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夢見た「あっち側」に来ている、かも、等と。

一昨日だったっけな、仕事で、銀行と法務局ととあちこち回っていて、銀行のローカウンター(所謂店舗の1階の預金とかの窓口じゃなくて、ローンとか投資信託とか相続とかを扱う、椅子のある長居前提の窓口のこと。)に行って手続きを待っている間、


「あれ、私、14年前にいいなあと思った、そっち側の仕事、してるわ。」


と気がついた。

遡ること14年、当時新卒のワタクシは地元の地銀に就職して、融資担当に配属になり、当時はギリリーマンショック寸前の好景気だったので、近くに新築マンションが出来ましたとなれば全件融資をうちの支店で担当して、司法書士事務所の人たちが連日書類を受け取りに来ていたんだった。


忘れもしないのが、そのときとある付き合いのあった司法書士事務所の人が、書類の受け取りに来るときに、幼い子供の手を引いてやってきたのでして。

当時は数年先のこととか、母になるとか、そんなことすらみじんも考える余地がないほどに私は若かったし目下自分の銀行員としての仕事にとにかく精一杯だったわけだけど、どうしたことかその女性の姿だけはそれからずっと何度職を替えても脳裏に焼き付いていて、なんか、いいなと思ったんだよね。その働き方が。


こっち側に来てみて、なあんだ、事前の書類の受け取りなんかは有資格の先生のやることじゃなくって、私みたいな補助者でじゅうぶん務まる仕事だったのか、とは思ったけれども、なんか、子供の頃にお花屋さんになりたいって言ってて実際にお花屋さんになりました的な、ちょっとささやかな嬉しみを感じていたのであります。


ちょうど今やっているのが相続の案件でね、2年前に父を亡くしたときと同じことを、赤の他人のものだけど、色々と手続きしていくわけです。ああわかるわかる。やったことある。こんな風に繋がっていくとは、面白いねえ。不思議だわ。お身内を亡くすのは本当に悲しいことだけど、遺してもらうものがあるっていうのは、ほんとにね、全然、お金がすべてだなんて思わないけど、愛情のひとつの形です。ということを、今回のご依頼人の方もお感じになるんだろうなあ、等と、思うわけです。銀行もしかり、司法書士事務所もしかり、家族の色々な人間模様が垣間見えるのが、やっぱりなんか、私にとってはどこか適職なんだろうなと思うわけで。


まあ、その実、ほんの半月後には初めての試験が迫っているにも関わらず、しかしながら6月に入ってからは毎日新しい仕事で頭を使うので家に居る時間はやたらと眠くて(職場は大変ラッキーに大当たりだったと思うのでマイナスのストレスじゃなくて、真新しい環境で働くというのはそりゃまあプラマイ抜きにストレスではある。私のストレス対処法が睡眠であることは変わらないらしい)まともに勉強できない日の方が多いけれども。


まあ、まあ、でも、同僚にも数年がかりの受験生をしている人も居るし、かたや資格取得の予定がなくても正社員でバリバリ頑張っている人も居るし(とても頼りになる)事務所のカラー的に合うみたいなので、資格取得は諦めず続けても数年かかるだろうけども、それはそれとして、仕事は楽しんで、やってこうと思うわけです。

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