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逆境の中心でザオラルを叫ぶ

社内や社外の集まりの場で何かの目的をもって新しい取組みを始める機会ってあるとおもいます。同時に、こういった取組みがうまくいかなかったり、諦めて止めてしまったりすることもよくありますよね。かなしいことに。

それでも目的を諦めきれなかったり、状況が変わってきたりであらためて取組みを始めるとき、どうやっていくといいんでしょうかね。

よくあるのは、取組みを進めるひとたちについて、進めるひとたちの関係性の問題(役割の分け方やその役割でどう進めるか)だったり、進めたときに起こる影響を受けるひとたちをどう捉えるかの問題だったりがあるのかなと思います。

今回は後者に重きを置いた形でザオラルを唱えてみました。どんなところを気にしたかを書いてみます。

この続きの動きでもあります。


その取組みが目指すものをひとことのことばで表す

何の取組みにせよ、それを進めるひとたちがいないことには始まりません。どれだけ献身的な取組みだとしても、それを進めるひとたちのエゴとも言える意思は必要です。自己犠牲の姿勢で疲弊するのは長く持たないですからね。

そうしたときに自分たちが何を目指そうとしているのかをことばにすることは大事です。いざというときの拠り所にもなりますし。

ここでは、自分たちとしてその取組みに何を求めているのか、その取組みをつかってどういう状況をつくりたいのかといった観点で意見を交わします。

このとき、そのことばを手段を表す内容に留めてしまうとそれ以上前に進めなくなってしまうので注意が必要です。自分たちがその取組みを利用してでも成し遂げたい何かの方に頭を向けることが大事です。

つくりあげるステートメントは必ずしもユニークで具体的である必要はないと思っています。そのことばにここでやりとりした意見が凝縮されていればよいのです。

その取組みで変化を起こすにあたって、その変化の影響を受けるひとたちが誰かを出す

取組みは変化を起こします。

ここまでは取組みによってその場に変化を起こすひとの観点でした。変化というものには起こすひともいれば、その変化の影響を受けるひとも当然います。

おおよその取組みにおける課題は、ここで変化の影響を受けるひとたちに自分たちが起こす変化をどう理解してもらい、どう関わってもらえるかに集約されるのではと思います。

場合によっては、変化を受けるひとたちから抵抗をうけることもありますね。

ひとは自分たちの内部に対してはキャラクターや考え方を個々に認識しますが、自分たちの外部に対してはそのキャラクターや考え方を画一的に捉えがちな傾向をもっています。

それで自分たちの取組みに肯定的ではないひとをまとめて「あのひとたち」と捉えると、その衝突を回避することが難しくなってきます。なぜなら「あのひとたち」にもそれぞれの事情があり、それを踏まえた観点でその取組みを見ているからです。

なので、そのひとたちにどんなひとがいるのかについて考え、出し合っていくのがよいです。例えば会社など身近な場であれば誰々みたいなひとみたいに具体名を出してイメージを持たせ、そこから抽出するのもいいかもしれません。

それぞれのひとたちが何を求めているかを出す

どんなひとたちがいるのかが出せたら、そのひとの立場にたち、何を求めているのかを出しましょう。可能であれば、そのひとたちに直接聞いてみる手段をとってもいいかもしれません。

何を求めているかは、その取組みに対して具体的なこういうアプローチを求めているということではありません。そのアプローチを求めているであろう理由にあたるものを出しましょう。

例えば、「社内で勉強会を広める」という取組みだったときに、「参加する意思はあるけど忙しくて参加ができない」ひとがいるなら、求めているのは「業務時間外の勉強会や自席から参加できるリモート勉強会」ではなく、「自身の成長」や「時間」や「心の余裕」といった感じです。取組みの範囲内という制限を外し、具体的なアプローチより一段上位で求めるものを捉えると、アプローチを考えるときの選択肢に広がりが出ます。

求めているものを満たす、かつ目指すものに近づけるアクションを出す

ここまでで、取組みによって変化を起こすひとたちが目指すものと、取組みによって起こされる変化の影響を受けるひとたちが求めるものがわかりました。

あとは、その両方がマッチするところでアクションを出すとよいです。場合によっては、その取組みでもともと考えていたスコープの外の選択肢も出るかもしれませんね。

それぞれのアクションを実施するにあたっての障害や受けるであろう抵抗を出す

アクションが出揃ったら、想定しうる障害や抵抗を出しておきます。

ここで出た障害や抵抗はすべて回避を考えるというよりは、事前に認識しておいて耐性をつけておくという面が強いかもしれません。ある意味、覚悟ですね。

どのアクションを実施するかを決める

ここまで来るとおおよそアクションの順番が決まるかと思います。

もし余裕があるなら、そのアクションを起こすにあたって必要とする前提条件や、そのアクションを起こしたあとに得られるであろう変化について考え、アクションの依存関係をみておくとよいです。より順番が決めやすくなりますし、戦略の度合いが深まります。

あとはそのアクションをとるだけですが、ここでアクションが取れれば(継続的に取れるようになれば)ザオラル成功で、アクションが「やれたらいいね」や「やったけどその後続かず」みたいな状況でおわるとザオラル失敗です。まあ、確実なことはいえませんよね。だってザオラルだもの。

もしアクションがとれたのであれば、ふりかえりをするタイミングを設けておいた方がベターです。アクションをとったことで、求める変化と求められる変化のGAPがより事実に即したものになってきますし。それを埋めながら、目指したものにたどり着いたときがゴールです。

ゴールはどうしても遠くなってしまうので、道のりを楽しむくらいの姿勢でいるのがよいかもしれませんね。

ちなみに

変化をうけるひとたちへの影響に目を向けるみたいなところはリーンチェンジマネジメントを下敷きにしてます。ちなみにリーンチェンジマネジメントはニューワークスさんでワークショップもやってます。

今回のこの話だとリーン要素よりはチェンジマネジメント要素が強いですね。取組みが走りだすとリーンな要素も必要になってくるのかなーと思ってます。

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