三ヶ月の幸せ

大学三年生の春、
まだ初めて間もないアルバイト先の先輩と付き合い始めた。

優しくて、真面目で、背が高くて、よく笑う

一般的にみた顔がイケメンかどうかは微妙だったけど。


アルバイト先の飲み会の終わり
みんなが二次会に行く中、私だけ早く帰らなくちゃいけなくて
帰ります、って歩き始めてしばらくしてから
追いかけてきてくれた先輩

最高に王子様だった

(それが何回かあって、ちょろい私はすっかり好きになった)

何回目かの飲み会の帰り、告白されて

付き合い始めた。



私はどちらかというと仕事は出来るほうで
その先輩が見ていたのはアルバイトの人間関係の中での私で

私といえば

高校以来の彼氏、それも両思いで始まったおつきあい
嬉しくて嬉しくて
本当の自分を全速力で出してしまった

甘ったれで、一人でいるのが怖くて、常に一緒に居たいわたし。


始めは彼も、私の事が大好きだっただろうから
大学四年で忙しい研究の合間を縫ってたくさん会ってくれた。

(付き合ってしばらくしてあった私の誕生日にくれたネックレスのセンスは
壊滅的だったけど。)


でも結局彼が好きだったのは

ちゃんとしてて、一人で何でも出来て、大人しく後をついて行くような
おしとやかで仕事の出来る、きちんとしたほうの私で

甘えたがりでメンタルの弱い、ホントの私は彼の好みじゃなかったようで

三ヶ月でふられた。八月の初め


たくさん泣いて、振られるときに
「まだ好きでいてもいい?」なんて聞いたけれど
周りの友達に散々笑ってもらって
ネックレスのセンスも無かったし
その後、冬に今の彼氏と付き合うまで散々遊んで
彼のセックスがへたくそなのもわかったりして
気付いたら、もういいやってなって


でも、本当の自分を見せて嫌われた経験は忘れられなくて
未だに少しトラウマである


八月になって思い出した
苦い思い出と、負け惜しみの記録





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