東京の「おいしい」の昔から

吉田健一の流儀   muse-A-muse 2nd http://muse-a-muse.seesaa.net/article/415497312.html


エントリでは触れなかったけどこの冊子で、あるいはほかのところでの吉田健一への言及で気になるものに「おいしいお店の紹介者」みたいなのがあって、そういうのは吉田健一を辿って行く時の楽しみの一つかと思っている。


文士の愛した伝統の西洋料理【南蛮銀圓亭】小川軒~胡椒亭の日本の洋食の伝統を受け継ぐ吉田登料理長!|銀座由美ママの心意気 http://ameblo.jp/ginzayumimama/entry-11391578688.html


いまだとこんなかんじで単に文士にも愛された格式ある店みたいな紹介とか認識でけっこうお高いお店なのだろうけど、小川軒というのはもともと敗戦のあとに闇市的な環境でろくに食べるものがなかったところで唯一とも言っていいぐらいの洋食屋で、なのでそこにちょっと文化や教養がある人たちが集まってきた。その頃はまだ洋食はそんなに世間に馴染みがなかったけれど、ヨーロッパ帰りの吉田健一なんかが店主にそれとなく本場の洋食を語り、次に来た時にはソレが用意されるようになって店と客が伴にたのしみ成長していった。


「文士に愛された店・愛される店」というのはそういうことなのかなと想うんだけど、現在だともうだいたいの料理は東京だと揃うようになっていて却ってその多さゆえに目移りしてしまう。たまに都心に出てもそんな感じだし、都心に出なくても自分の生活圏のまわりでけっこう満足したり。


そういう「なにを選んでいいのかわからない」という状況でぐるなびほかのグルメポータルが情報共有の場としてある程度の指針にはなっていくのだろうけど、それはそれでなんかまあクックパッド―とかグーグル―ってかんじだ。


そういうのでもなく、もっとクラシカルに定番なものを見て行きたいなと思って。特に何もなかった時代の、あるいはある程度豊かになっていった時代を共に歩んでいったような。ただ食べるだけじゃなくて歴史があるようなの。


小川亭→胡椒亭→銀圓亭というのはそういうもののひとつかとおもうけど、銀圓亭はお高いな。。(昼のランチでも4000円ぐらいするし)。

それだったら神保町のらんちょんでビーフパイからでいいかなと想う。


あるいは新宿どん底で飲放題コースとか。



まあそういうのも料理そのものっていうか吉田健一や小林秀雄、池波正太郎、寺山修司なんかの文人たちが通った店の雰囲気をあじわって「(ヽ´ω`)ハ東京・・」てする遊びのようなものだから肝心のテキストに浸るほうが先だろうけど。


とりあえず、吉田健一のこの方面では「舌鼓ところどころ」がメルクマールになってるようなのでそこから始めよう。



明日はギャラリー巡りで銀座に行くので銀圓亭でもとおもったけどお高いのでやめ。カキフライ食べ放題なとこ、もしくは、以前いった洋食屋にでもいこう。


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