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呼吸をする先に

息をする

何かを食べる

眠る

話をする

生きていく上で必要不可欠なもの。
それのどれを辞めても
僕は生きていけないだろう

それを苦痛と感じるようになったのはいつからだったか。

もう遠い昔のように感じるけど。

実際はここ数ヶ月の話だ。

こうやってここに想いを綴り始めてからも
僕の心には色々な変化が起きた

薬はみるみるうちに増えていった。

おかげで少し落ち着いたようにも思う


だけど

僕はまだ怯えている

あの深い暗闇に引きずり込もうとするものに


あの暗い底の見えない世界は

恐怖と落胆と憎しみと絶望に溢れている

這い上がろうとする僕を無数の手が絡まって止める

やがて抵抗する力もなく

深海に沈んでいくように

ゆっくり、ゆっくりと

更に深い闇の底へと落ちていく

するといつの間にか無数の手はなくなっていて

本気を出せば這い上がれるような気がするのに

疲れきった身体にはそんな力はなく

ただ、重力に従って落ちていく

這い上がればきっと

またあの手は僕を止めようとする

そんな努力をするくらいなら

いっそ



僕は息をする

今日も生きている

真後ろにぽっかり空いた穴がある

穴を覗くと無数の手が見える

でも僕は生きている




jun.

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