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【イベントレポート】FUKUOKA INTERACTIVE EXPO 2018

8月8日(水)から8月10日(金)まで、博多区那阿の西日本シネ用品福岡本社倉庫で開催されたインタラクティブイベント『FUKUOKA INTERACTIVE EXPO 2018』。

福岡のメインエリアより少し郊外に位置する所で開催されたこのイベントは、福岡のテクノロジーをリードするNICISINE 、anno lab 、Invisible Designs Lab.、MontBlanc Picturesといったそうそうたる創作集団が集結し、4社合同で一挙に最先端の技術をお披露してくれるというもの。

来場対象者は主にインタラクティブコンテンツを探す広告代理店やプロダクションということだったが、学生の私でも丁寧に出迎えていただき、内容も充分すぎるほど最新テクノロジーの迫力、驚きを楽しめた。

工業エリア内の人目に付かない倉庫という、いわば秘密基地のようなところで行われた最先端技術の体験イベント。今回は、そんなSF世界に入り込めたような合同展示会についてレポートしていきたいと思う。

8月8日水曜日。この日は近づく台風の影響もあってか、最近の猛暑とはうって変わって秋の風が心地よい一日だった。

最寄りの西鉄大橋駅に降り立った私は、九州大学のキャンパス周辺、見慣れない工業エリアなどを3kmほど歩いて、目的地の西日本シネ用品に着いた。

時間の事情により終業間際の17時ごろに会場着いたのだが、運営の方にも丁寧に出迎えていただき、会場でもまだお客さんはまばらにいた。

記名を済ますと、来場者には暑さを配慮して水のペットボトルを配っているようで、私もいただいたのだが、とてもありがたくすごい運営だと思った。

そしてさっそくイベントに。

アテンドの方に追いていき、まず最初に紹介いただいたのは、pitapat/MontBlanc Pictures, Junichi Kanebako(AIIT)。

動画では少し分かりづらいが、これはセンサーが付いたサンダルに履き替えると、私の歩いた跡が光るというもの。

私が歩いた跡は、光がうにょうにょと出てきているのだが、一定以上歩いて範囲を伸ばした後、それを踏むような動きをすると、とんぼのような生き物が出てくる仕組みとなっていた。

アテンドの方によれば、この技術は天上に付いてあるもう一つのセンサーが、サンダルを履いている人の歩いた軌跡を捉えて、光を映し出しているとのこと。

現在、チームラボの光と音との演出などがイベント業界で賑わいを見せているが、同様の技術が使われているらしい。

実際にやってみて、ゲームや漫画に出てくるような足跡の演出で私自身も面白いと思ったのだが、たしかにこの演出は子どもが特に喜びそうな技術だと思った。

次に紹介いただいたのは、distance/Invisible Designs Lab. 。

入る前にここでアテンドの方とお別れして、一人で入ってみるとそこは次元が違うような異世界の光景を目の当たりにした。

先ずは動画を見ていただきたいのだが、無数の液晶モニターが音と反応して幾何学的な動きを繰り出している。

この技術ももちろん、プログラミングの技術でなしている技だというのだが、視覚と聴力を同時に震わせる技術は実際に居合わせると圧巻だった。

音楽が好きな私にとって、個人的に一番かっこいいと思った技術がこれなのだが、全国で話題のライゾマティクスなどと同じく、福岡でも実現可能な創作集団がいることに驚きと感動を覚えた。

distanceを後にした後、次に自然と目に移ったのは、大型映像機器/NISICINE。

開催もとの西日本シネ用品が保有する3.9mmLEDビジョンの大型映像機器とのことで、その迫力はさながら映画館のようで圧巻された。

大きさは私の三人か四人くらいの巨大な身長を誇っていて、実際間近でみてみると海などのシーンも水が鮮明に移り、応用の幅がたくさんあると感じた。

最後は時空間のしっぽ/anno lab を。こちらは写真のみだが公式の動画ももとに、先ずは見ていただきたい。

これは現代アートのような抽象的な棒の前に立つともう一人の自分がスクリーンに登場し、さらに自分が周りを回ると、同じく周りだし、最後は元通りに戻るというもの。

実際にみてみると、薄暗いところにポツンとパソコンと棒が立っており少し不気味さもあるのだが、それ以上に驚きもあり、子どもの頃に青少年科学館に連れて行ってもらったような感じを思い出し、一番テクノロジーっぽさは感じられた。

全て堪能した後にアンケートを書き終わると、結構頑丈なオリジナルのエコバッグもいただき、会場をあとにした。

西日本シネ用品の倉庫で、3日間に渡り開催された『FUKUOKA INTERACTIVE EXPO 2018』。インタラクティブやプログラミングに疎い私でも直感で楽しめるようなイベントで、ブログで告知いただいた方、企画、開催いただいた関係者の皆さま方には感謝の気持ちにつきる。

最先端科学の進化の先っちょがみんなで見れるような、最高な体験。こういった良きイベントがこれからも開催されたらいいですね。

(大坪 磨亜久)

【FUKUOKA INTERACTIVE EXPO 2018】
▼開催期間
 2018年8月8日(水)〜8月10日(金)
▼OPEN
 10:00〜18:00
▼会場
 西日本シネ用品 福岡本社 倉庫(福岡市博多区那珂6-3-11)
▼入場料
 無料
▼展示内容
 ・大型映像機器(3.9mmLEDビジョンなど)/NISICINE
 ・新作コンテンツ/Interactive Hub Fukuoka
(anno lab、Invisible Designs Lab.、MontBlanc Pictures)
 ・distance/Invisible Designs Lab.
 ・時空間のしっぽ/anno lab
 ・pitapat/MontBlanc Pictures, Junichi Kanebako(AIIT)
▼お問い合わせ
 株式会社西日本シネ用品 TEL:092-471-0223