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CSカレッジ Vol.4 – カスタマーサクセス組織の作り方 に行ってきた!

今日はカスタマーサクセスの「組織の作り方・人の育て方」というテーマを学びにCSカレッジに参加してきました!今まさにSales・CS組織を立ち上げようとしている状況なので、先行事例&ディスカッションで血肉にして帰りたいと思いますー!

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■概要
日時:2020/02/18(火)19:00〜
場所:ウイングアーク1st 様オフィス(東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー36F)
詳細:https://connpass.com/event/164794/

■登壇者
山田 尚孝 さん(@hisyamada)
Sansan株式会社カスタマーサクセス部シニアカスタマーマーケティングマネジャー
岩熊 勇斗 さん (@yut0_kumoin)
弁護士ドットコム / クラウドサイン事業部 Head of Customer Success 兼 アナリティクス事業責任者

イントロダクション

ABEJA 丸田さん

CSカレッジのルール”3つの手を使う”

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今回のTOPICSと組織の構成要素について

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組織の規模感と課題感の変遷

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(Tips)他社事例を実践するコツ

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事例紹介① クラウドサイン

クラウドサイン 岩熊さん

クラウドサインCSの変遷

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組織変遷
2016年頃は一人、現在は15名ほどに拡大、来期は更に倍増を予定。

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事業の振り返り<PMF期>
日本の根強いハンコ文化との戦い、検証の日々
エンジニアも含めて十数名の組織
弁護士コムの次のプロダクトとして企画案の1つだったのがいきなり大企業にハマった。
元々は商品化するつもりはそこまで強くはなかった。
上場しているため、証券会社からの紹介での大企業への営業と、フリーミアムゆえに利用いただける個人事業主の対応、どちらも対応していた。どちらに事業として舵を切るべきか判断出来ていない状態。

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<チーム立ち上げ期>
SMBの割合が多く、サポート体制を整える必要が有った。一方で、一定割合、大企業にも利用してもらっており、そこへの対応はがっつり属人化。
引き続き、どちらを目指すか判断つかず、何をKGIにしたら良いかわからなかった。

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<拡大期>

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大事にしている考え「組織は目的ではなく手段」
組織が社会とどう関わるのか、個人とどう関わるのか

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CSの目的、評価指標
目的は事業フェーズが変わっても普遍的であり、
KGIは事業フェーズに応じて変わる。

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岩熊さんの頭の中の図

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組織をどう作っているか
→未来予想図はパクれば良い。

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パクる先を見極める要素

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カスタマーサクセス部門の主要機能
主要12機能をどのフェーズで誰がどのように担うか

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すぐ真似すれば良いのか?→そんなわけない

いつやるのか:事業戦略上のインパクト、実現可能性、優先順位
×
どのようにやるのか:自社の独自性、メンバー

その瞬間の課題

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まとめ

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質疑応答
Q:未来予想図からいつやるか、どうやるかを決めるという話があったが、CS部門の主要機能のうち、おいていないことや途中で追加したものがあればそのタイミング
A:おいていないこと:特定領域の専門知識。1名置くこと&教育コスト、その効果、カルチャーマッチを考えると、2年後くらいに置くイメージを持っている。
途中でおいたこと:ある程度網羅性をもって兼任している。メンバーのキャリア志向などによっても兼任を解くべきかどうか変わる。

Q:来期、体制を倍にするにあたっての教育フローはどうしていくのか?
A:入社後のイネーブルメントフローは未整備。新入社員にメンターをつけてOJTでトレーニング。戦力化にけっこう時間がかかっているため、イネーブルメントを整えて、1ヶ月くらいで立ち上がるようにしていきたい。

Q:メールサポートからチャットサポートに切り替えたタイミング、理由
A:かなり早いタイミングでチャットを使っていた。メールは人数が少なく捌けない。また、少人数であったため、アプリ内で営業がかかけられえるチャネルを用意すべき、という「トラクション」の話に則ってチャットサポートにしたところうまくいった。

Q:海外事例の取得のしかた
A:SuccessLabの記事を中心に取得

Q:外部研修を依頼するとしたらどんな内容を想定しているか?
A:外部に委託できるスキル=外部でも汎用的に使えるスキルかどうか。

事例紹介② Sansan CS組織とそのレシピ

Sansan株式会社 山田さん

CS組織の歴史
2007年:Sansan誕生
2008年:CSの原型となるCS部発足

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CS組織のタイプ
営業近接型かプロダクト近接型か。Sansanは営業近接型。

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組織
ECS・MCS・SCS+カスタマーマーケティング&サポートで構成。
50名ほどの大所帯。

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CSのJob Title
Trainee(駆け出し)>Associate(一人前)>Manager(完全体)
大体AssociateかTrainee。

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更にその上にSeniorCustomerSuccessManagerが存在。

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現在の人員構成
何故こうなっているか→JobTitleによって扱える案件が異なるため。

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JobTitleをUPさせるには?
外部コンサルのロープレ試験をクリアする必要がある。
試験の基準は主に5項目で、採用基準と同じ

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JobTitleと期待役割
実行可能なCS Element=Gainsight Element
同じJobTitleでも、社内と社外とで関与するステークホルダーのレイヤーが異なる。

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JobTitleとキャリアステージ

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教育ツール
座学=テーマごとに1回実施
筆記試験=受かるまで実施。プロダクトの仕様やプライシングの理解度等、Salesと同じ物を利用。
ロープレ試験=受かるまで実施。CSとしての顧客支援力を確認。

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JobTitleとOJT
基本は1on1で実施、教育方針は個人に委ねられている。

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まとめ

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質疑応答
Q:CSプランを有償化したきっかけ、導入する企業の割合
A:きっかけは顧客に本気になってもらうため。タダだと身が入りにくい。必ず見積りに入れ、値段がつくようになっている。8割〜9割程度の顧客が導入。導入失敗したくないEのクライアントはだいたい利用されている。

Q:外部にロープレを委託している理由
A:元々営業コンサルを外部に委託していた。それをCSに移植しようとしたところ、うまくはまった。いいところは普段合わない分、フラットな目で見てもらえること。

Q:制度設計の変遷
A:最初は採用基準、JobTitleをUPさせるための基準を作った。
その後、Managerを絞りたい、といいう欲求が生まれ、期待役割のマトリクスを作成。中間を設けるためにAssociateを設けた。
さらに、人事から評価制度を明確にしてほしいという要望を受け、基準を設定した

Q:CSの歴史の中で、既存営業をCSに統合した理由
A:ネットリテンションに統合したかったから。統合した際も、営業が持ち続けた方がスムーズだと判断した案件は一部営業が持っていた。現在のSansanのCSはチャーン防止組織の色合いが強い。

グループディスカッション

登壇内容をふまえて、
①自分がクラウドサインのCSだったとしたらやること
②Sansan社の話を自社で実践しようと思ったこと
を各テーブルで発表&ディスカッション

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まとめ、感想

岩熊さんが発表中に触れていた様に、他社事例をパクる要素を見極めるのってほんと大事だと思っていて、最も大きな差が生まれるポイントは、PMF達成前なのか後なのか、だと思う。今回のCSカレッジでは、登壇2社のPMF達成後のイメージが強すぎて、PMF未達成or達成したとは言い切れないメンバーが集まった自分のテーブルでは、出来ていない事に意識が持っていかれてしまい、イマイチ、ディスカッションが盛り上がらなかった気がする。

ただ、振り返ってみると実は両者共にPMF前の経緯にも触れられていて、また、事業フェーズに応じて施策や手段は変わっても、根本にある設計思想のようなものはどちらも変わっていない様に感じていて、どちらも顧客の成功を組織の目的とした上で、それを実現するために、sansanは評価制度をベースに組織の役割や権限を明確にする・細分化する、クラウドサインは顧客や事業フェーズに応じて組織や制度をチューニングする、というアプローチをとっているのでは無いだろうか。どちらが良いのかは「営業近接型」か「プロダクト近接型」か、あるいは、ホリゾンタルかバーティカルか、による所が大きいのではないだろうか。

いずれにせよ、今自分が取り組んでいる、Sales&CSを自分一人に一旦全部集約し、次誰がその仕事をやってもどんな顧客に対しても同じアウトプットが出せるような「型」を作る取り組みが、大枠間違って無さそう、という確証が得られたのは大きな収穫でした。

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