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エクソダスに乗っかりたい

CAMPFIREと幻冬舎がクラウドパブリッシングを行う会社、「エクソダス」をつくることを発表しました。

持ち込まれた出版アイデアをもとにCAMPFIREがこれまでに培ってきたクラウドファンディングのノウハウを使い、さらにそこに幻冬舎の企画力や編集力、宣伝力を掛け合わせることで、全く新しい出版のモデルを構築します。

クラウドファンディング×出版というサービス自体は前例があり、出版されている作品も多いです。

ただ今回は幻冬舎がガッツリ入っている。そこが、今までの状況とは違います。

おそらく、本を出したい個人が期待するのは、「幻冬舎」からの出版でしょう。文芸、ビジネス、実用、、、あらゆるジャンルを手がける総合出版社であり、大ベストセラーも多数輩出している幻冬舎。見城さんや箕輪さんなど発信力の高い人もいる。

その幻冬舎ブランドが著者と支援者を集めることは間違いありません。

さらに、従来のクラウドファンディング出版だけではありません。

書籍出版の利益を支援者や制作に関わる方に還元する 「利益還元型出版」や、仮想通貨におけるトークンを発行する「トークン発行型出版」なども検討していきます。

これはおそらく、この前書いたPublicaのようなプラットフォームを構想しているのではないでしょうか。

となると、本を出したい、読みたいという人だけでなく、投資目的での資金集めも考えられます。それはつまり、エクソダスが前提としているのは自費出版とは異なり、商業的に利益を上げる出版ということになります。個人的とても気になるところです。

もう一点、非常に興味を引いたのは以下の部分です。

一般のユーザーから、フリーライターなどの個人事業主、さらに出版社や編集プロダクションなどの出版を営む企業まで、あらゆる人々にご利用いただける新時代の出版プラットフォームを提供します。

「出版社も利用できる」という点。つまり、幻冬舎に限らず、よその出版社も企画を出すことなでき、クラウドファンディングにより制作資金を集められる可能性があります。

その場合、幻冬舎との関わり方がどうなるかは分かりません。
ただ、制作資金を集めることが可能になれば、編集者としても企画の幅が広がることはもちろん、「誰に向けた何のための出版か」という根っこの部分の考え方も変わってくるはずです。

私としては、「本を書きたい」という著者志望者だけでなく、「こんな本を世に出したい」という「企画」が他社の編集者、あるいは個人から集まると、とても面白いと思います。
そして、リリース上で幻冬舎も企画力を第一に打ち出しているところから、自社の企画もエクソダスに出してくることが考えられます。

現状、書籍の大多数は編集者が企画を立てるところから生まれています。
だから私は、企画が集まるプラットフォームこそ、まさに出版界に革命を起こすと思うのです。

そんな、プラットフォームに、エクソダスに私も乗っかりたい!新しい企画を新しい出版方法で世に出してみたい!と強く思いました。

(ちなみに、エクソダスと聞いて最初に思い出したのは「明日に向かって、えくそだすっ!」でした)


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