの数値です。

では、それら数値の源泉は何かというと「モノやサービスを生産する能力」になります。

日本のGDPは537兆円ほどあります(2021年現在)。つまり日本には537兆円ものモノやサービスを生産する能力があります。

これを「供給能力」と言い、国家経済を形成する上での礎と言えます。

この「供給能力」を、もう少しブレイクダウンしていきます。

「供給能力」とは何か?

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供給能力とは「モノやサービスを生産する能力のこと」でしたね。

そして、供給能力=GDPと言えます。

GDPは国内総生産ですが、簡単に言えば、その国内で生産されたモノやサービス量の総和です。

GDPには3つの視点があって、三面等価の原則と言われています。これら3つの視点での数値は全て「同じ値」になります。

①支出面のGDP ・・・ 国内で支払われた「金額」の総和
②生産面のGDP ・・・ 
国内で生産された「付加価値」の総和
③分配面のGDP ・・・ 
国内で支払われた「給与(所得)」の総和

※GDPの三面等価について詳しく知りたい方はこちらをお読みください。

つまり、以下のような事が言えます。

「モノやサービスを生産する供給能力の総和は、我々の所得の総和である」

つまり、供給能力が高い国ほど国民が豊かであると言えます。

これは非常に重要なことですが、その事を意識している方は、かなり少ないのではないかと思います。

つまり、供給能力とは国家が安定し、国民が安心して経済活動する上で必要不可欠なモノです。

では、この「供給能力」を支えているモノは一体なんでしょう?

それが、その国で培われた「技術やノウハウ」です。

「技術やノウハウ」が大事な理由

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我々が安心してお金を持ち、必要な時に必要なモノを買ったりサービスを受けられるのは、モノやサービスが安定して供給され続けているからです。

もしモノやサービスが安定して供給されなくなったら、どうなるか?

その時は、誰もがお金よりも物資(食べ物や水など、生きていくために必要なモノ)を持とうとします。

お金を持っていても必要なモノが買えないのだから当然です。無人島で必要なのは、お金よりも物資ですよね?

つまり、モノやサービスが安定して供給され続けることは、国が安定して繁栄するためには不可欠なんですね。

ちなみに、供給能力が不足しているのに、政府がお金を発行し過ぎると、深刻なインフレーションが発生します。

過去に、ジンバブエと言う国ではそれを実行してしまい、でとんでもないインフレーションが起きてました。

さて、そんな供給能力を支えているのが何かと言うと、それらを生み出すための「技術やノウハウ」です。

国が発展するためには、これら技術やノウハウの蓄積が絶対に不可欠です。これなくして国の発展はあり得ません。

技術やノウハウを蓄積し、後世に伝えていくことが我々国民の役割と言えます。

しかし、日本ではこの供給能力が毀損し始めています

「供給能力」が失われつつある日本

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日本には、先人たちが努力に努力を重ねて築き上げた、高い技術力があります。そして、それを支える勤勉な国民がいます。だから、日本は戦後ものすごい勢いで経済的発展を遂げました。

ところが、この「供給能力」が少しずつ失われています。

原因は、長きに渡る「デフレ不況」です。

デフレ不況とは、その国の供給能力よりも、それを消費する能力(需要)が下回る状態を指します。(この差をデフレギャップと言います)

簡単な言い方をすれば、モノやサービスを作る能力があるのに、それが売れずに余ってしまう、という状態です。

では、なぜ売れずに余るのでしょう?それは、国民に十分な購買能力がないからです。

購買能力、つまり使えるお金が足りない、と言うことですね。

なぜお金がないのか?と言えば、もちろん所得(収入)が減っているからです。日本人の平均給与は、1997年頃に比べると、かなり減っています。

日本の平均給与

引用元:厚生労働省のホームページ より

GDPが増えない中、政府は増税して国民の所得(可処分所得)を減らす政策を繰り返しており、その結果として国民はますます貧困化しています。

デフレ不況では、モノやサービスが売れにくい。所得が減れば、使えるお金も減るのですから当然です。

しかも、モノやサービスが売れなければ企業は利益を確保できず、本来持っている供給能力を、リストラという形で削減していきます。

企業が利益を上げられない→社員の給与が減る→消費に回るお金が減る→企業はますます利益を上げられない→デフレ不況が深刻化する→企業が儲からない…というループに陥る。

これを「デフレスパイラル」と言います。

今の日本が直面しているのは、この状況です。しかも政府は「増税」という形で、上記のデフレスパイラルに拍車をかけるような愚策を繰り返しています。

これが続くと、日本の「供給能力」が減り続け、やがて毀損していきます。だから、それを食い止めるための適切な経済政策が必要です。

しかし、政府は「プライマリーバランス黒字化」を目標に掲げた財務省の言いなり。

正しい財政出動を行わず、増税したりケチってお金を使わないことで、結果デフレを悪化させ続けています。

果たして我が国はこのままでいいのでしょうか?

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まとめ

今回は「供給能力」というキーワードをテーマに記事にしてみました。

私見ですが、諸悪の根源は正しい経済政策を実施しない政府にある、と私は思っております。

デフレを脱却するためには、GDPを増やしていく必要があります。そしてGDPを増やすには、国民の所得を増やさねばなりません

しかし、政府はコロナ渦のような状況ですら国民からお金をむしり取り続け、更にはまともにお金を使おうともしていません。

こんな状態が続けば、日本の供給能力は毀損し続け、ますます国民が貧困化してしまいます。

皆さんは、そんな未来を望んでいますか?私たちの次の世代へ、このままバトンを渡していいのでしょうか?

1人でも多くの方が、その事を考えるキッカケになる事を願い、この記事を終わらせたいと思います。

以上、供給能力についてでした~!

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