「コミュニティ経営」の実践をめざして。

さよなら2018年、ようこそ2019年。
ツクルバ共同創業者・共同代表 CCOの中村です。

ようやく「2019年」という感覚に慣れてきました。恒例のツクルバ新年キャンプを仕事始めに、今年も幕開け。節目なので自分の備忘録としてもテキストに残しておきます。

次の一歩を踏み出すと違う世界が見えてきた2018年。

自分を定期的にアウェイな環境へ送り込むことを大事にしています。大きく居場所を変えるのは、だいたい3年に一度。ツクルバを創業して始め3年はco-baをきっかけとした空間プロデュースの領域、そこから3年はcowcamoの立ち上げと共にリノベーション・住環境の領域、そして2018年からはKOUの企画を始めてコミュニティテック領域へと重心を変えてきました。こうやって重心を変えていけるのも、仲間がバトンを繋いでくれているから。これは本当にありがたいことです。

2018年はKOUのことを考え始めて、自分自身も変化した一年でした。
地域通貨のアイデアと実践に触れ、今の社会のなかでの「お金」について深く考え、読書やヒアリングで自学自習をしていきました。久々にちゃんと「勉強」したかもしれない。経済について勉強する一方で、ツクルバ創業から向き合ってきたコミュニティについても改めて深掘りしました。
経済の語源は「経世済民」、economyの語源も「共同体のルール」。お金の話とコミュニティの話は、そう深くないところで交差することを知りました。

夏に屋久島に行った経験も大きかった。
森のなかの深呼吸で身体に入ってきた空気、風呂代わりに浴びる川風呂、ゲストハウスの庭に育つ薬草、蜜を集めて飛び交うミツバチ・・・。
東京にいると暮らしの全てがサービスの中に位置づけられる感覚になるけれど、屋久島では多くのことを自然がギフトしてくれる。自然から請求書が送られてくることはないんです、当たり前だけど。大きな贈与経済の循環のなかで、地球人としての自分が生きていることを感じました。

そして、屋久島の木々からの木漏れ日を浴びながら、自然と感謝の気持ちが湧いてきました。
「心の動きに原価はかからない。」
東京的な交換経済に慣れている自分には、このことは大きな発見に思えました。世の中の感謝のトランザクションを多くしていければ、もっと人は幸せになれるのではないか?そこから「感謝経済」というキーワードに繋がっていきました。

会社を「心の成長の場」にする経営を。

2018年にツクルバメンバーは100人を越え、経営チームもマネジメント体制もできてきました。
そのなかで「コミュニティ経営」という新しいコンセプトも掲げ始めています。事業体としての会社と、共同体としての会社。その2つの側面を共存共栄させていく視点で経営しよう、というものです。

それは、雇用する・される、上司・部下のような関係性とともに、ツクルバというムーブメントを仕掛ける仲間のような関係性も成り立っている活動体のイメージです。後者のような感覚が今後は広がっていくのではないかと考えています。
仮にそうなってくると、企業文化や企業理念のような頭に「企業」がつくようなものがちょっとしっくりこなくなる。「企業」というより、社内外を横断したムーブメントといったほうがいいかもしれない。その時に、果たしてそのムーブメントの旗印は何なのか、なんでここに集っているのか、そういったことが非常に重要になってくると思っています。

企業という境界線が「実線」から「点線」になって、活動体に共感する人が集まってくるかたちで組織が成り立つ。その時にはムーブメントに参加している感覚、言い換えるとコミュニティ意識とも言える「自分ごと感」が重要になるはずです。今はまさに、その価値観が移り変わる過渡期なんじゃないかという気がしています。なので、価値観のゆらぎの中で2つの側面を共存共栄させていく「コミュニティ経営」を掲げてみようというわけです。

そして、上のような組織に移行していくなかで大切なのは、個人の「自律」だと思っています。自分の外側の何かに影響を受けて行動を決める「他律」ではなく、自分の意志で自分の行動を決めている「自律」した個の集合じゃないとうまくいかない。つまり個人の心の成長がテーマになる。
自律した個になることは難しいことですし(僕自身も修行の身です)、そうありたいと願い自分を高めていく日々を、できればツクルバとしてサポートしたいと思うんです。会社という枠組みがまだまだ有効な現代において、かつての寺のような「心の成長の場」の提供をすること。それが会社の役割のひとつだと考えていますし、2019年に目指したい姿です。

感じることに向き合い、手を動かすこと。

デザイン経営というワードも2018年は話題になりました。ツクルバは2011年の創業からデザインとビジネスの2トップで経営してきましたが、今の若いスタートアップではデザイナーが創業メンバーにいるのも、だいぶ一般的になってきました。

デザインの思考法が事業や組織づくりに応用できるよね、という一方で、アート的な感性ももう少し注目されていいと思っています。例えば、新しい事業を生み出すとします。事業の種をつくる0→1のフェーズは、イマ・ココに生きる誰かの内側からアート作品をひねり出すようなもの。その生み落とした種に輪郭を与えて、文脈に位置づけていく1→10のフェーズは、デザイン的な思考が生きるプロセス。そして、10から最大化させていくときに、ビジネスの力がようやく活きてくる。ちょっと単純化して書いてますが、アート→デザイン→ビジネスのバトンパスをきちんと繋いでいくことが大切だと思います。

「ツクルバの経営者というより「創業者」として、自分が担う役割とは何か?」と考えたとき、0→1の感性で揺さぶりを与え続けることなんじゃないかと思うようになりました。そのために、その感性を磨き続けることを個人のテーマとします。様々な体験をして、感じることに向き合い、手を動かす。どんな風に手を動かすかは決めていませんが「表現」をしようと思っています。

-----

毎年「今年は勝負だ」と言いつつ、見ている風景は日々シームレスに変わっていくことでしょう。皆さま、2019年もどうぞよろしくお願いします。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

37

中村 真広

ツクルバの共同創業者、共同代表。コミュニティ経営を実践するCheif Community Officer。シェアードワークプレイス領域co-ba,HEYSHA,リノベーション住宅領域cowcamo,コミュニティウェアKOUを展開。

日々のこと

特にカテゴリー分けできない日々のこと。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。