海上自衛隊でも流行中。速い球を取って、盛り上がる瞬間が最高――奥村和秋さんインタビュー

海上自衛隊員である奥村和秋さんは、2016年からフレスコボールをはじめ、自衛隊の横須賀基地内や、逗子海岸を主な拠点としています。今続々と海上自衛隊フレスコボーラーが増えていますが、その中心にいる方です。

大会では、年齢を感じさせないダイナミックなプレーで会場を沸かせることも多い奥村さん。練習でもみんなの中心となり、練習方法を工夫してレベルアップしています。2016年から大会出場を続け、徐々に点数も向上。

2018年4月のサクラカップ、5月のオダイバカップではともに男子部門6位という結果を残しました。純粋にいいプレーがしたい、スポーツを思いきり楽しみたい。そんな少年のような思いが伝わってくる、清々しいインタビューでした。

「飛び込んでなんぼ」「盛り上げてなんぼ」だ

― フレスコボールを知ったのはいつですか?

奥村 2016年の春に、仕事の後輩の久野(久野雅実:2015年第1回ジャパンオープンから大会出場)つながりでね。仕事場が一緒になったことは一度もないんだけど、10歳下の飲み友だちで。

たまたま「フレスコボールって知ってますか?」って聞かれて、知らないって言ったら、「奥村さん、卓球やってたから得意かもしれませんよ」って。それで、ラケットを借りて海上自衛隊の基地内で練習したのがはじまりかな。

― 自衛隊の中でやったんですね。やってみてどうでした?

奥村 すぐにハマったよ。自衛隊内ではハンドボールもやってたんだけど、ハンドボールは人数が集まらないとできないけど、フレスコは2人いれば、ビーチに行かなくたって手軽にできるから、その気軽さにどハマり。

そもそも運動不足だったし、久野も黒木(久野選手のペア)も上手い上手いって言ってくれたし。俺は褒められて伸びるタイプだからね(笑)。

― 最初に出た2016年のジャパンオープンでもすごく上手かったですし、めっちゃ飛び込んでましたよね。

奥村 そう、最初の大会が2016年のジャパンオープンだった。飛び込んでなんぼ、盛り上げてなんぼだろって思ったよ。

― 見てて楽しかったですね。ちなみに、奥村さんは今どんな仕事をしてるんですか?

奥村 今は、海上自衛隊の中の街コンみたいなイベント企画をやってる。

― 街コン!?そんなイベントもあるんですね!

奥村 あとは、米海軍と親善行事やったりとか、ボランティアで海岸清掃したりとか、身体の不自由な方の運動会の支援とか、大きく4つぐらい。だから、週末なかなかフレスコに参加できないんだよ。

― 海上自衛隊での役職とかって聞いてもいいですか?

奥村 海上自衛隊の、横須賀上級海曹会会長。

― それって……かなり、すごい人ですよね?

奥村 階級があって、「一等海曹」と「海曹長」っていうのが上級海曹なんだけど、その1番上。1300人くらいの上で、「このボランティアあるけどどう?」とか、「今度婚活パーティーがあるから若いやつ出してくれよ」とか声かけて、統括する仕事かな。

― 会社で言うと取締役くらい上の方ですよね。フレスコって、こうやってすごい人が普通にいるから、びっくりします。

奥村 あのー…、もっと言って!(笑) こんな仕事だけどおもしろいよ。外の人と接することが多いしね。前は総務の仕事で、給料の経理業務もやってたね。

点数が大幅に伸びた要因は、練習の工夫にあり

― 平日は練習していますか?

奥村 平日は昼休みと、今は日没が遅くなったから自分の仕事が終わってから30分~1時間ぐらい、近くの仲間でやってる。それが本当にストレス発散だよ。

― 逗子に来るようになったのは何がきっかけで?

奥村 弥生ちゃん(朝倉弥生)じゃないかな?逗子に来いって、指令を出されたから。それまでは海の公園(金沢八景近くの海水浴場のある公園)でやってたんだよね。大学が近くにあるし、みんな興味深く見て、聞いてきてたよ。

― ペアの外山さんとはずっと組んでますね。

奥村 そう!久野と黒木に誘ってもらったときに、俺はもう外山だなって。外山とはハンドボールで知り合ったんだけど、運動神経いいからなあ。だから外山に「ちょっとフレスコボールをググれ」って言って、すぐラケットを買った。

― 大会に出るのも即決でした?

奥村 そうそう。もちろん出るよって。今年のサクラカップ(4月)で初めて、点数が久野・黒木ペアを上回ったんだよ。うれしかったよね。俺と外山も練習量はそんなにないんだけど、サクラカップの前は、海の公園に朝の5時10分とかに集まって打ってたもんね。

外山とも仕事場所が違うし、職種も違うから、もう朝しかないなって。その日は1時間くらいやって、それがすごいよかった。

〇早朝練習の動画はこちら!

― 超朝型ですね。サクラカップは、アタックのバランスが良かったですよね。

奥村 そうそう!それまでとどう変えようか話して、「俺が打つ」とか「お前が打て」とか言わないで、ちょっと球が浮いたら打つ人を変えようと。アタックとディフェンスが明確にあったから良かったのかな。

― 練習とかも工夫してますか?

奥村 練習はね、1対5とか。1人が5人に対して打ち分ける。オフェンスもディフェンスも。最初はゆっくりで、だんだん速くしたりね。あと、みんなバックは両手で打つじゃん?俺はそれができなくて、全て片手で打ってるんだ。

― 卓球をやってたからですか?

奥村 そうだね。卓球で両手はないから。片手だと届く範囲がちょっと伸びるし、片手がいいんじゃないかって。でも、大会の時にどれだけいい状態が出るかがどうかで結果は大きく変わってくるよね。

いつもならできるのに……みたいなのあるじゃん。たまたま風が強かったりっていうのもね。そこは難しい。あと、1分で何回できるかっていう練習とかも基地内でやってるよ。

― 楽しそうですね!

奥村 今度来てくれよ、船も見せるよ?(笑)

この年になっての「優勝」は、どえらい嬉しかった

― 今までフレスコボールをやってきて、一番印象に残っていることは何ですか?

奥村 それは、Gifut(ギフト)カップ※だよ。
※フレスコボールMCの南隼人さんが代表を務める株式会社Gifut主催のイベント。

― あー!奥村さんたちが優勝した!?

奥村 そう、去年(2017年)のGifutカップ。優勝とか全然関係ないだろうと思ってたの。順位はある程度予想できるじゃん。「あそこのペアに負けたらだめだなー」って思ってるペアが3位だったんだ。だから、「じゃあ俺たち4位だなー。あーだめだったな」って思ってた。

みんな手首に自分のエントリー番号を巻いてたんだけど、俺は12番だったのよ。で、南さんが「優勝は12番のペア」って言ったときに、まさか自分だとは思わないから、「誰だよ、さっと出て来いよー」と思って。それで自分の手首を見たら、「あーーーっ!!!」って。

― それ、私も覚えてます。数秒間の沈黙がありましたよね(笑)。

奥村 あれは嬉しかったよ、非公式の大会だったけど、51、2歳にして“優勝”って。どえらい嬉しいじゃん。そのときは、外山と2人で「いかに少ない落球でいけるか」を意識してやった。だからそれで優勝したことは忘れられないね。

― 奥村さんがフレスコボールをやっていて楽しい瞬間はいつですか?

奥村 俺は、「それを取るか!?」っていうボールが取れたときだね。思いやりのスポーツとは言うけど、やっぱり速い球打ちたいじゃん。左右上下に打つような意地悪はしないけど、バチコーンって強く打った時に、いとも簡単に取る。

で、グワーッと盛り上がる。あれが最高。何事にも代えがたい。俺すごい興奮してるんだよ。「見てる見てる?」みたいな。うれしょんしちゃうよ、犬みたいに。興奮してしっぽ振ってる状態。

― (笑)。奥村さんたちって、本当に楽しそうにプレーしますよね。

奥村 超楽しい。長ちゃん(長田涼:事務局長兼日本代表)なんかも、相手の球が難しくても、超丁寧に打ちやすいところに返してるから長く続くじゃない。たぶんあの人も、うれしょんだと思うよ(笑)

― 全力で打ったボールをとってくれるのは気持ちいいですね。逆に難しい部分はどこですか?

奥村 いろいろあるけど、うれしょん出した後に、超イージーな球をぽろっとやっちゃう。「え、なにそれ。あれ取ったのに、これ取れないの?」って。人生みたいだよね。

― 名言出ましたね。「フレスコは人生みたい」。

奥村 思いもよらないところに落とし穴がある。あんな苦労をして、速い球バチーンって取ったのに、あんなイージーな球で足をすくわれるっていうね。ラケットの端に当たるの、「ぼよーん」って。すごいダサいやつ。「今のなし!」って言いたいやつ(笑)。それはフレスコボールの超難しいところ。

年の差は関係ない。目指すはトップ

― 最後に今後の目標を聞かせてください。

奥村 言っちゃう?ちゃんと用意してきたよ。

― お、何でしょうか??

奥村 ……日本代表だよ。日本代表しか見てない。

― おおー!!!

奥村 今トップにいる彼らを見てると超気持ちいいよね。でも彼らと俺らは、うれしょん出すところ、すってんころりんするところはたぶん同じポイントなの。それは共有できるし、だからこそ負けたくないよね。年の差とか関係ないから。目指すはトップだよ。

― かっこいい!

奥村 MCで南さんが、最年長がなんだって言ってくれたのは、正直嬉しかった。よく言うじゃん、こんな年になってもやれます、とか。本当にそうなんだよ。だから、みんな頑張って。弥生ちゃんもすごいじゃない。

俺、これいつか言ってやろうと思ってたんだけど、弥生ちゃんを最初に見たときは、三浦海岸の夏小屋で、ソファー席にいてね。何あの人、めちゃくちゃ怖そう……って思った(笑)。海の家のオーナーさんかな?みたいな目で見てて。

最初はちょっと遠い存在だったんだけど、今はこうやって仲良くしてもらって、やっぱりすごいよね。2つしか違わないのに、みんなの求心力がね。

― そうですね。でも、奥村さん海上自衛隊のみなさんが逗子に来るようになって、コミュニティも広がってきた感じもするので、これからも期待しています!

奥村 自衛隊メンバーも増えてて、今12人ぐらいは大会に出てるね。期待していいよ。やるからには、日本代表だよ!


次回のインタビューもお楽しみに!

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落合真彩

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どんな人が、どんな思いでフレスコボールをしているのか?ベンチャースポーツならではの視点でお届け。その人の人生とフレスコボールがつながる瞬間を見つけたいと思っています。

コメント2件

奥村さんのお人柄が伝わる、読んでいて楽しいインタビュー記事でした! ダイナミックなプレーが伝わる写真もいいですね〜。撮影も真彩さんですか?
写真は大会時のなので、カメラマンさんです!私の撮ったものは1枚もありません!笑
コメントありがとうございます!うれしいですー🙆
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