BtoBサービス立ち上げ期に読んでほしい話
営業やマーケティング支援をしていますと、よくお客様からサービス立ち上げについて相談を受けます。本記事では自社でのサービス立ち上げ変遷を振り返りながら、本テーマを考えている方に何かお伝えできれば嬉しく思います。
結論、シンプルですが「マーケットイン(顧客が求めるものを提供する方針)が肝」です。僕自身、事業開発を体系的に学んだことはありませんが、求められるサービスを作り広めようとした結果、微力ながら今日までクライアントのお役に立てています。
自社サービスの変遷
創業時は受託100%
2015年に創業したのですが、自社サービス立ち上げは遅く、コロナ真っ只中の2021年。それまで当社は営業代行やWebマーケティングなど受託ビジネス中心でした。
価格もなければ、標準化されたプランもありません。営業やマーケティング課題に対し、提案型のコンサルや受託型サービスを提供していました。当時の差別化は営業からWebマーケをワンストップ支援できたことでしょうか。僭越ながら、自身のキャリアを武器に営業していたこともあり、商談は常に私が行い、サービス自体も再現性が低いものでした。
サービスやプロダクトが存在しない”ふわっとした支援サービス”が立ち上げ期のBtoB企業には多いと感じています。自身の経験から言えることですが、自社サービスはなるべく早く作ったほうがいいです。
はじめての自社サービス
このふわっとした支援サービス、受注すれば実は高単価で、継続すると会社を支える大口となります。裏を返せば、顧客に依存するビジネスモデルとなり、持続可能性が乏しいため経営も安定しません。
この状態から脱却を図るべく、2021年に自社サービス「セリーズ」を立ち上げます。(立ち上げから半年は正直苦戦しました・・特に集客面)
コロナ禍で訪問がオンラインに切り替わり、インサイドセールスやMA(マーケティングオートメーション)運用のニーズが顕在化しました。それまでのオーダーメイド型とは違い、セリーズではサービスフローや費用などが均一化されたことで「顧客の解像度」が格段に上がり、ユーザー数も以前に比べ積み上がるようになりました。
これも大事なことですが「自社サービスという自負」をスタッフが持つこととなり、組織としてサービスを成長させることができます。現在もセリーズは主力事業として、営業やマーケティングのリソース支援を提供しております。
仮説検証、そして迷走
セリーズで自社サービスの有用性に気づき、次々と派生サービスをリリースしていきます。仮説(ニーズ)を感じたらLPサイトをリリースし、顧客の反応を見ながらPDCAサイクルを回し検証します。
これらのサービスはセリーズでは拾いきれない、または ”TOO MUCH”と感じるお客様に向けフロント商材としてリリースしました。
ここまで順調にサービスを拡張しているように見えますが、実は落とし穴。ニーズが分散してしまい、商談やオペレーション効率は低下。マーケティング的にも顧客のペルソナを見失うことになります。
駆け足でしたがここまでが自社サービスの大まかな変遷です。顧客志向でサービスを提供するよりも、どうやったらセリーズを導入いただけるかを優先するようになり、サービスのアップデートが疎かになっていたことが大きな反省点です。
顧客ニーズの本質とは
期待値とのズレ
いくつかのサービスリリースを経て、私が学んだことは一つ。
「顧客の声を第一に考えサービスに落とし込むこと」
サービス開発の当事者はプロダクトアウト的思考が強くなる傾向にあります。客観視すると「それって無理あるよね」と思うことが実は多々あるのです。このニーズとサービスがズレた状態で営業すると、数字として顕著に表れます。商談化率、受注率、継続率すべてにおいてハードルを上げることになるのです。
当社の見込み客の課題を収集したところ、下記の結果となりました。「営業課題はテレアポで解決したい」ということが顧客ニーズの大枠です。
簡単に言えばこれを無視していました。当社のサービスは基本的に月額時間制のサービスを提供していたため、成果を担保する獲得型のインサイドセールスやテレマーケティングは例外なくお断りしていたのです。
実際は火を見るより明らかで、顧客の期待値は稼働時間よりも成果。これが当社が見誤っていた「顧客の声(期待値)」とのズレです。
ドリルと穴
マーケティング的には、この格言ですべて説明がつきます。
顧客のニーズに寄り添えば、課題解決方法は問わないのです。穴を開けるのに最適な手段がドリルであるというだけのことで、僕らは決してドリル屋さんではないのです。
つい最近ですが、ドリル屋から穴開け屋に業態変更したのがこちらです。
現在は、時間制の「セリーズ」、リード獲得の「リードコンシェル」、メルマガ支援「メルサポ」をそれぞれ顧客ニーズに合わせてご提供しております。各サービスの相関図はこのような形で整理されました。
まとめ
ここまで自社サービスの変遷を振り返りながら、サービス立ち上げに必要なことをお伝えしてきました。最後は当社の新サービス宣伝で締めてしまったことをお許しください笑。
立ち上げ時期ほどなるべく早く自社サービスを作ったほうが良いです。サービスを作ることで顧客から新たなニーズも生まれ、サービス自体が成長し続けます。
真の顧客ニーズは「ドリルが欲しいのか、穴を開けて欲しいのか」冷静に判断し、自社サービスの打ち出しを考えることをおすすめします。フロント商材がその役目を果たせていなければ、勇気をもって変えていきましょう。
セリーズリードコンシェルはリスクの低いリード獲得で質の高い商談を獲得するサービスです。営業代行サービスにはない初月トライアルが可能なほか、1件8,500円からという低コストで質の高いリードを獲得できます。
セリーズは顧客を本来やるべきコア業務へシフトさせる環境作りを低リスク・低コストでご提供しています。営業、マーケティング、クリエイティブ、Web、広報部門のリソース不足の際にはぜひご活用頂ければ幸いです。
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